悪魔言詞録
15.聖獣 ユニコーン
私の名は聖獣ユニコーン。今後ともよろしく……。
私を呼び出したのは、あなたでしたか。ええ、うわさには聞いております。人の心を持つ悪魔であるあなたの実力、間近でとくと拝見するといたしましょう。
…………。ああ、どうも。
…………。あの、なんで、そんな執拗に背中を撫でてくるんですか。ごみでもついているんですか。
…………。ああ、なるほど。私が、純潔を守る乙女にしか心を開かず、体にも触れさせないって話、あれを本気にしてるんですね。
確かにここだけの話、そういう設定にはなっていますよ。でも、そんなやつが本当にいたら、どう思います? かなりイタい処女厨だとしか思えないでしょう?
昨今、寝取りだの、寝取られだの、スワップだの、人間界にもさまざまな性的嗜好が蔓延していますよね。それと同じで、ユニコーン界だって、いろいろなシチュエーションが日々生み出されています。だから今どき、頑なに処女厨を守り続けているユニコーンは、そんなにいないんです。
それに、戦闘っていうのは、やっぱりお互いを信頼してないとできないものじゃないですか。特に回復のタイミングなんて、早すぎても、遅すぎてもいけない。ともに戦うみんなのことをよく分かってないと、なかなかできるもんじゃありませんよ。ですから、乙女にしか心を開かないなんてことはありません。みんなのことを知って、そして反対に知ってもらって、そうしないと、自分の命だって危ういんですからね。
あと、攻撃するときも大変ですよ。私の基本攻撃、体当たりなんですから。乙女にしか体を触れさせないのなら、もう私、攻撃できなくなっちゃいます。
というわけで、あれはあくまでそういう設定です。ですので、男性を襲いまくってるターラカさんとだって、一緒に戦います。なんなら、相反する存在である、バイコーンとだって一緒に助け合ってやりますよ。
戦いに勝つには、それぐらい一本気な気持ちでないと。ユニコーンだけに、ね。



