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zoku勇者 ドラクエⅢ編 その後編 始まりの地で

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「おっさん……」
 
国王も城の兵も皆、外に出て緊迫した状況を見つめていた……。
テオドールにはアリアハンに帰宅したのち、ゾーマ討伐の報告も
してあった為、安心していたのであったが……。
 
「フフフ、フフ……、アリアハンの皆さん、初めまして、
こんにちは……、……僕は闇の国からの使者です、……そして
こちらは僕の相棒のドラゴン君です」
 
「……ああっ!!て、てめえ……!!」
 
真っ暗な空に浮かぶ、黒いコートの男……。そして……、チビの
半身でもある闇のドラゴン……、ダークドラゴンが等々、アリアハンの
地に降臨した……。
 
「……闇の国の使者ですって……、一体何言ってるのかしら……」
 
「頭がちょっと……、コレなんじゃないの……?」
 
何も知らない人々は口々に空中に浮かんでいる謎の男を罵りあう……。
 
「……皆っ、逃げろっ!今すぐ此処から、……早くっ!!」
 
ジャミルが叫ぶが、町の民はきょとんとした顔をし、誰一人として
その場を動こうとしない。
 
「本当に危険なの、お願い!すぐにこの場から逃げてっ!!」
 
「オイラ達を信じてよおー!!」
 
「国王様、どうか、町の皆さんを安全な場所に誘導して下さい!!
お願いします!!」
 
「……しかし、どういう事なのか……、状況が全く掴めんのだが……、
説明して貰えぬか……」
 
「んな暇あっかよっ!!あんたら命が惜しくないのかっ!!」
 
「しかし……」
 
ジャミル達が必死で説得するも、町民も国王も全く動じず、
動こうとしない……。
 
「フン……、だから人間てバカなんだよ、死にたいんだから
放っておけばいいじゃないか……、あんたらも、そんな奴ら
構う事ないだろ……」
 
「……何言ってんのよ、リィトのバカ!……みんなみんな……、
大好きで大切な人達よ、放っておける訳ないじゃない!!守りたいのよ、
チビちゃんも……、リィト……、あなたの事だって……」
 
「……団子……、あ……」
 
アイシャがそっとリィトの手を握り、その手のひらの上に
涙が一滴零れた……。
 
「確かに僕は、大魔王ゾーマと同じ闇の国出身の者です、
ですが、僕とゾーマの考えが根本的に違うのは……、僕は人類を
滅ぼすなど頭には一切ない……、と言う事です」
 
「大魔王……ゾーマ……?」
 
これまで、ゾーマの事を何一つ知らずに過ごしていた民は
皆揃って首を傾げた。
 
「ええ、邪魔な勇者共を倒し……、全てが終わったら皆さんを
僕の奴隷にして差上げますよ!!……それまで静かにしていなさい!!」
 
……コートの青年、闇の国の使者は魔法を皆に向けて放ち、人々を
次々と石に変え、石化させていく……。
 
「……皆っ!!おっさんっ!!」
 
「ふふふ……、ははははは!……さあ、次は君達の番ですよ、
もう悪あがきは終りにする事です……、早く光のドラゴンを
渡しなさい……、早く……」
 
闇の国の使者は地上に舞い降りると、ジャミル達に
にじり寄って来た……。
 
「……ジャミルーーっ!!」
 
「ファ、ファラっ!!……馬鹿っ!!」
 
皆を心配したファラが等々、家から飛び出して来てしまう……。