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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 アレフガルド編3

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するんだから……、覚悟しなさいよ……」
 
「はは、機嫌治ったかい?」
 
「……ジャミルのバカ……」
 
「一昔前の少女マンガ見てるみたい、青春だねえ~……、臭あ~っ……」
 
手でダウドが臭い臭いと言う様にパタパタと空気を仰いだ。


マイラの村
 
 
「大分日が立った事だし、そろそろ剣も焼き上がってる頃だよな……?」
 
「だよね……、僕も大丈夫だとは思うけど」
 
「あう~、もしもまだだったら、又修行だあ~……」
 
「とにかく確認してみなくちゃ!行きましょ!」
 
早速、4人は道具屋へ足を運ぶが……。又、大変な事件が……。
 
「……ああ、勇者様!」
 
奥さんと子供が血相を変えて店から飛び出して来たのである。
 
「どうしたんだい?」
 
「主人が……!主人が……!」
 
「父ちゃんが……、連れてかれちゃったよー!」
 
「な……、何だって!?」
 
「変な3人組が店に突然押し掛けて来て……!王者の剣をよこすのねー!と
言って……、……主人と出来上がったばかりの王者の剣を……!あああ……、
ああ……」
 
「……母ちゃーん!」
 
奥さんは其処まで言うと、貧血を起こしひっくり返ってしまい、
気絶してしまった……。
 
「……お、おかみさん、大丈夫ですか!?」
 
アルベルトが慌てて奥さんを助け起こした。
 
「こりゃ又厄介な事になっちまったな……、おっさんと王者の剣が……!
なんてこった……!」
 
ジャミルが唇を噛み、悔しげに地面を蹴った。
 
「もう少し……、僕らが戻るのが早ければっ……!」
 
「まさかこんな事になるなんて……、ああう、誰も思わないよおー!」
 
しかし、この話だからこそ、油断してはいけないのである。毎度の事だが。
 
「その3人組って……、のねー……、って……、変な言葉を
使っていたの……?」
 
顔を青くして、アイシャが子供に聞いてみる……。
 
「そうだよ!子分えーとか、子分びーとか……、親分とか……」
 
「まさか……」
 
ジャミル達4人は顔を見合わせた……。
 
「い、嫌な予感しか……、しないよお……」
 
「あの馬鹿カネネーノネートリオも此処に来たのかよ……、
マジか……?」
 
「そうとしか考えられない……、いや……、考えなくてもそうなんだけど……」
 
アルベルトが複雑そうな顔をする……。
 
「母ちゃーん……」
 
「取りあえず……、おばさんをお家に運びましょ……、私、お台所を借りて
濡れタオルを作らせて貰うわ……、ね?」
 
「姉ちゃん……、ありがとう、おれ、嬉しいよう……」
 
子供が嬉しそうにアイシャの顔を見つめ、アイシャも子供を安心させる様に
抱擁する。ジャミルはこんな時、女の子のアイシャがいてくれて心底
良かったと思うのであった。
 
「……母ちゃん……」
 
……奥さんは結局そのまま熱を出し寝込んでしまった。子供が心配そうに
奥さんの手を握り、側にずっと寄りそう。
 
「ごめんな……、俺達の所為で……、迷惑掛けちまって……」
 
「……ううん、兄ちゃん達のせいじゃないよ……」
 
拳で涙を拭いて子供が無理にジャミルに笑顔を見せた。
 
「あ、あんな変な奴らに……、王者の剣使われたらそれこそ大変な事に
なるよお!」
 
「おじさんも助けて一刻も早く取りかえさないと……!」
 
「ああ、絶対許さねえ!……あいつら今度は髪の毛切り刻むだけじゃ
済まさねえぞ!」
 
「そうよっ!……関係の無いおじさんにまで酷い事してっ!絶対許さないわ!」
 
「これ……、あいつらが……」
 
子供がジャミル達に手紙を持って来て見せた。手紙は凄まじい文字と
内容であった。
 
ばかゆうしゃたちにつぐのねー、ぼくたちはぞーまさまのしもべに
なったのねー、とことんおまえらのじゃまをしてやるのねー、
おうじゃのけんをつくれるおやじはぼくらがらちしたのねー、
けんをつくれるおやじはじゃまだからけんもこわしてついでに
おやじもぐでぐでのちょんちょんにしてやるのねー!あははのは~
ぼくらがどこにいるかって?おしえないのねー!あははのは~、
へがでた、ぶっ!
 
「……あいつら!何処まで……!!」
 
ジャミルが手紙をぐしゃぐしゃに握りしめ、足で踏みつぶす。
 
「それにしても何て読みにくい……、酷い手紙なんだ……、
全部平仮名だし……」
 
こめかみを押え、頭を抱えるアルベルト。
 
「でも……、居場所が判らないんじゃ……、手の打ち様がないよお……」
 
「……こんな時……、スラリンがいてくれたら匂いで居場所を見つけて
くれたかも知れないのに……」
 
アイシャが淋しそうにバッグの中のスラ太郎にそっと触れた。
 
「匂い?……ちょっと待って……」
 
子供が急いで部屋を出ていく。
 
「どうしたんだろ……」
 
「さあ……」
 
「これ……、父ちゃんが前に作った……」
 
子供が店に行き、変な物を持って戻って来た。
 
「ロ、ロボットか……?」
 
「父ちゃん、武器だけじゃなくて、他国の事も研究して趣味で
色んな変な物作るから……、ニオイ探索器ロボだよ」
 
「うわあ……、動くの?これ……」
 
ダウドが珍しげにロボットに触る。
 
「これ、父ちゃんの靴下、これの臭いをロボットに嗅いで貰えば……、
とうちゃんのいる場所に……」
 
「連れてってくれるんだな?」
 
「うん、多分……」
 
「よし……、これ悪ィけど、借りるな!」
 
「うん、お願いします……、父ちゃんを助けて!」
 
4人はロボットを借り、マイラの外へと飛び出す。
 
「けど、本当に大丈夫なのかなあ……」
 
「今はロボットさんに頼るしかないわ……、おじさんの命と王者の剣の
重みが掛かってるんだもの……」
 
「よし、頼むな……」
 
ジャミルがロボットに靴下の臭いを嗅がせる。
 
「……なんかさあ……、変な実験してるみてえ……」
 
「文句言わないんだよ……、仕方ないだろ……」
 
そう言ってるアルベルトも自分達は一体何をやってるんだろうと、
何だか内心は複雑である。
 
「クンクン……、クンクン……」
 
ロボットが何かにヒクヒク、反応し始めた。
 
「お、反応しだしたぞ!」
 
「ロボットさん……、お願いよ……!」
 
アイシャがぎゅっと目を瞑り、祈りを込めた。
 
「……くさい……」
 
「……」
 
「これ……、やっぱりポンコツなんじゃねえの……?」
 
「……くさい……、クサイ……クサイ……クサイクサイクサイーッ!!」
 
「!?」
 
「ちょ、ちょ……」
 
ロボットが急に暴れ出し、猛スピードで走り出す。
 
「……クッセーデスーーーッ!!」
 
「あっ!?あいつ、い、行っちまう!」
 
「追い掛けなくちゃ!」