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zoku勇者 ドラクエⅢ編 その後編 vs神竜

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待ち受ける者のその先へ……

ジャミル達はいよいよ塔の内部へと足を踏み入れる。もしもチビが
捕らわれの身ならば、相手が神竜であろうと、必ず、……絶対にチビを
取り戻す、そう思いながら……。
 
「もうすぐだわ……、この先にチビちゃんがいるのかしら……」
 
「ぜ、絶対に皆で離れない様にしようね、……うわっ!?」
 
「!きゃあっ!?えっち!ダウドったらっ!何してるのよっ!!」
 
……何かに躓いて転がったらしく、ダウドの前を歩いていた
アイシャのお尻にぼすんとダウドがぶつかった。
 
「あ、えへへ、ご、ごめん……、わざとじゃないんだよおお~……、
柔らかいなああ~……」
 
謝りつつ、ダウドは嬉しそうな顔をする。
 
「もうっ、……気を付けてよね……」
 
「はあーい!」
 
(絶対、わざとだ……、あの野郎……、ふざけたスケベヅラ
しやがって……)
 
腕を組んでダウドを睨み、ジャミルがブン剥れてみる。
 
「ん?どうした、アル……、またその顔はよ……」
 
ジャミルがアルベルトの顔を覗くと、いつもの如く、アルベルトの眉間に
皺が寄っている……。
 
「地響きが……、する……」
 
「平気だよ、どうせいつもの動く大仏だろ!」
 
「……石像だよ……、この塔はモンスター危険ランクなんだから、
動く石像、それ以上の……」
 
「うわあああっ!」
 
「!!」
 
ダウドがすっ飛びあがり、ジャミルの後ろに隠れる……。ジャミル、
アイシャ、アルベルトの3人は現われたモンスターに戦闘態勢をとった。
 
「……我はこの塔の守護神、天の門番……、侵入者は排除する……」
 
動く石像の色違いはそう言い、地を踏んだ。と、衝撃でジャミルの
後ろに隠れていたダウドが仰向けでひっくり返り、後ろに倒れた。
 
「何やってんだよ、お前は……」
 
「ああう~、痛いよおー……」
 
「此処を通してよっ、チビちゃんの所に行くんだからっ!」
 
勇ましく、アイシャが率先して天の門番の前に出る。続いてジャミルと
アルベルトも前に出た。
 
「……えーいっ!食らいなさいっ!メラゾーマっ!!」
 
しかし、巨大な身体に似合わず、天の門番は動きが機敏であり、
アイシャの詠唱よりも素早く、アイシャに向け拳を繰り出した。
 
「……えっ!?きゃあっ!いやーん!!」
 
アイシャはウサギの様にぴょんと慌てて飛び跳ね、拳を避ける。
 
「アイシャ、下がってろ、俺達がやる!」
 
ジャミルがアイシャを後ろに下がらせ、アルベルトも草薙の剣を構える。
 
「あの、オイラは……、どうしたら……」
 
「ダウド、私と一緒に賢者の石で二人を回復援護よ、サポートしましょ!」
 
「あ、うん……」
 
武器攻撃とは言っても、アルベルトはあまり力がある訳ではないので、
やはり攻撃メインはジャミルに頼り、任せるしかないのであった……。
 
「……会心の一撃っ!!」
 
「……お、おのれ!小僧めが……!!」
 
ジャミルに斬られた天の門番が、物凄い音を立て、その場に倒れ、
身体が崩れる……。
 
「はあ~、しんどいなあ……、運良くクリティカルも出たし、一匹だけ
だったから、よかっ……」
 
「あうううーーっ!!」
 
「きゃあーーっ!!」
 
周りを見ると……、ジャミル達は……、いつの間にか天の門番達に
囲まれていた……。
 
「おいおい、冗談じゃねえぞ、幾ら何でもこんなにいたら……、っ!?」
 
「出て行け、……侵入者めが……」
 
「!?ほ、ほぎーーっ!!」
 
「ジャミル!!」
 
天の門番の一匹がジャミルの頭を掴んで鷲掴みし、思い切り身体ごと
床に叩き付けた。
 
「次は……、お前だ……」
 
「えっ!い、やだやだやだーっ!!やめてよおおおー!!」
 
別の天の門番が、今度は逃げ回るダウドを捕まえて後ろ髪を乱暴に
掴むと、力いっぱいほおり投げ、同じく床に叩き付ける……。
 
「う……、畜生……、ざけんなこの野郎ーーっ!!」
 
「……おおっ!!」
 
切れたジャミルが後ろから天の門番へ、思い切り跳び蹴りを噛ました。
 
「……何をする、小賢しいハエめ!!」
 
蹴られた首の後ろを摩りながら天の門番が激怒し、他の天の門番達も
側に集まって固まり、巨体集団が4人を睨み、再び取り囲む。
 
「あうーっ!ジャミルーっ!!」
 
ダウドが慌てて起き上がるが、顔面から叩き付けられた為、その顔からは
鼻血が出ていた。
 
「駄目だよ、……この数を相手にしていたら……、とてもじゃないけど……、
神竜の所まで辿り着けないよ、いや……、辿り着けたとしても……、
本番では真面に戦えないよ……、僕ら、此処ではLVが低すぎるんだよ……」
 
はあはあ息を切らしながら、悔しそうにアルベルトがジャミルに
話し掛ける……。
 
「やっぱり、まだまだ俺達、力不足だな……、悔しいけど……、
今はどうにもなんねえ……、上には上がいるってこった……」
 
口から滲み出る血を拭きながら、ジャミルも天の門番集団を睨み返した。
 
「!ま、また!別のモンスターよっ!」
 
「何っ!?」
 
……今度は金と白色に輝く美しい鳥、鳳凰が突如出現し、
天の門番にべホマラーを掛け、傷を癒してしまう……。
 
「余計な事すんじゃねえよ!アホッ!!」
 
更に天の門番軍団は増殖し……、あっという間にジャミル達を塔の
外際へと追い詰める。
 
「くそっ、このままじゃ……、下に落とされちまう……」
 
「思い切って、このまま下に飛び降りて逃げようよおー!
下はゼニス王のお城だよ!い、一旦此処から……!」
 
ダウドは慌て手をバタバタさせ、平泳ぎポーズで宙を掻いて下に
飛び降りようとする……。
 
「……バカっ!今逃げたって同じだよ!何とか突破するんだっ!」
 
「だ、だってええ~……、ううう……」
 
「アル……、確かまだ……、祈りの指輪残ってたっけか?」
 
「うん、ダウドの道具袋の中に……、追加で手に入ったのが
何個かあるよね?」
 
「あるにはあるけど……、どうするの?」
 
「……ギガデイン強行突破だ!……後のフォローは頼むな……」
 
「駄目よっ、ジャミルっ!!又そんな無茶しないで!!」
 
アイシャが止めようとするが、ジャミルはもう詠唱を
始めていた。
 
「連発するぞ、……倒せても倒せなくても……、此処を一気に
駆け抜ける!!」
 
「分った……、皆!!」
 
アルベルトがアイシャとダウドの方を見た……。
 
「……うん、信じるわ……、ジャミル……」
 
「あうう~……」
 
「よしっ!……食らえーーーっ!!ばっきゃろーーーっ!!」
 
「何だっ!?う、おおおおーーっ!?」
 
ジャミルのギガデイン暴走に巻き込まれ、天の門番達は慌てふためき、
その場はパニック状態になる……。
 
「……今だっ!!走って!!」
 
アルベルトが皆に合図をし、4人は只管、必死で走って走りまくり……、
命からがら、上の階へと逃走に成功する……。
 
 
「……はあー、何とか逃げ切ったねえー、でも、まだ、この先……、
塔の最上階までちゃんとたどり着けるのかなあー、オイラ達……」