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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 お嬢の逆襲編

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ラリホーを掛けたから……」
 
アルベルトにラリホーを掛けられた巫女さん達。すっかり
爆睡して倒れていた。
 
「よしっ、助かるよ、んじゃあ、巫女さん達が目を覚ます前に……、
まずはこいつだな……」
 
「……キャウ~ン……」
 
お嬢は縄でぐるぐる巻きに拘束され……、身動きが取れない
状態になっていた。
 
「さあ、ちゃんと話せ、オメーが一体何をやりたかったのかをよ……」
 
「ふんっ!デスわあ!」
 
「……こいつ……」
 
「ジャミル、駄目よ……、えーと、私達、まだちゃんと
あなたのお名前も知らないの……、巫女さん達も元に戻して、
全部お話ししてくれれば縄も解いてあげるから……、ね?」
 
「……お黙りっ!お前には何も話したくないですっ!癪に障る小娘っ!」
 
「きゃ!?」
 
やはりお嬢はアイシャにだけは異常に物凄い悪態をつく。
一体どうして自分はこんなにこのお嬢に嫌われているのだろうかと、
どうしても考えても原因分からず、アイシャは落ち込みだし、涙ぐむ……。
 
「……いい加減にしろっ、てめえっ!」
 
「ジャミル、もういいよ……、私、もう何も言わないね、
ごめんなさい……」
 
「アイシャ……」
 
アイシャはすっかりしょげてしまう。ジャミルはそんな
アイシャを見ているのが堪らず、一体どうしたもんかと頭を抱えた。
 
「最初っからそうすりゃいいんですのよっ!そうねえ、
その小娘がどっか行ってれば全部ちゃんとお話し致しますが、
如何?もう悪い事も致しませんわ!何故なら……、やめて、
本日の私のMPはもうゼロよ!……なのですから!
勿論、オーブもきちんとお返し致します、……ほろほら、
ああ、何て私っていい人……、って、自分で言ってててて、
何だかジンマシンが出ル、ル……」
 
「こいつ……、おい、マジでもうMP残ってねえんだな、本当だな……?
しかし、変なヤツだなあ……」
 
「本当よ、本当!ひらほら、えいっ!……どうです、このうるさい糞小娘に
ぶつけられるメラさえも今日は出ませんのすよ!ご安心なされ!」
 
「な、何か……、アル、このお嬢様、何だか段々悪魔みたいな
人に見えて来たよ、オイラ……」
 
「ダウドもかい……、実は僕もなんだよ……」
 
二人が小声で話をしている処に……、黙っていたアイシャが
すっくと立ち上がる。そしてジャミルに声を掛けた。
 
「ジャミル、私、神殿の外でスラリンと待ってるね、
全部終わったら又声掛けてね……」
 
「……あっ、おいっ、アイシャっ!」
 
「えへへ、私は大丈夫よーっ!」
 
アイシャはスラリンを抱え、ダッシュで神殿の外へ。しかし、
外は猛烈に寒い。元気な声を出してはいるが、内心は流石に
アイシャもグリンラッドの時の様に雪だるまを作って遊ぶ程の
元気もなかった。
 
「ジャミル、今はアイシャの気持ちを尊重しよう……、
オーブも取り返さないと……」
 
「分ったよ、アル……」
 
アイシャの様子が心配なジャミルだが、今はオーブも一刻も
早く取り戻さねばならない。……仕方なしにジャミルは
お嬢から話を伺う事にした。
 
「えーと、まずは私のこの縄を解きなさい、全てはそれからです」
 
「分ったよ、本当に大丈夫なんだろうな……」
 
お嬢は縄から解放される。と、すっかりご機嫌になった。
そして、突然、関係ない事をベラベラと喋り出した。
 
「えーと、まずは私もあなたに少し聞きたい事がありましてよ、
……何?アナタはああいう野蛮な小娘がタイプなんですの?
……少し趣向を変えた方が宜しいのではなくて?」
 
「な、なっ!?かかかか……、関係ねえだろっ!何なんだっ、
いきなりっ!!」
 
「んまあ~……、お野蛮、ばばんばばんばんばん」
 
ジャミルは顔中から湯気を放出、真っ赤にし、お嬢に対してムキになる。
早く話を進めて欲しいアルベルトは困って呆れるが……。
 
「あの、早く巫女さん達を元に戻して欲しいよお、でも、君……、今日は
もうMPゼロって言ってたけど……、大丈夫なの?戻せるの?」
 
「お黙りっ!影の薄い困り顔めっ!心配しなくても、私のMPが無くなれば
奴らに掛けた催眠術も自動的に解除されるってんだよっ!!ええーーっ!?」
 
「……ひえええーーっ!!」
 
お嬢、ダウドに啖呵を切る。ダウドは怯え、アルベルトの後ろに
隠れてしまう。
 
「ダウド、此処はジャミルに任せて……、僕らは暫く見守ろう、
癪に障るけどね……」
 
「……あううう~……、アル、この際だからオイラもちょっと
突っ込んでいい?アープであの人、魔法を使うのに、普通に
詠唱時間掛ってたじゃない……、今回は詠唱無しで凄い魔法使うの?」
 
「いいから、……君はっ!」
 
「……えううう~……」
 
「と、とにかくだっ、まずはオメエも早くオーブをちゃんと返せ……」
 
「分ったですわ、ほい!」
 
お嬢は意外と素直にオーブをジャミルに全て纏めて渡す。
……あまりにも素直だったのでジャミルはきょとんとする。
 
「これでいいのかしら?」
 
「あ、ああ……、ちょっと確認……、よっ」
 
ジャミルはオーブの一つ、レッドオーブを試しに祭壇に置いてみる。
するとレットオーブは光り、連動するかの様にラーミアの卵も
少し反応が有った様子。
 
「本物だな……、間違いねえな……」
 
「あ、ああ……、オーブが……」
 
「光っています……」
 
二人の巫女さん達も漸く目を覚ましたらしく、オーブに駆け寄る。
 
「一つだけ言っておきますと、……前回アープの塔であなた方に
言った事も、今回の事も全て嘘です、私はお宝ハンターでも、
令嬢でも何でもありませんのよ……、お宝なんかなーんにも、
探してませんわ!塔でお前達を妨害したのも、オーブを奪ったのも
全てあんた達を困らせたいが為!構うとムキになるから面白かったのでね、
本当にいいカモを見つけましたわ」
 
「……にゃにい~……?」
 
此処でついと出た、お嬢の衝撃的な言葉。今までの事は本当に
なんだったのか。ジャミル達はますますこのお嬢……、変な娘に対し、
訳が分からなくなり、混乱する。
 
「私は世界中の糞人間共の邪魔をし、不幸に陥れるのが目的!
アープの塔では面白かったですわね、本当に!……のほーほほほほ!
虐め甲斐のあるあなた方が気に入ったのでこれからも邪魔してやろうと思い、
こっそりと後をつけていたのですわっ!」
 
「な、な、な……、つまり、オイラ達、嫌がらせされてたの?
……ねえ……、それに後を付けてたって……、ど、どうやって……?」
 
「本当に……、頭に来た……、許せない……、でも、世界中の
糞人間て……、あ……」
 
アルベルトが怒りでスリッパを取り出そうとした中、変な娘は
ジャミルに近づき、……そして。
 
「ちゅ」
 
「……!?」
 
ジャミルの頬にそっとキスをしたのだった。
 
「お、おいっ!……な、何考えてんだあーーっ!!」
 
「悪魔のキスですわ……」
 
ジャミルもアルベルトも……、ダウドも……、巫女さん達も騒然。
そうしている中、……はっとして、ジャミルが我に返った時、