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その先へ・・・7

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その声を聞き、耳を疑った。

何故?誰に?

しかし考える前に足が動いていた。
マントを掴み、急ぎ出かけてくると告げる。
帰宅したばかりなのに、すぐ出かけるという若君に、こんな夜更けにどちらへ、とメイド達は追いすがる。
学友たちと騒ぎに行くだけだ言い捨てて、兄にも姉にも合わずにマントを翻して邸を後にした。


明日の夜、ロストフスキー大尉たちが移送される。
兄はいつか自分にもわかる時が来る、と言っていた。
どういう意味なのか?そして兄が何故彼らの移送を誰かに話すのだろうか?
そもそもあのロストフスキーが、何故兄を裏切ったのか?
分からない事だらけだった。
だったら!
分からなければ自分の目で確かめるしかない!
衆人環視の中での刑の宣告を受ける姿も、移送される際に垣間見れるであろう姿も、自分が見る事が出来るすべてを!!


リュドミールは明日の夜、彼らが通るであろう道を確認する為、まだ雪が残る道を急いで走って行った。


(その先へ……8へ つづく)










作品名:その先へ・・・7 作家名:chibita