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K&M リターンズ!

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叫んでウメコの体を取り落とすアンコモン。
「ブレスロットル!」
テツの体が、アンコモンよりさらに早く走った。
残像を伴って突風が吹き、秒と勘定する間もなく、ウメコの体はテツに抱き留められている。
「ウメコさん、起きて下さい!」
テツがぱんぱん、と頬を叩くと、ウメコがぼんやりと目を覚ました。
「うーん」
「ああ、貴様!」
アンコモンがうろたえたとき、その手の指輪が、鈍く光を発しはじめた。
何度か脈動するかのように光を発していたそれは、やがて高熱を発し、

--------ボムッッ

「あっちゃーーー!!あちあちあちあち、あっちいいいいー!!」
突然爆発したメタモリングの熱で大やけどを負ったらしいアンコモンが、その場を転げ回る。
「ばかもーん!
コアは不安定な物質だとあれほど言うたに、よりによって熱線を何度も浴びるヤツがあるか!
もういいわい。ワシのロボばかりか、せっかくの傑作を無駄にしおって。つまらん、ワシは帰るっ」
「あ、待て!K!」
マシンマンが追いかけようとしたが、Kの姿はかき消すようにその場からなくなってしまった。
「チッ、ならば私もお暇させていただくか」
アブレラもつづいて姿を消し、後にはアンコモンが残るのみ…。
「トレーカ星人、アンコモン!」
バンのSPライセンスが、アンコモンの鼻先に突きつけられる。
「95の星における児童誘拐、人身売買、ならびに公務員誘拐未遂の罪で----
 ジャッジメント!」

チチチチチチチチチ……
ほどなく、宇宙最高裁判所からの判決が下される---

『×』

「デリート、許可!」

「おおりゃーーー!!」
バンの2丁拳銃が火を噴き、その両脇からセンとホージー、ウメコとジャスミンがロッドでなぎはらう。
「ライトニングフィスト!」
「イクシードパンチ!」
テツとマシンマンの拳が、前後からアンコモンの体を貫く勢いで叩き込まれる。
「ぐ、ぐあ、て…てめえ、らああ、あ、ああーーーーー!!」
火球を吐き出す気力も尽きたか、アンコモンの体がくるくるとまわり、その場に倒れ伏した。

カッ

まばゆい光とともに、その肉体が四散する---

「これにて一件」
「コンプリート!」

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「子供達は元に戻ったわ。みんな無事よ」
ふたたびS.P.D.本部。
報告書を書くためにやってきたニックを含め、皆でスワンの淹れてくれた紅茶をすすりながら事後処理をしている。
「しっかしあのジジイ、とんでもねえヤツだな。おまけに人のことバカにしやがって」
「テツはともかく、お前が抜けてるってのはま、図星だがな」
手にしたペンでホージーがバンの額をつつく。
「なんだとーー」
バンも自分のペンをぐりぐりとホージーの頬にめり込ませる。
「なにをするんだ」
「こっちのセリフだっ」
がたんばたん、と小競り合いを始めた二人。
「…とめなくていいんですか?」
「いつものこ・と。ほっといていいよ。…それより、プロフェッサーK、だっけ?ニックさんはあの人のことを知ってたみたいだけど…」
ウメコがちょっと聞きづらそうに問うのに、ニックは微笑んで答える。
「なんて言えばいいかなあ。うーん………腐れ縁、かなあ。僕が卒論を書きに地球に来てた頃から、変わってないし」
「子供イジメも?」
「ああ」
「元気なお年寄りだ」
センが溜息をついた。
「ナンセンス。元気じゃすみませんよ。アブレラと本格的に手でも組んだらどうするんですか。あの科学力……」
「ああ、多分それは平気。Kはね、子供をいじめるためにしか自分の科学力を使わないのが身上なんだ」
「…え?」
「昔からよく言ってたよ。『ワシの敵は軍隊ではない、世界の子供達だ』って。
うーん、地球に戻ってきてしょっぱなからコレじゃ、また会いそうな気がしてきたよ…」
ニックの複雑そうな表情に、結局『マシンマン』については聞き出しづらくなるS.P.D.メンバーであった。

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「っ、っ、あっしょいっ!……ふえ、ーーーーっくしょーー!!」
「ぷろふぇっさー、コドモイナイノニクシャミ、キットカゼ。ハヤクネロ」
「やかましい!誰ぞワシのウワサをしておるにちがいないわ!あ〜〜、すっきりせん!
こうなったらまた子供イジメに精を出すしかないわい!見ておれよ、マシンマン!」

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作品名:K&M リターンズ! 作家名:SAGARA