二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

甚だ遺憾ながら幸せです、それではまた

INDEX|3ページ/5ページ|

次のページ前のページ
 

 そろそろ夜道は息が白く染まる。こんな夜には人肌が恋しい。けれど恋人はなく、今夜の客は一組だけの閑古鳥。まったくもって残念な日だ。けれど、幸せだとたしかに感じられる夜だった。
 ふふっと小さく笑い、村田は歌いながら歩く。

「今荒城のぉ夜半のぉ月ー変わらぬ光ぃ誰がたぁめぞー」

 明日も、明後日も、次の日も。月はきっと綺麗だろう。
 明日も、明後日も、次の日も。あの二人はきっと笑いあっているのだろう。

 だから、見送る言葉は、じゃあまたな。いつでもそう言って、村田は二人を見送るのだ。