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セブンスドラゴン2020 episode GAD 3

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 帝竜に殺されかけたが、SKYの事を思い出していた。
 ムラクモ機関に憎悪を示すメンバーの言葉は、ムラクモ機関こそ悪であると言っているようなものだった。
 ムラクモ機関の人間になって日の浅いシュウは、よく分からなくなってしまっていた。
 ふと、十三班自室のドアがノックされた。
「はーい、どうぞー」
 シュウが返事をすると、扉が開けられた。現れたのはキリノである。
「やあ、こんなに夜遅くに訪ねてすまない。君たちのヴァイタルチェックをするようにナツメさんに頼まれたのでね」
「君たちって、リアンとトウジ君は今部屋にいないわよ?」
「それについては心配ご無用、ついさっき二人のチェックは済ませてきたからね。君が最後だよ」
 それからね、とキリノは言葉を続けた。
「君はSKYと対峙してどう思った? 僕たちムラクモ機関の方が間違ってると思ったんじゃないかな?」
 シュウは、心を読まれているのかと思ってしまった。
「……正直なところ分からないわ。彼らがただの不良集団ではない事は分かる。彼らのリーダー、タケハヤと言ったかしら、彼のナツメ総長への憎しみ具合がすごかった。一体何があってこんな事に……?」
 キリノは語らなかった。
 今はこれ以上の事は知らない方がよさそうだと思ったからだった。
「シュウ君、今はただ、SKYはムラクモの敵だとだけ考えてくれ。同じ人間同士戦うのは辛いだろうが、堪えてくれ。僕に言えるのはこれくらいだ」
 言い終えるとキリノは、ヴァイタルチェックのキットを物入れから取り出した。
「さあ、君も今日大変な一日だったろう? チェックを終えたらすぐに寝るんだ」
 キリノのヴァイタルチェックは、お世辞にも上手いとは言えなかった。採血しようとするものの、血管を何度も外された。
 シュウのヴァイタルは、SKYとドラゴンと戦ったあとにも限らず、全く異常がなかった。
 ヴァイタルチェックが終わると、キリノは早々と立ち去っていった。
 やがてシュウは、眠るのだった。
 都庁にいる人々が寝静まった中、新調された研究室でコンピューターをいじる者がいた。
「あと二つ、サンプルが必要……」
 謎の研究は、夜更けまで続くのだった。