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今もそっとポケットの中で・・・。

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『新内さんの周りは期を超えて、いつも笑顔で溢れていました。新内さんの人柄があったからだと思います。きっとこれからもそうなんだろうなと思います。沢山の優しさを、本当にありがとうございました。どうかずっと幸せでいて下さい。これからもずっと大好きです。九年間、本当にお疲れ様でした!』

 いつも誰かの為に――。ありがとうございます。
 大好き――。
 私も大好きです――。
 最後の曲だと告げられたのは……。
 『ゆっくりと咲く花』であった。これを、乃木坂46が歌う。新内眞衣を祝福するかのように、中心にしながら。
 寄り添っては、去っていくメンバー達。
 最後には、二期生達が、涙で濡れる新内眞衣を抱きしめて、サビを歌った。
 また、新内眞衣を中心に置きながら、歌いながら集まる乃木坂46……。
 姫野あたるは眼を瞑って号泣していた。
 こんなに長い間、頑張ってくれたんだね。
 まいちゅん、ありがとう。
 乃木坂46の二期生、新内眞衣。乃木坂46に在り、だね。
 毎週水曜日の深夜にラジオのパーソナリティーをやるなんてすごい事を、六年間も頑張ったね……。とっても、楽しかった――。
 まいちゅんだから、出来た事を、これから久保ちゃんが頑張っていく。一緒に応援しようねまいちゅん。何だか楽しみだね。
 ねえ、まいちゅん。僕は、君の魅力が痛いほどよくわかるんだ。外見だけじゃ決してない、まいちゅんの魅力。
 僕はまいちゅんみたいな同期がほしい。
 まいちゅんみたいな先輩がほしい。
 まいちゅんみたいな後輩がほしい。
 全部、まいちゅんがいい――。
 ぽっかり空いちゃう心の穴を、これからも、これまでの君と、これからの君で埋めていく。
 大好きです。まいちゅん。
 しっかり聞いておいて。
 しっかり、言うよ……。
 乃木坂46がらの卒業……、おめでとうございます。
 決して忘れない。
 今日までの新内眞衣を――。
「ばいぢゅん、まいぢゅん、っぐぅ…っき、まいぢゅーーーん!」
 姫野あたるは号泣したままで、新内眞衣を見つめて放さない。その気持ちは永遠を誓われたもので、決して切れる事のない生命線だろう。
 ありがとうございました――。
 本当に、後悔は一つも無いので、今すっきり、しています。
 私は正統派とか、そんなアイドルではなかったですけど、乃木坂46としての人生は大切な、素晴らしいものになりました。九年間本当に、ありがとうございました。
 本日は本当に、ありがとうございました――。
 九年間走り続けた乃木坂46としての人生に幕を下ろす新内眞衣は、本日は本当に、ありがとうございましたと、純粋な笑顔で笑っていた。

       10

 カウントが始まる。5、4、3、2、1……。乃木坂46新内眞衣のANNゼロが始まる。
 深夜三時、時は二千十六年三月三十一日。
メロディが鳴る……。

スペシャルサンクス・乃木坂46合同会社

『ヤバいでーす!ああ~始まりました~。やーあ~もう緊張しちゃってぇ、どうなってしまうんでしょう今日の生放送は~全国ネットです。はいもう、二時四十五分くらいからですかね、もう口数がびっくりするぐらい減っていて何しゃべろうかなってずっと考えていたんですけど、全然思い浮かばなかったですすいません。あー生放送かあ、全国の皆さん聞いてくれてますか? 大丈夫ですか?はい、というわけで、さほど三時まで、ね担当されていたAKB48のオオヤさんオオイシさんイワダテさんお疲れさまでした~。そしてラジオの前のあなた、初めまして!こんばんは! 新米ラジオ・パーソナリィーの新内眞衣です』

スペシャルサンクス・秋元康先生

「一推しか二推しっつったらぁ、一推しだよなあ?」中嶋波平はラジオを掻き消すような元気な声で言った。
「もちろん一推しだ」稲見は答える。「今日は本当にめでたい」
「ちょっと二人ともぉ、聞こえないでござるよ~」あたるは顔をしかめる。
「しゃべりが達者だわ! まいちゅん!」駅前は驚いていた。
「なーんだ、やるじゃん、まいちゅん」月野夕はにこっと笑った。

スペシャルサンクス・今野義雄氏

『OL兼任アイドルをしています。乃木坂のお仕事が在ったら乃木坂の方を優先させていただきます。他のパーソナリティーと違うところはと言うと、私はニッポン放送のグループ会社の社員だということです。今日も社員証をピ、として入館してきました。警備員の方にもほぼほぼ顔パスなので、もう』

「そうなんだ」稲見は驚いた声を出した。
「知ってたけどな」中嶋波平はいばる。
「こんな綺麗なOLさんいる?」月野夕ははしゃいだ。
「うおお~警備員を語ってくれたでござる~! 小生も警備員でござるよ~工事のでござるが……」あたるは興奮する。
「はああ、うきうきが、止まりませんね。今日は寝れるのかしら」駅前はにっこりと微笑んで言った。

スペシャルサンクス・乃木坂工事中
・乃木坂46新内眞衣のANNゼロ
・乃木坂46新内眞衣のANN
・OL兼任アイドル新内眞衣の
まいちゅんカフェ
・BayFM
・ニッポン放送
・テレビ東京
・NHK
・朝日放送
・N46Div(ソニーミュージック)
・ソニー・ミュージックエンターテインメント

『さあそんな新米のわたくし新内眞衣が今週から、この水曜日のANNをお送りしていくわけですけども、先程話した通りに私、乃木坂46の中でもまあ、目立つ方ではないんですねぇ。私より可愛い子、ほんっとに、見ていてうっとりするような子が沢山沢山います。そこで、気になったのが、なんでラジオの前のあなたが、なぜだか、こんな私なんかの番組をを聞いているのか、という事なんですね。正直私、大した女じゃないですし、知名度もないですしぃ、だ何でだろうと思って、こんな深夜の三時になんてからねぇ。だから、今夜はですね、その理由を探る為に、ラジオの前のあなたから、こんなテーマでメールを募集します。題して、ぶっちゃけあなたは今、何で私のラジオを聴いてくれているんですか?』

脚本・原作・執筆・タンポポ

「それはね!それはね! 愛があるからだよまいちゅん!」中嶋波平は声を張り上げる。
「近所に愛が伝わるでしょうが」月野夕は嫌そうに中嶋を見た。
「安心してられるね、上手だ、まいちゅんは」稲見は微笑んだ。
「まいちゅーーん! 一生聴くでござるからねーー!」あたるは大喜びで叫んだ。
「ふふふ、まいちゅん、楽しいわ」駅前は幸せそうに微笑んだ。

『番組のメールのアドレスはnogizaka46allnightnppon.comです!』

       二千二十二年二月十一日 完