悪魔言詞録
33.精霊 アクアンズ
さぁて、召喚されたからには汗「水」たらして働きましょうかね。
お、召喚主さん。よろしくお願いします。魚心あれば「水」心といいますからね。召喚主さんが重用してくれれば、僕らも頑張れますんで。えっ? 申し訳ないけど、合体要員? 私、合体要員なんですか? そりゃ、寝耳に「水」ですねえ。でもよく考えてください、召喚主さんには河童に「水」練かもしれませんけど、合体してしまったら、もう元には戻せないんですよ。覆「水」は盆には返らないんです。ね、お願いですよ。私にあなたの死に「水」を取らせてくださいよ。縁起の悪いことを言うなって? いや、ほら、ものの例えですから。ね、「水」火も辞せずに何でもやりますから、薪「水」の労もいとわずやり抜きますから、ええ、たとえ火の中「水」の中ってぐらいの勢いで働きますから、もう本当、背「水」の陣ってつもりでやりますから、私にチャンスをくださいよぅ。ええ、どうしても合体する? そんな冷や「水」を浴びせるようなこと、言わないでくださいよ。確かに私、「水」際立った能力はないですけど、頑張って「水」を得た魚のような活躍をしたいんです。今まで生きてきたことを「水」の泡にはしたくないんです。この通りですから、お願いします。どうしても駄目ですか。これだけ「水」を向けて私を使うように言っても、これでは全然焼け石に「水」じゃないですか。
何? その我田引「水」っぷりが気に食わないから、さっさと合体させてしまいたいんだ?
ああ、ここまで立て板に「水」のようにしゃべってきたのに、これが呼び「水」になって、全部「水」泡に帰しちゃったのかあ。どうせ、「水」もしたたるような若くてかわいい仲魔がほしいんでしょう。はーぁ、じゃあ、召喚主さんとは「水」と油だったってことですね。さようなら。
え? そこまで言うのなら、今度、全書から呼び出してやるって?
ほんとですか? そういうことなら、今回のこと、「水」に流しますよ。