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黄金の太陽THE LEGEND OF SOL 31

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第九十九章 闘霊と超神


 ロビンと超神アレクスは睨み合っていた。
 ロビンは、太陽神剣ソルブレードを肩に担ぎ、特に構える事はせずに立っていた。その様子からは余裕が見られる。
「どうしたアレクス。かかってきたらどうだ?」
 ロビンは挑発するように言う。
「闘霊といいましたか。確かに普通のエナジストとは一線を画す存在のようですね」
 アレクスは笑みを浮かべた。
「ですが、超神たる私には及びませんよ。天界で最強のイリスを下した今、私の力こそが最強だと証明されたのですからね」
「思い込みもはだはなしいな。お前が最強の神なら、オレはそれを遥かにこえるドラゴンスレイヤーの闘霊だ」
「まだ戦ってもいないというのにたいした余裕ですね。ならばいいでしょう、イリスと同じく血祭りに上げて差し上げましょう!」
「メガエラ、イリスを頼む」
「当たり前よ。イリスをこんなにしたアレクスは憎いけど、イリスを守るのは私の役目。負けたら許さないわよ」
「分かっている。オレがアレクスを倒す」
「何をごちゃごちゃ言っているのですか!? 私の力に恐怖しましたか!?」
 アレクスは、氷の刃を片手にロビンに斬りかかった。
 ロビンはそれを防ぐと思いきや、物凄い速さで後退してアレクスの攻撃をかわした。
 渾身の一撃をかわされ隙をさらしたアレクスに向かって、ロビンはソルブレードの切っ先を向けていた。
 ロビンはソルブレードを当てず、寸止めしていた。
「焦るなよ、お前の相手はオレがしてやる。しかし、単調だな。これで終わりじゃつまんねぇから刺し貫くのは止めにしてやったが、次は貫くぞ?」
 アレクスは逆上する。
「なめた真似を……! 許しはしませんよ!?」
 アレクスは、反撃に移った。
『ネオ・バイオレントクール!』
 いくつもの氷の棘がロビンに向けて放たれた。
『グランドガイア!』
 ロビンは、前方に大地のエネルギーを噴上げ盾とした。
 アレクスの氷の棘は、ロビンのエナジーの前に溶けていった。
「なにっ!?」
 アレクスには予想外の反撃であった。
 やがて氷の棘は全て溶かされた。
「この程度かアレクス!? オレのエナジーはまだ消え去っていないぜ!」
 ロビンは、残るエネルギーをアレクスに向けて放った。
「くっ……!」
 アレクスは、空へと逃げる。
「それで逃げたつもりか!? 『スパイアクレイ!』」
 ロビンは、アレクスの上空に岩の塊を出現させた。
「なっ、ぐあああ!」
 空へと飛び上がった直後であり、アレクスは岩の塊を避けることができなかった。
 岩の塊をまともに受け、アレクスは地面に打ち落とされた。
 ロビンの攻撃はまだ終わらない。
『アースクエイク!』
 アレクスの周りにだけ地震を起こし、隆起した地面にアレクスを囲んだ。
『クエイクスフィア!』
 そしてその地面でアレクスを打ち据えた。
「ぐあああああ!」
 アレクスは、苦悶の叫びを上げるしかなかった。
「ふふ……」
 ロビンは小さく笑った。
「……笑いましたね?」
 うつ伏せに倒れていたアレクスは、怒り心頭になりながらなんとか起き上がることができた。
「さすが超神なんて言っているだけあるな。オレのエナジーをまともに受けても立ち上がるんだからな」
 ロビンは、不敵な笑みを浮かべ続けていた。
「私を侮辱しますか。ならばもう手加減はいたしません。ロビン、貴方を殺します!」
 言うとアレクスは、神のエナジーを纏った。
「ほう、まだそんな力を持っていたか。面白い、返り討ちにしてやる」
 ロビンは、だらりと持っていたソルブレードを構え、アレクスを迎え撃つ体勢を取った。
「行きますよ……!」
 先手を取ったのはアレクスである。
「おっと」
 ロビンは、簡単にアレクスの一撃を受け止めた。
「まだまだ!」
 アレクスは、氷の刃の切っ先を突き出した。ロビンはその突きを受け流した。
「どうした、その程度か?」
「調子に乗るなぁ!」
 アレクスは、中段に構えた氷の刃をさらに突き出した。
「また突きか。学習しないな!」
 ロビンは突きをかわし、反撃の斬撃を放った。
「かかりましたね!」
 ロビンの攻撃は、虚空を切り裂くだけだった。しかし、ロビンには驚く様子はない。
 アレクスの突きは残像であり、本体はロビンの後ろにいた。
「くらいなさい!」
 アレクスはロビンの背に斬りかかった。
「はっ!」
 ロビンは、エナジーとは違う、闘霊の気迫を放った。
「うわっ!?」
 アレクスは、気迫をまともに受け、遠くまで吹き飛ばされた。
 アレクスを吹き飛ばしたロビンは、追い打ちをかけるようにアレクスに迫った。
「ぐっ、く……!」
 アレクスは、起き上がれないままでいた。そこへロビンは追い付き、ソルブレードを突き付けた。
「大したものだな、アレクス。転影刃を真似するなんてな。だが残念だったな、オレも同じ技を使えるんだ。だから対処法も分かってる。まさかここまで吹き飛ばせるとは思わなかったがな……」
 ロビンは小さく笑う。
「ドラゴンスレイヤーはその名のとおり、竜をも屠れる闘霊だ。同時に世界一の剣士でもある。剣技ならいくらお前が超神なんてものになろうと、負けるはずがない」
「ぐぎぎ……!」
 アレクスは、ロビンがやったように、超神の力を放った。
 ロビンは咄嗟にソルブレードを斜めにし、アレクスの気を防いだ。
「……調子に乗るのもいい加減にしていただきたい。この超神の私が負けるはずが無いのです!」
 アレクスは立ち上がった。そして氷の刃を無数に顕現させた。
「一本で勝てないから数で勝負するつもりか? 懲りない奴だな……」
 ロビンは、やれやれと言った具合にため息をついた。
「私を馬鹿にするのもこれまでです」
 アレクスは、手を上下に振り、氷の刃をロビンの周りに展開した。
「剣(つるぎ)と共に踊りなさい!」
 アレクスは、かざした手を握りしめた。すると展開された氷の刃が一気にロビンを刺し貫こうとした。
『マザーガイア!』
 ロビンが詠唱すると、ロビンの周りの地面が輝いた。そして大地のエネルギーが噴き上がった。
 氷の刃は、大地のエネルギーに当たると溶けていった。
「こんなもの最上級エナジーを使うまでもないぜ」
 ロビンが言うと、アレクスは、ギリッと歯噛みをした。
 アレクスは、再び氷の刃を顕現させた。今度はロビンの上空に展開した。
「貴方の頭上に展開しました。これならどうします!?」
 アレクスは、ロビンの頭上に、雨のように降りかからせた。
 上空に設置した氷の刃を、アレクスは一気にロビンの頭上に落下させた。
 まるで雨の降るように氷の刃は降り注いだ。
 周囲に展開するよりも範囲が広く、回避は不可能であった。
「はーはっは! 今度こそ逃れられませんよ!」
 アレクスは、これでロビンを倒したものと思っていた。
 高笑いを上げるアレクスを見ることなく、ロビンは片手を空に上げた。
『ガイア!』
 ロビンを中心に、大地のエネルギーが細長く噴き上がった。
「な、なにっ!?」
 ロビンに降り注ぐ氷の刃は、ロビンの周りだけ大地のエネルギーで消えていった。
 やがて、降りかかる氷の刃は止まった。辺りにはロビンのいたところ以外、割れた氷の破片が積もっていた。