zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 決戦!バラモス編
それぞれがこの旅の思い出を振り返る中、ジャミルは一人で考え事をしていた。
「……」
「ジャミル、どうかした……?」
珍しくジャミルが何か考えているのが気になったらしく、アルベルトが
訪ねてみる。
「へ!?い、いや……、何でも……」
「?」
(どうも引っかかんだよな……)
……これで……、終わったと思うな……、なぜなら……、 ……
「ま、考えてもしょうがねえか!」
「ねえ、帰ったら行かなきゃいけない場所が沢山あるわ……」
「そうだな、テドンの村と、ポポタの所と……、あとどこだっけ?」
「スラリンのお母さん達も探してあげなくちゃね」
「レイアムランドにも寄って預かって貰っているナイトハルト様の
船をお返ししなくちゃ!」
「じゃあ、いずれは又ポルトガに来なきゃねえ……」
「はいはい……?忙しいネー!、……ちょっと待て……!」
「何?」
「何だよお」
「トイレ行きたくなった……」
「……えええーーっ!!」
突然始まった空の上のジャミルの尿意。……他のメンバーは声を揃えた……。
「……何でさっきポルトガにいた時してこなかったの!!ってか、
ああっ!どうせなら殿下にも報告と挨拶してくれば良かったーーっ!」
アルベルトが呆れて怒るのと、ちょっと後悔を始めた……。
「んな事言ったってよ……」
「ちょ、ちょっと……、ジャミル!?」
「はうあ~……、こ、こっから……」
「だめえーーっ!!ジャミルーーっ!!」
アイシャもギャーギャー騒ぎ出し、ラーミアの背中の上で一行は大パニック。
「人が見てたらどうするんだよっ、恥をかくのは結局、僕らなんだよ!?」
「プライドも何もねえ……!俺の膀胱の命には代えられねえ……!」
「これがバラモスを倒した英雄ねえ……」
「バカダウドうるさい!せーのっ……!」
「ジャミルーっ!やめろーーっ!!」
「駄目だよお、ジャミルーっ!!」
「キャー!お願い!!やめてーーっ!!」
「……投下ーーっ!!」
( ´Α`)( ´Α`)( ´Α`)
またラーミアに海に叩き落とされた4人であった……。
「……ジャミルのばかたれーーーっ!!」
……何はともあれ、長かった戦いは終わり、これで世界に再び平和が
戻ったのである……。
作品名:zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 決戦!バラモス編 作家名:流れ者