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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 ロマリア編

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先への地下へと続く階段を下りた4人。しかし、やはり先へ進むには
安易では無かった。当然の如く、モンスター達も現れ、一行の妨害をする。
 
「……~!」
 
頭部に一本角の生えた紫色のウサギの様なモンスター、アルミラージ。
出会い頭に問答無用で4人にラリホーを掛ける。……4人はそのまま
ばたっと倒れてしまい、眠らされたまま何も身動きが取れない状態に……。
 
「あ、いたい、……いやいよおお~……」
 
複数で出現したアリクイ系のモンスター、お化けアリクイ。……寝ぼけ状態の
ダウドに寄って集り、集団でダウドをボコっている……。
 
「……」
 
「……」
 
「すう~、すう~……」
 
そして此方も。眠らされたアイシャの前に立っているのはナジミの塔でも
出現した魔法使い。今回は数は2体だが、それでも強敵である事には変わりはない。
魔法使い達は倒れているアイシャをじっと見つめている。そして2匹で顔を
見合わせ、目配せすると何か相談を始める。
 
「……」
 
魔法使いの1匹が、倒れているアイシャを……。
 
「……う、くそっ……、!!」
 
何か嫌な予感を感じたのか、ジャミルが一番最初に目を覚ました。
何とか歯を食いしばり、うっすらと目を開けると……、目についた光景は……!
魔法使いの1匹が眠っているアイシャを抱え、お姫様抱っこしていた。
昨日のナジミの塔のバトルでは、ジャミルが魔法使いの手からアイシャを
救出し、……お姫様抱っこした。しかし、今回は逆に敵がアイシャを抱えて
いるのである。
 
「やめろっ!てめえらっ!アイシャを放しやがれ!!」
 
ジャミルは気力を振り絞ると急いで立ち上がる。魔法使いはジャミルの
方を見ると薄気味悪い笑みをフードの中から垣間見せた。
 
「昨日の今日といい、懲りねえなっ!てめえらもっ!」
 
ジャミルが怒鳴るが、此処にいる魔法使い達はナジミの塔で
戦った魔法使い達とは別なので、そう言っても分からんのだが。
アイシャを抱えた魔法使いはゆっくりと奥へとそのまま歩いて
行こうとする。
 
「よせって言っ!……あ、ああっ!?」
 
魔法使いを追掛けようとしたジャミルの前に又も地中から
別の敵が出現する。力は弱いが、毒を持った非常に危険なモンスター、
バブルスライムである。
 
「ピキキ……」
 
「くそっ!邪魔すんなってのっ!!……アイシャっ!!」
 
アイシャはどんどん奥へと連れ去さられてしまう。更に、
もう1体の魔法使いもジャミルの妨害をし、ダウドを
ボコっていたお化けアリクイ達も加勢に駆けつけジャミルは
敵に囲まれてしまった……。流石のジャミルでもこの数を一人で
相手にするのはまだ無理である。アルベルトとダウドはまだ目を
覚まさない……。
 
「アルっ、ダウドっ!頼むっ、目を覚ましてくれっ!このままじゃ
アイシャがっ!連れて行かれちまうーーっ!……畜生ーーっ!起きろーーっ!!」
 
「ピキキーーっ!!」
 
バブルスライムが毒の泡をまき散らしながらジャミルへとジャンプし、
襲い掛かる!
 
「……ヒャドっ!!」
 
「アルっ!!」
 
ジャミルの声を聞き、漸くアルベルトもラリホーから立ち直り、
目を覚ました。そして、素早くヒャドを詠唱し、バブルスライムを凍らせる。
彼は打撃攻撃等は苦手な為、……非常に攻撃の動きはトロイのだが……、
呪文の詠唱となると話は別で活き活きと輝くのであった。
 
「ジャミル、平気かい!?」
 
「ああ、サンキューな!アル!俺の方は大丈夫だけど、アイシャが又
連れてかれちまったんだ!」
 
「……よしっ、急いでこいつらを倒して後を追い掛けなくちゃ!」
 
「うう~!よくもやったなああーー!!」
 
「……ブ!」
 
「ジャミル、吹いちゃ駄目だっ!我慢……、う、プッ……」
 
漸く目を覚ましたものの、お化けアリクイに殴られ頭にコブを数個作った、
……凄まじい姿のダウドも現れる。お化けアリクイはそんなダウドの姿を見て
バカにした様に跳ねて喜んでいる。……尚、ダウドは相当キレている様子。
 
「オイラは今、……凄く怒っている……、あの糞アリクイはオイラが倒すよお!
……だからジャミルとアルは残りの敵をっ!!」
 
「だ、大丈夫か?お前……」
 
「……う~、……フウ~ッ!!」
 
ジャミルが心配するが、ダウドはやはり明らかにいつもと様子が違う。
鼻の穴から煙を出し、噴気している。……リミットブレイクモードに
完全に入ってしまった……、らしい。
 
「ジャミル、此処はダウドに任せよう……、3人で力を合わせて
敵を分担して倒してしまわないと!」
 
「うしっ!やるかっ!!」
 
ジャミルはアルミラージへとダッシュ、近づいてジャンプすると思い切り
銅の剣を振りおろし、アルミラージの角を切り落とした。角を切り落とされた
アルミラージは面食らい、そのまま慌てて逃走する……。
 
「まあ無理に追うこたあねえか、……次はテメーだっ!」
 
……2体いた魔法使いの片割れ、メラを詠唱し、ジャミルに向けて放つが
これも後ろで構えていたアルベルトのヒャドに妨害され、凍らされた魔法使い、
哀れ、……その場に氷と共に砕け散る。
 
「……と、残りは……」
 
ジャミルは心配になってダウドの方を見るが……。
 
「あちょちょちょーーっ!この野郎ーーっ!!オイラだってやる時は
やるんだああーーっ!!」
 
ダウド、ひのきの棒を振り回し、お化けアリクイ相手に奮戦。
お化けアリクイ数匹はその場に倒れて全て伸びていた……。
 
「……すんげええ~……」
 
「どうだっ!ふんっ!!」
 
敵を全滅させ、鼻息を荒くして威張るダウド。
 
「あいつ、いつも怒らせときゃいいのかなあ~……」
 
「いや、それは危険だ、止めよう……、何かの闇組織にスカウトされちゃうよ……」
 
アルベルトがジャミルの肩にそっと手を置いた……。
 
「あ!んな事してる場合じゃねえ!急ごう!アイシャを助けねえと!!」
 
思い出した様にジャミルが叫ぶ。アルベルトとダウドも頷くのであった。
 
 
……
 
 
「……」
 
そして、眠っているアイシャを抱えたままのもう1匹の魔法使い。ある場所で
足を止めた。
 
「……」
 
この洞窟には彼方此方、亀裂の穴が空いている場所が数か所ある。
……魔法使いはその穴の一つが有る場所で足を止め……、亀裂をじっと
眺めている。アイシャを亀裂の穴の底に叩き落とす気である。
 
「やめろーーっ!!」
 
「……」
 
漸く魔法使いに追いついたジャミル達。魔法使いは3人に気づくと
無言で後ろを振り返る。
 
「ハアハア……、アイシャを放せっ!この野郎!!」
 
「……オイラもうエネルギー切れれ~す……」
 
「ダウド、ほら頑張れっ!」
 
アルベルトが励ますが、先程の奮戦で力尽きてしまった様子。
 
「てめえっ、おい、其処のフード野郎っ!聞いてんのかっ!?」
 
しかし、魔法使いはアイシャを亀裂に落とす仕草をし、ジャミル達に
脅しを掛ける……。
 
「くそっ!……この野郎っ!!」
 
「ジャミル、恐らく奴は、僕らが抵抗すればアイシャをこの穴に