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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 ジパング編

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浅瀬探し3日目。。。
 
 
幾ら探してもほこらが出てくる浅瀬は発見出来ず……。
何回も海上を行ったり来たりで、船が無駄に移動する度、
モンスターとバトル……、の、繰り返しで、ジャミルのストレスは
限界を超えていた。
 
「むーかーつーくうううーー!」
 
「ねえ、ジャミル……」
 
ダウドが声を掛けるが。
 
「……うるさい……」
 
「ジャミルー、遊ぼう、トランプしようよ!」
 
「うるさい……」
 
アイシャも声を掛けるが……、うるさいうるさい、連発である。
 
「……頼むから一人でやってくれ……、話し掛けるな、気が散るんだよ……」
 
「そんなに気をもまないでよお、もっと気楽にいこうよ……」
 
「うるさい……、バカダウド……」
 
相当苛苛しているのが伝わってくる。
 
「……アルー、ど、どうしよー?」
 
ダウドが困ってアルベルトに助け船を求める。しかしアルベルトは
分かっているかの様に余裕でジャミルに話し掛けた。
 
「ジャミル、玉には息抜きにステーキでも食べに行こうか?」
 
「……ステーキ……?」
 
ゴルゴ13の様に突然ジャミルの顔が濃くなり眉毛が
ぴくっと動いた。
 
「ほら、あそこに島があるよ……」
 
「ほんとだー、新しい場所だね!」
 
「とりあえず、浅瀬探しは後にして、行ってみようよお、
ジャミル!」
 
ダウドがジャミルの肩をぽんと叩いた。
 
「……ステーキ……、山盛り……」
 
 
ジャミル達は船を降りて早速、島に上陸し近くにあった小さな村へと
足を運んでみる。村の感じは日本の古代の大和王国に近い感じである。
 
「うわあ!ここも私達が住んでる所と全然違うんだねー!」
 
アイシャが目を丸くし、辺りをキョロキョロ。
 
「スーの村も個性的だったけどね、……本当に色んな所があるんだなあ」
 
腕組みをしてアルベルトが呟く。
 
「おお、ステーキ……、我のステーキはどこじゃ……」
 
「おい、あんたら……」
 
4人がキョロキョロしていると、村人が近寄ってくる。
 
「こんにちは!」
 
アイシャが気さくに挨拶する。
 
「変わったヘアスタイルだな……、横に何がついてんだい?ひょうたん?」
 
ジャミルが村人の頭をまじまじと見つめた。
 
「ふむ、あんたら、外国人だな、珍しいなあ、こんな所に……」
 
何故、言葉が通じるのかはさて置き……。
 
「はい、そう言う事になりますね」
 
「……てっ!」
 
ジャミルのケツを抓りながらアルベルトが答えた。
 
「ねー、ねー、ここはなんて言う村なんですか?」
 
ダウドが嬉しそうに訪ねる。
 
「ジパングだ、悪い事は言わねえ、旅行で来たんなら早く帰った方が
いいぞ……」
 
「……えっ?」
 
そう言っておじさんは4人にそれだけ言うと、淋しそうに歩いて
行こうとした。
 
「……どういう……、事ですか……?」
 
「この国を治めている卑弥呼様はな、外人が大嫌いなのさ……、
あんたらもいつまでもこの国にいると酷い目にあうぞ……、
長居は無用だ、何度も言うが早く帰りなさい、あんたらの為だ」
 
アルベルトの声に足を止め、おじさんは又一言、何処かへ行ってしまった。
 
「それじゃあ、帰るか!ステーキなんか此処には絶対無さそうだしな!」
 
「待ってよジャミル……、おかしいと思わないかい?」
 
「何がだよ」
 
「何かあるよ……、この国には……」
 
「うん、ステーキの匂いがしないモフ」(´・ω・`)
 
「さっきからうるさいな君は……、ステーキステーキやかましいよ、
少し黙っててくれる?」
 
ジャミルは早く船に戻りたがったがアルベルトはどうしても卑弥呼に
会ってみたいと言うので会いに行く事になったのだが。
……目についた民家を訪れ、卑弥呼の宮殿の場所を尋ねる。
 
 
卑弥呼の宮殿
 
 
「……わらわは外人が嫌いじゃ!帰れ!」
 
「だから嫌だっつったのに……」
 
ウンザリ顔でジャミルが文句を言う。
 
「お初にお目に掛かります、卑弥呼様、私達は遠い南の地、
アリアハンから参りました……」
 
アルベルトが丁寧に挨拶し、恭しく頭を下げる。それに習ってアイシャと
ダウドも頭を下げた。……ジャミルだけは手を後ろに回し、ファックユーの
サインを作った……。
 
「……アリアハンから魔王を倒しに勇者達が旅に出たと聞いておるが
そなたらか?」
 
「はい、そうでございます……」
 
「フン!だが、わらわにはその様な事は関係あらぬ!早々に立ち去れ!
わらわは外人が大嫌いじゃ!!」
 
「……だから、嫌いなのはわかってるっつーの!しつこ……」
 
「お主……」
 
卑弥呼が突然アイシャの方を見る……。何かを感じたのか、
アイシャはびくっと体を震わせジャミルの後ろに隠れる。
 
「フヌ……、お主はなかなか可愛い若い娘ではないか……、
どうじゃ?お主だけはわらわの傍においてやってもよいぞ……、
フフ……」
 
そう言って涎を垂らし、ペロッと舌なめずりをした。
……アイシャからはずっと視線を反らさず……。
 
「レズ毛があんのかよ……」
 
「ジャミル……、何だか怖いよ……」
 
不安になったのか、アイシャがジャミルの手をぎゅっと握る。
 
「あ、わりいっすね、こいつ俺のだから!」
 
そう言ってアイシャを手元に引き寄せた。
 
「キャ……」
 
ジャミルに抱きしめられたアイシャが顔を赤くする。
 
「ジャミル、そろそろお暇しようか、あんまり長くいても失礼だし」
 
「そ、そうだよね!」
 
アルベルトの言葉にダウドがうんっ、うんっと頷く。
 
「んじゃ、そう言う事で!」
 
ジャミルが卑弥呼に「ちゃっ!」と挨拶し4人はさっさと
宮殿を退場する。
 
「……忌忌しい勇者共め……、今に見ておれ……」
 
「う~っ、怖かったわあ……」
 
無事に宮殿の外に出た4人。アイシャがぶるっと身震いする。
 
「やっぱりおかしいな、あの卑弥呼って人は……、どうも不可解な
ところがある……」
 
アルベルトが考える。
 
「そういや、この村ってさ、やけに若い女の子が少ねえ様な気しない?」
 
ジャミルがキョロキョロ辺りを見回す。確かに村は小さな村で、
誰もあまり歩いている気配は見えないが……。玉に人が歩いているのを
見掛ければ、お年寄りやら、おじさんとおばさん、若者は青年と小さな
子供ばかり目につく。
 
「なんだ……、おまえさん達、まだいたのかい……」
 
声を掛けてきたのはさっきジャミル達に注意をしてくれた
おじさんだった。
 
「色々あってさ……、へへ、まだいるんだよ……」
 
ジャミルがボリボリ頭を掻いた。
 
「あの、この村の宿屋はどこですか?」
 
アルベルトがおじさんに尋ねると……、他のメンバーは驚きの
表情を見せた。
 
「なんだよ、お前此処に泊まる気かよ!」
 
「オイラ、何か嫌だよ、船に戻りたい……」
 
「だって気になるじゃないか!もうちょっと此処で色々
調べてみようよ」
 
「でも、何だか怖いわ……」
 
新しい場所にはいつもは喜ぶ筈のアイシャも今日は早く船に
戻りたい様だった。