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ズッキュン‼‼

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  ズッキュン‼‼
         作 タンポポ




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『お母さんに電話しましたね……。受かったよ、て言ったら、私は凄い嬉しくて、ウキウキで喜んでもらえると思って掛けたんですけど、え⁉ て言ってて……』

『本当に受かっちゃうとなると、やっぱり学校の事も心配だし……。お父さんも納得しないだろうし……』

 娘の真夏が、乃木坂46に合格したと聞いて、――私は反対した。

『まだ誰にも言ってなかったです……。私あんまり人に、自分の事とかほんと、あんまりしゃべんないんですよ』

 合格時、真夏は高校三年生。私は、娘に強く言った……。
 まず、高校を卒業しなさい。そして、オーディションを受ける前から取り組んでいた、大学受験をきっちりやり遂げなさい。

『たぶん、そのアイドルを、やりたいって気持ちは凄いあって。でも心のどこかでは、学校もちゃんと通いたいっていう気持ちがあって、で1回面談をしようっていうふうになって…、活動何もしてないですけど、休業って形を……』

 高校三年のその日から、大学に入学して初めての夏休みを迎えるまで、娘の口から、乃木坂についての話を聞く事は無かった。
 もう、乃木坂の事は忘れたか、おきらめたかと私は思っていた……。
 でもある日、突然、活動を再開したいと、娘の口から告げられた。

 その時、私はなかなか現実を受け止められなかった……。
 私は、芸能界という世界が全く分からない。
 自分が住む世界と違いすぎる。
 テレビに流れる自分の娘を見て、娘が娘じゃない、遥か彼方へ行ってしまうような、寂しさ――。

 活動を再開する時、娘は私に言った。乃木坂は、今しか出来ない事、今、この手の中にあるチャンスを、絶対に逃したくない……。

 あれから三年、一抹(いちまつ)の寂しさが変わらずある。でも、娘は全力を注(そそ)いでいる。
 眼の前の事を楽しんでいる。
 後悔をしないように、一生懸命、自分の人生を生きている。

 今の真夏が、最大限打ち込めるものが、乃木坂であれば、あの時、活動を再開して、本当に良かったと思う……。

 真夏へ――。いつも笑顔でいられる環境が見つかって、本当に良かったね。忙しいと思うけど、ちゃんと大学にも行けよ。たまには…、連絡しろよ。
 ずっと言えなかったけど……、もう反対はしていない……。
 今はつねに、真夏の味方だよ――。

 真夏の全国ツアー2015
『秋元真夏・父からの言葉』より



秋元真夏・乃木坂46卒業SP企画『ズッキュン‼‼』



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 二千二十三年一月七日――。乃木坂46公式ブログ。

 みなさん明けましておめでとうございます!
 お正月ゆっくりできましたか?

 2022年とお別れして、新しい年を迎えました。
 私もすごくのんびりしてました。

 ちゃんと書けるか自信ないのですが
 よかったら読んでください。

 1023年2月26日をもって
 乃木坂46を卒業することに決めました。

 卒業を決めたのは2022年の初めの頃かな。

 このブログを書く時間なんて
 山ほどあったのにギリギリまで
 何を書いたらいいかわからなくて、
 年明けのお休みに乃木坂の巨躯を聴きながら
 ゆっくり書いています。

 自分のグループながら良い曲ばかりで
 表面張力で保ってた物が溢れ出しそうになる。

 そんな秋元先生が乃木坂にくださった
 歌ももう歌えなくなるんだと思うと
 急にすごく寂しくなります。

 高校3年の夏に見つけた
 この乃木坂46のオーディション
 親にも内緒で応募締め切り日に携帯で
 送ったのを今でもしっかりと覚えています。
 まだガラケーだったかな~。

 その時は受かるなんて思ってないけど
 あの一歩で見える景色も
 自分を取り巻く環境も大きく変わりました。

 中学から受験をして
 そこから大学までずっと女子高で
 側から見たらもしかしたら
 いや、言い過ぎかもしれないけど
 大事に育てられた箱入り娘みたいな感じで
 両親はどの瞬間も子ども思いで
 一つ一つ安心な道を作ってくれて、
 そんな私には芸能界ではなく
 普通に就職する道を進んでほしかったって
 オーディションに受かった時何度も
 言われたけど初めて強く自分の意思を
 突き通して入ったこの乃木坂46。

 そんな中で入ったからこそ
 心配もかけたくなかったし、
 弱音も絶対吐きたくなかった

 何があっても
 自分で立ち上がれる強さを見つけたかった。

「いつからそんな風になったの?」
 なんて母にここ最近はよく言われるから、
 そんなことを思いながら
 11年間アイドルをしていたら
 少し強くなりすぎちゃったのかもしれません。笑

 でもそんな強さを探す中で
 人を信じたり、人に頼ったり、
 本当自分をさらけ出すのが
 苦手だった私の心を開いてくれたのは
 メンバーのみんなでした。

 今ではあまりそうは見えないのかもしれないけど、
 小さい頃から本心を見せないのが癖で
 何考えてるのかわからないって
 ものすごくよく言われてきた私ですが、
 この乃木坂のみんなは本当にどこまでも
 優しくて、人想いで、
 私の同期が減って寂しさを感じても
 後輩のみんながそれを察して
 いつもそばに居て寄り添ってくれて。
 私がキャプテンになってからもきっと
 みんなからしたら不安なとこもいっぱい
 あったはずなのに、いつも助けてくれたり
 先回りして考えてくれていたり。

 「真夏さんが笑ってると嬉しい」

 そんな素敵な言葉をかけてくれる後輩が
 たくさんできました。

 関わってくださるスタッフの皆さんも
 めちゃくちゃ愛に溢れていて。
 私の性格をよく知ってくれているから
 得意不得意もわかってくれるし、
 私が口に出したものとは違う
 心の奥の気持ちまで読み取ってくれて
 いつも味方になって支えてくれました

 マネージャーさんと楽屋とかでする
 雑談も楽しくて心が休まってすごく好きだった。

 私を応援してくださる皆さんは
 なんだか私と似ているところがたくさんある。

 わかる人にはわかるはず。笑

 私、似てるところ見つけると
 より好きになっちゃうんだけど
 感覚っていうのかな、イベントとか
 いろんなとこで話したりすると
 あ、それ一緒! ってなることがよくあるし、
 何より皆さん心が広くてそのお陰で
 私は何度も皆さんみたいな優しさを
 持てる人になりたいと思った。

 これ書きながらめっちゃイベントや
 ライブに来てくれるファンの方の顔が
 思い浮かんだ^^

 みんな性格も様々だから
 きっと受け取り方も様々で
 これを読んだ後に会ったら

 「わかる! 俺も似てるなぁと思ったんだよね!」
 「私も似てるって思ってくれてるのかな?」とか

 あの人だったらたぶん
 こう言うんだろうなって
 想像しながらこの文章書いてたら
 自然と笑顔になってました

 こんなにみんなのこと好きになっちゃったから
 ちゃんとお別れできるのか不安です。

 この言い方が正しいのかわからないけど
 こんなに好きになる前に卒業の道を
作品名:ズッキュン‼‼ 作家名:タンポポ