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悪魔言詞録

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3.神獣 マカミ



 うぉりゃああ―――! 変化完了! さらなるパワーアップをして帰って参りました! これからもバリバリやりますんで、よろしく!


 ……ん?

 何? この白けた空気。ねえ、みんなどうしたの?

 ちょっと、なんか言ってくださいよ。人修羅さんもジャックフロストくんもノズチさんも。いい加減、不安になってくるでしょ。

 え、人修羅さん、なんですか? 正直、あんまりかっこよくない?
 失敬な。これでも俺、狼の神なんですよ。人間だって、食らっちゃうんですよ。かっこいいし、怖いでしょ。

 はい? ケモノがペッタンコになったみたいで、全然怖くなんかない?
 いやいや、ジャックフロストくん。君は見た目の割に、きついことを言うんだね。でもほら、変化前を考えてみましょうよ。あの時と比べたら、明らかに威厳も凄みも増して、怖くなったんじゃないですか。

 何だって? もともと変化前から、そんなに怖くなんかなかった? 胴の長いイヌが、ふわふわと浮いていて、どちらかと言うと間抜けだなって思ってた?
 ノ、ノズチさん、そりゃちょっとあんまりじゃないですか。俺ら、この大地下道で変化するんだって、一緒に頑張ってきた仲でしょう。ずっとそんなふうに、俺のこと見てたんですか。あ、分かった。ノズチさん、俺が先に変化したからちょっと悔しいんでしょう。心配しなくても大丈夫ですよ、ノズチさんももう少ししたら今以上にかっこよくなりますって。

 それにあれですよね。みんなが言ってるのはあくまで見た目の問題。要は実力ですよ、実力。なんせね。変化して弱点が消えたんですよ。今までは衝撃にビビっちゃってましたけど、それ、ちゃんと克服しました。まあ、ダメージは受けますけどね。そしてさらに、聖なる攻撃を反射できるようになったんすよ。これ、すごくないすか。あと、火に強いところも相変わらずです。

 というわけで、これからもがんばりますから、頼りにしてくださいな。……見た目のことは、まあ、おいおい考えますんで。


作品名:悪魔言詞録 作家名:六色塔