二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

僕はきっと、この日を忘れない。

INDEX|11ページ/19ページ|

次のページ前のページ
 

「僕泣いちゃうんだろうな~、たぶん」来栖栗鼠は満面の笑みで微笑んだ。
「俺様も、泣くんは泣くんだろうな……」天野川雅樂は巨大スクリーンを見上げて、小さく呟いた。
「ふ、る、える、わね~!」宮間兎亜は半眼でにんまりと微笑む。「飛鳥ちゃん、笑ってくれるかしら」
「そうですわね。笑顔も感動の姿も、どちらも観たいものですわね」御輿咲希は綺麗な口調でそう言った。
「……」比鐘蒼空は巨大スクリーンを見上げている。

 乃木坂4610周年記念バースデイ・ライブまであと数分――。
 心臓の鼓動をそのままに、好奇心を楽しむ。久しぶりな感覚であった。
 影ナレは、樋口日奈と和田まあやであった。
 VTRが始まった。歴代のライブを映し出している……・。
 拍手が舞い上がると同時に、オーバーチャーが流れる――。
 笑顔、努力、感謝の文字が浮かび上がった。
 歓声と拍手が上がる中、巨大なサウンドと共に秋元真夏が登場し、スピーチする。
 五期生が登場する。
 四期生が登場する。
 三期生が登場する。
 二期生が登場する。
 そして、一期生が登場した。樋口日奈は「皆さーん今日は来て下さってありがとうございま-す」と叫び、齋藤飛鳥は「皆さん、今日はとにかく、最高の一日にしましょう!」と叫んだ。
 『ぐるぐるカーテン』が開始される。一期生がセンターであった。三万個の風船が飛び交い、乃木坂46の十周年を彩った。
 齋藤飛鳥が『今日はお祭りだ』と会場を煽る。『最後まで楽しんでいって下さいね!』と。『おいでシャンプー』が始まった。曲中に『皆さん、十周年、ありがとー!』と叫ぶシーンがった。
 樋口日奈からの煽りで樋口日奈センターの『走れバイシクル』が始まった。会場中に広がり走る。手を振り、声を張り上げ、笑顔を振りまいて。
 『指望遠鏡』が歌われる。会場いっぱいに広がって、彼女達は駆け回る。
 齋藤飛鳥が改めて会場に挨拶をした。秋元真夏にMCがいき、彼女は会場を煽った。
 齋藤飛鳥と秋元真夏とのMCトークになる。会場を温めた秋元真夏は準備に向かった。
 齋藤飛鳥がMCを務める。早川聖来はサイド・ポニーで楽しむと告げた。山下美月は楽しすぎて、もうどうにかなっゃいそう、と語りながらも、『張り切りチャイティーヨ』じゃやないですか? とステージを盛り上げた。『日産チャイティーヨ』と。齋藤飛鳥からも『今日は誰でもチャイティーヨを使っていいよ』と許可が下りた。
 齋藤飛鳥と山崎怜奈のMCで秋元真夏をいじる。マイクは五期生の井上和へと回る。齋藤飛鳥は期は関係なく頑張ろうと言った。和田まあやはショッピング・モールで行ったティッシュ配りを思い出し、この広大な会場でのライブを歓喜した。
 VTRが流れる。梅澤美波から、白石麻衣への感謝の想いが綴られている。
 始まったのは、『せっかちなかたつむり』。歌うのは梅澤美波、秋元真夏、樋口日奈、鈴木絢音、遠藤さくら、賀喜遥香、久保史緒里、の七人である。バックフロアには初代のかたつむりたちが映し出されていた。

「受け継がれていくんだなー、このかたつむりも」風秋夕は溢れる臨場感の中、しんみりと呟いた。
「うん。これは歴史だ、今俺達は乃木坂の進化を垣間見てる」稲見瓶は誇らしそうに微笑んだ。
「歌選抜なんかなーこれってよぉ!」磯野波平はペンライトを激しく振って大興奮する。
「いや待て磯野ぉ、真夏さんがいるんだぜ?」天野川雅樂は巨大スクリーンを凝視しながら叫んだ。
「可愛すぎる選抜だよきっとぉ~!」来栖栗鼠は大喜びでペンライトを振った。
「やっぱり好きですわ~この曲!」御輿咲希はうっとりと微笑む。
「可愛いのよねー、異常に」宮間兎亜はにんまりと笑みを浮かべた。
「いや、最強でござるー! む、無敵のかたつむりでござるーっ!」姫野あたるは唾を飛ばしながら豪快に叫んだ。
「恋をします」駅前はほっこりとした溜息をついた。
「………」比鐘蒼空は黙ったままで、眼を見開いてかたつむり達を見つめていた。

 伊藤万理華を称えたVTRが流れる。佐藤楓からのメッセージであった。
 始まったのは『狼に口笛を』である。真っ赤なロングドレス。初代の時代からファン達を魅了し続けてき た会心の楽曲、センターは佐藤楓であった。
 バックスクリーンにメッセージが流れ、会場中に衝撃が走る――。
 この曲の持つ力、世界観がとても心地良くて。
 イントロが流れた瞬間に、私はいつもゾーンに入って
 自分だけど、自分じゃない時間を過ごしていました。
 私が唯一自身が持てる事。
 それはこの曲の真ん中に立つ事。
 もうやらないと思ってました。
 でも、今日だけは、特別に。――生駒里奈
 乃木坂の46の主人公とまで言われたまさかの生駒里奈、本人がステージに姿を現したのであった。会場は狂い咲いたかのような絶叫を上げていた。

「生駒ちゃん!?」風秋夕は思わず叫んだ。
「生駒ちゃーーーん!」磯野波平は豪快に叫ぶ。
「生駒ちゃんだ、信じられない……」稲見瓶は驚愕している。
「い、生駒ちゃんじゃねえかっ!」天野川来栖はその顔を驚愕させる。
「生駒ちゃん殿――――っ! 会いたかったでござるよーーーっ!」姫野あたるは大号泣で大絶叫した。
「制服のマネキンは、やっぱ生駒ちゃんなんだね」来栖栗鼠は何だか嬉しくなって、その込み上げた涙を指先でぬぐった。
「過去に前例のない事態が起きています!」駅前木葉は大興奮を隠せない。「生駒ちゃんが、復活しましたっ皆さん観ていますか!」
「ええ、観ていますわ」御輿咲希は感動に瞳を潤わせる。
「やば、あたい泣けてきたっ!」宮間兎亜は微笑みに涙ぐんだ。
「………」比鐘蒼空は驚きを隠せない。

 生駒里奈がセンターで『制服のマネキン』が開始される。風秋夕は溢れて止まらない涙の海の中、その光景をしっかりと脳裏に焼き付ける。

「乃木坂を愛するすべての皆さん、この後も、楽しんでいってねー!」

 生駒里奈は笑顔で、そうステージから叫んだ――。

「生駒ちゃん出るとは……」風秋夕は満足そうにふう、と息を吐いた。
「いやー、長生きはするもんだね」稲見瓶も満足そうに、息を吐いた。
「生駒ちゃんんすっげえ可愛くなかったかあ?」磯野波平も興奮冷め止まない状態であった。
「懐かしかったぜぇ、生駒ちゃんのステージ」天野川雅樂は呟いた。
「僕感動して泣いちゃったよ~」来栖栗鼠は苦笑した。
「この時代に、また生駒ちゃん殿の制服のマネキンを生で観られるとわ……く、感無量、でござる!」姫野あたるは涙をぬぐった。
「ヤバいヤバい、一期可愛いわ~やっぱー」宮間兎亜は強調的な半眼で興奮する。
「とんでもないライブ、ですわね。鳥肌が……」御輿咲希は興奮に両腕を抱えて震えた。
「生駒ちゃんさん、とても最高のステージでした」駅前木葉は涙をぬぐって、小さな拍手をした。
「……」比鐘蒼空は、深呼吸をする。

 会場が沸き続ける中、すぐさまVTRが流れる。二期生の誕生や、乃木坂46の歴史が映し出されている。六枚目シングルセンターに選ばれた白石麻衣の姿が映し出されていた。