ワクワクドキドキときどきプンプン 2日目
自分でも意外なぐらい、先ほどの宇髄の言葉が後を引いている。厄介なことを言ってくれたものだと逆恨みしそうになって、錆兎は小さく頭を振った。そんな男らしくないことはしたくない。
「錆兎、大丈夫?」
小さな声でこっそりと言った真菰の顔が、どこか不安そうだ。不甲斐ない。しっかりしろと内心で喝を入れて、錆兎は笑ってみせた。
「おぅ。義勇が風邪ひいたら大変だし、急いで探そう」
悩むのは後だ。自分に言い聞かせて、錆兎は先を立って歩きだした。
作品名:ワクワクドキドキときどきプンプン 2日目 作家名:オバ/OBA