zoku勇者 ドラクエⅢ編 その後編 ダウド大暴走
はあ……、何でオイラ下らない事ばっかり考えちゃうんだよお……」
ガサッ……
突如、後ろで草をかき分ける音がし、ダウドが慌てて振り向くと、
其処に立っていたのは……。
「……だ、誰だっ!?……あ」
「やあ……」
「リィト……?、また君かい……?本当、何処にでも出てくるね……」
「偶々この辺りを散歩してたら、あんたが独りで森に入って行くのを
見かけたからさ……、どうしたのかなと思って……」
実にいい加減な言い訳であるが特にダウドは気にせず
黙りこくったままだった。
「……」
「ん?今日は機嫌悪いみたいだね……」
リィトはそう言ってダウドの隣にしゃがみ込む。
(いいりゅ、いいりゅ……、これは最高ムードりゅ……)
「……大事な……」
「……ん?」
「友達と……、もうすぐ離れ離れになっちゃうかも
知れないんだ……、……どうにもならない事は頭で
分かってるんだけど……、淋しいんだよ、辛いんだ……」
ダウドはぽつりと呟くと再び膝に顔を埋めた。
「僕はね、あんたが何で悩んでるかなんて知りたくもないし、
どうでもいいんだ、だけど、あんたがどうしても何か不満な
事があるなら、強引な手段にでも踏み込むんだね、うじうじ
こんなとこで悩んでるよりは行動を起こした方がすっきりするだろ?
何でもいいから、取りあえず思いつくまま何でもやってみれば?
……あんたの気の済むまで……」
「……リィト?」
リィトはそう言って立ち上がり歩き出した。
「じゃあね……」
「……強引な……手段……」
(あいつの夢の中での自己中カオス面は結構凄い物があったりゅ……、
さてさて、少しだけ背中を押してやったけど……、一体何を
してくれるのか……、楽しみりゅね……)
作品名:zoku勇者 ドラクエⅢ編 その後編 ダウド大暴走 作家名:流れ者