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再見 五 その二

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《何だろう、、、毎日が楽しい、、、。》

 藺晨は毎日、夜明けを待ち遠しく思い、夜、寝付けぬ事もある程。



 白ザルの生活も、落ち着きを見せる。
 時折、あの大岩の上で、二人、剣を手合わせる。
 剣を交えると、白ザルもまた、藺晨との手合わせを、心待ちにしているのが、藺晨に伝わってくる。

 自分との手合わせを、白ザルが喜んでいる事が、藺晨には嬉しくて仕方ない。
 他人が喜んでいるのが嬉しい、なぞ、有り得ない事だと、藺晨はずっとそう思っていたのだ。
《それは想い人や家族を対象に、生まれる感情のはず。
 白ザルはどちらでもない。
 これが、、、『友』?、、、なのか?。》
 『世界が変わる』と、藺晨に言った父親。
 改めて、『父親の言葉には間違いがない、さすが無駄に生きてない』、そんな事を思ったりした。



《毎日、手合わせが出来たなら、、、。》
 きっと、もっと楽しいだろうが、、。
 初めのうちは、約束の、数日おきの二十手ですら、白ザルは、渾身の力で来るものだから、時折、発作を起こしたが、次第に白ザル自身が制御できるようになり、二十手を、十手以上超えても、発作を起こすことは無くなった。
 藺晨には自分と、発作覚悟で手合わせしてくれる白ザルが、愛おしくて仕方なかった。
《私は変なのか?。毎日、、四六時中、白ザルの事を考えてる、、、。
 何なんだ、コレ、、、『友』?、、。》
 白ザルは、藺晨にとって大切な者へと変わっていった。
 




作品名:再見 五 その二 作家名:古槍ノ標