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黄金の太陽THE LEGEND OF SOL 31

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「なにっ!?」
 アレクスは、竜化しているにも関わらずテレパシーのようなものでロビンに語りかけた。
『フフ、驚いているようですね。私は超神。竜化したところでもこうして話しかける事ができるのですよ』
 アレクスは続ける。
『我は超神竜ファイナルドラゴン! さあ来なさい、ロビンとその仲間達!』
「ふん、オレ一人で十分だ! 行くぞアレクス!」
 ロビンは、素早くアレクスに駆け寄り、アレクスの前足を斬り付けた。
「くらえっ!」
 しかし、ロビンの放った渾身の斬撃は、アレクスの前足を斬る事はできず、跳ね返されてしまった。
「なにっ!?」
『無駄ですよ!』
 ロビンは、すぐさま体勢を立て直し、一度アレクスから距離を開ける。
「何故だ、何故お前は斬れない!?」
 強靭な肉体を持つドラゴンを唯一斬れるはずのロビンの一撃が通用せず、ロビンは当惑してしまった。
『私をその辺のドラゴンと一緒にしないでいただきたいですね。竜化の力と超神の力、合わされば無敵ですよ』
 アレクスは、超神になりつつ、竜化することでさらに強力な力を得ていた。
「斬れないならエナジーだ!」
 ロビンは、二本の剣状のエネルギー体を放った。
『バインドロック!』
 剣状のエネルギー体は、アレクスの動きを封じた。
『オデッセイ!』
 ロビンは、脇に構えたソルブレードに巨大なエナジーを込め、アレクスの腹目掛けて真横に振るった。
 しかし、ロビンのエナジーはやはり通用しなかった。アレクスを貫き通すエネルギー体はアレクスに当たるとバラバラに砕けてしまった。
「バカなっ!?」
 ロビンは、エナジーも無効にされたことに驚いてしまった。
『これで分かったでしょう? 超神竜の前では人の力など無力なことに!』
 アレクスは大きく息を吸い込んだ。そしてダイヤモンドダストの激しい息を吹き出した。
 ロビンは、アレクスの凍り付く息をソルブレードで跳ね返そうとした。しかし、アレクスの息は勢いが強く、弾き返し切れなかった。
「……ぐっ!」
 ロビンは、凍傷を負っていた。
「ロビン!」
 仲間達はロビンを呼びかけ、ロビンの側に駆け寄った。
「大丈夫か、ロビン!?」
 ガルシアは、ロビンの肩に手を置いた。
「ガル、シア……?」
「もう見ていられません、ロビン、僕らも戦いますよ!」
 ピカードは言うと、構えを取った。
『グレイスフル・ウィッシュ!』
 メアリィは、治癒エナジーでロビンの凍傷を治した。
「アレクスとは同族。だからこそ私が引導を渡さなければならないのです!」
 争いを好まないメアリィも、アレクスを倒さんとメイスを持っていた。
「オレの事も忘れるなよ、ロビン!」
 ジェラルドは、ニッとロビンに笑いかけた。
「とてつもないものが相手ですが、ボク達全員の力を合わせればきっと勝てますよ!」
 イワンは刀を抜く。
「私の炎であんなドラゴン溶かしてやるんだから!」
 ジャスミンは、炎のマントを纏っていた。
「私の予知能力があれば、アレクスの考えもお見通しよ!」
 シバもアレクスとの戦いに参戦する意思を見せる。
「オレの妹(イリス)を傷物にした仇、打ってやらねえとな」
 シンは、闘争心に燃えていた。
「みんな……」
 ロビンは立ち上がった。
 これまでロビンと長く旅してきた仲間達がロビンに味方した。
 皆でぶつかっても正直なところ勝ち目は薄かったが、ロビンは自信が出てきた。
「……そうだな、みんなとなら、アレクスに勝てる! 根拠はない、いや、そんなもの必要ない。何故ならオレ達が集まれば無敵だからだ!」
 ロビンは、アレクスにソルブレードを向けた。
「覚悟しろアレクス! お前はオレ達が必ず倒す!」
 アレクスは嘆息した。
『どこまでも愚かな人間達ですね。これほどの力の差を前にしてまだ戦うつもりとは……』
 アレクスは前足で地面を踏みしめた。それだけでかなりの地響きがなった。
『ならば死して後悔なさい。どれほど強大な相手に楯突いたのかを!』
「行くぞアレクス!」
 仲間と力を合わせ、ロビン達はアレクスに向かっていった。