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zoku勇者 ドラクエⅢ編 その後編 懐かしき人々と・1

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カップルノジジョウ……

ポルトガへと無事到着した4人は、もしもの時の為、
道具屋でキメラの翼を大量に買い込んでおく。旅立ちの前に
キメラの翼も金銭節約とアルベルトが言ったものの、そんなケチな
事を言っていられる状況ではなくなっていた。
 
「これで、ルーラの代わりの常備は当面安泰だけど……、でも、僕、
魔法が駄目だから本当に皆に迷惑掛けちゃうけど、ごめんね……」
 
「……だからさあ、気にすんなって……、固すぎんだよ、オメーは!」
 
「そうだよ、アルも少し、ちゃらんぽらんのジャミルみたいにさあ、
玉には気を抜いた方がいいんだよお!」
 
「だからな、……バカダウド、おめえに言われたくねーって
言ってんだよ……」
 
「あだだだ!」
 
「やめなさいったら!通る人が見てるでしょっ!……アル、
本当に何も心配する事なんかないんだからね、私達、これまで
アルの魔法に何度も助けられたんだから……、今は休憩の時なのよ、ね?」
 
「……いや、そんな事ないよ、アイシャの魔法にだって……、
何回助けられたか分からないよ……」
 
「ぴきゅ、アル~、チビのおやつ半分あげる!食べてー!」
 
チビがバッグから少し顔をだし、食べ掛けのフィッシュソーセージを
アルベルトに差し出す。
 
「ありがとう……、皆の気持ち、凄く嬉しいよ……」
 
「アル……」
 
仲間達の優しい心遣いと気持ちに心が温かくなる
アルベルトであった…… が。
 
「さてと……、デッデッデ腹黒野郎の所に行く前に……」
 
「ジャミル……?それって、殿下の事……?」
 
さっきまでジャミルに対しても目を輝かせていたアルベルトの顔が
一瞬にして変貌した。
 
「あ、そうだ、せっかく此処まで来たんだから、先にカルロスの所に
顔出してくるか……」
 
誤魔化す様にしてジャミルが先にスタコラ歩きだした。
 
「……」
 
「アル、行きましょ?私も久しぶりにカルロスさん達に会いたいわ」
 
「あっ、うん……」
 
また此処に来てジャミル達はちょっとした騒動に巻き込まれる事に……。
 
「おー、ここだ、カルロスの家だ……」
 
「きっと、今もラブラブなんでしょうね……、ふふっ!」
 
アイシャが嬉しそうに拳を頬に当て、いやーんする。
 
「?いやーん!」
 
チビもこっそりバッグの中でアイシャの真似をしてみた。
 
「……」
 
「どうしたの、ジャミル、君が先に入りなよ……」
 
どうしたのか、入り口のドアの前で立ち止まってしまった
ジャミルにアルベルトが不思議そうな顔をする。
 
「屁が出そうなんだ……」
 
「うわ、やめてよっ!向こういきなよっ!バカっ!」
 
ダウドが慌ててジャミルを突き飛ばそうとする。
 
「何しやがる!バカダウド!!」
 
「……誰です?人の家の前で騒いでいるのは……」
 
馬鹿騒動に釣られて家からカルロスが出て来た。
 
「カルロス……」
 
「ジャミルさん……?達……、ですか……?」
 
「おー!」
 
「お久しぶりです!お元気でしたか!?いやあ、
お会いしたかったですー!!」
 
カルロスは喜び、ジャミルの手を握りブンブン振る。
 
「色々あったけどな、色々と事が落ち着いたんで来てみたんだ……、
ん?処で、サブリナは?元気かい?」
 
「もう、赤ちゃんいたりするんでしょ?」
 
アイシャが嬉しそうにカルロスに詰め寄る。
 
「いや……、まだですけど……、サブリナは今はいません……、
実家に帰りました……、実家って言っても近距離ですけど……」
 
「え……?」
 
「さ、里帰り……、してるのよね……」
 
「いえ、違います……」
 
カルロスが何となく話したくなさそうに横を向いた。
 
「おいおい、もしかして、お前ら……、まさか……」
 
「僕達、もしかしたら……、もう駄目かもしれないです……」
 
取りあえず、家に入って色々話を聞く事に……。何だかまた、
大変な事に巻き込まれそうになるのを4人は何となくこの場の
雰囲気から感じ取っていた……。
 
 
「……はあ、ドラゴンの子供なんですか……、子供……」
 
「きゅぴ?」
 
カルロスがチビの顔をじーっと見つめ、チビもカルロスの
鼻元を……。
 
「チビちゃん、お鼻は駄目だからね……」
 
突っ突きそうになるのをアイシャが先行してチビを止めた。
 
「きゅぴ~……」
 
「で、あんたら、ケンカの原因は何なんだい?」
 
「……あんなにラブラブだったのにね~……」
 
「僕らで良ければ、御相談に乗りますよ…」
 
「そうよ、何でも話してよ!」
 
「……僕が……、子供は作るのはよそうといったら……、
サブリナ……、彼女が怒って実家に帰ってしまいまして……」
 
「「はあ!?」」

「きゅぴい?」
 
4人一同、目を丸くする……。
 
「あんた、子供嫌いなのかよ……」
 
「いえ、そうではないんですけど……、その……、何と言ったら
いいか……、僕はもう少し彼女との二人だけの時間を大切に
したいんです、ほら、子供が出来たら何もかも奪われて
しまうじゃないですか……、僕はそれが怖い……、決して
子供が嫌い、子供が欲しくないと言う訳ではないのですが……」
 
「つまり、もうちょい、イチャイチャしてたいんだな……?」
 
「ですから、その……、ええっ!……はっきり言えばそうですよっ!
……当面子供なんか僕は要りませんっ!!」
 
「おいおい……」
 
開き直ってカルロスがジャミルにつめ寄り逆切れする……。
 
「……ですから、サブリナに……、後、5年ぐらいはこのままで
いようと言ったら……、怒って実家に帰ってしまったんです……」
 
「はあ、サブリナさん、可哀想だわ……」
 
「何でですか!アイシャさん、あなたまで!僕は、彼女も
僕と一緒の時間を大切にしてくれる物と思っていたのに……」
 
「あなた、女性の気持ちが全然分からない人なのね……、
ただサブリナさんだけをずっと独占していたいだけじゃないの……」
 
アイシャも呆れてカルロスを見る……。
 
「だから、僕だって子供が欲しくないとは言ってないんですよっ!
何であなた達も分かってくれないんですか……!!もう帰って下さい……」
 
そして、カルロスは激怒し、4人は家を追い出された……。
 
「まあな、サブリナが猫だった時のあの激愛っぷりを見ればな、
……しかし、すげえな、あいつも……」
 
「ずっと愛したいのは分かるけど、好き過ぎて……、もう何も
見えなくなってるって感じだね……」
 
「ねえ、今度はサブリナさんのお家に行ってみましょ?」
 
「うーん、どこもかしこも、大変だよお……」
 
サブリナの家は知らない為、商店街などの人に片っ端から
聞いてみて漸く、彼女の家へと辿りついた。
 
「こっちも……、大分機嫌悪いんじゃないの……?」
 
不安そうにダウドが皆の顔を見た。
 
「……こんな話すんのもあれだが、あいつだって、やる事は
やってんだろ……?なのに子供だけは要らねーとか、マジ
気の毒だよな……、サブリナが……」
 
「……もしもの場合……、どうする気なのかなあ?」
 
「どうしたらいいのやら……」