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Without strength

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手を差し伸べたのは同情からでも、況して身の程知らずの思い込みなどからでもなかった。愚にもつかない、という点では相手にとってそれらとさしたる違いも無いのだろうし、今更理解を望んだりはしないけれど。
 「馴れ馴れしいんだよ……」
 それでも、射殺さんとする視線と頬を掠める“虚閃(セロ)”の衝撃にさらされた時は、いたたまれなさに息を詰めるばかりだった。ひょっとして、耳も赤くなっていたかもしれない。
 そんなつもりはない、と、或いはただ君の傷が心配だったんだ、とでも言えば良かったのだろうか。否、あの時の僕に弁明の余地は与えられていなかったし、例えそのチャンスを貰ったとして、「あの」ノイトラの前で見苦しい言い訳など出来ようはずも無いのだ。それに、どの言い訳も嘘でこそないが、全くの真実とも言えなかった。
 よって、僕の口をついて出た言葉は「どうして他の十刃(エスパーダ)でなくネリエル様の打倒に拘るんだ」、などという本当に退屈で月並みなクエスチョン。本当は、聞くまでもなくその答えに辿り着いていたのだけれど。あの時彼の剣に首を刎ね飛ばされなかった自分は、きっと幸運だ。
 __誰しも、自分の見たいものしか視えない、きっと視界に収めることさえ出来ない。そういう風に「出来て」いるのだ。そして一度視えてしまったモノを視界から消すことは困難だ。そう、僕にとっての✕✕✕✕✕のように。__
作品名:Without strength 作家名:月辺流琉