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zokuダチ。セッション8 さらにトラブル続発編

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ジャミル、カツラが外れなくなる

「……ジャミル、まーた寝てばっかり!もう10時だよっ、
起きなさいよっ!!」

アイシャがジャミルを引っ張って起こしに掛る、前回の話からジャミルは
疲れたのか本当に寝てばっかりであった。

「……うるせーな、俺はオメーの為にあっちこっち走り回って
筋肉痛なんだよ……」

「そう、でもジャミル、昨日からずっと社会の窓……、全開だよ……」

「!!えええ、う、うそっ!?」

「……うっそだよっ!」

「おめえなあ~……」

「うふふ、でも目が覚めたでしょっ、さ、起きよう!」

毎度の事ながらアイシャに無理矢理起こされ、ジャミルは仕方なしに
部屋の外に出る。

「……ふわあ~……」

「それにしても、この時間帯って平日は本当に静かだね……」

……また突っ込みどころ満載だが……、取りあえず、学生さん達は
平日は此処からそれぞれの学校に通い、しんのすけも幼稚園、
父親の野原ひろしは会社とマンションに残っているのは、皆元RPG
出身系の人間、獣……、と、専業主婦のみさえ、娘のひまわりだけである。
なので夕方まで非常に静かなのだった。

「あっ、ジャミル、何してんの?二人でどっか行くの?」

ダウドが廊下でウロチョロしており、ジャミルを見つけると走って来た。

「別に何処も……」

「そう、あっ!昨日ね、又福袋買ったんだ、おすそ分けあげるよお!」

ダウドは福袋ギャンブル依存症になりそうであった。毎日夜間の販売を
楽しみにしている様であったが、余計な物を当てる度にジャミルに
押し付けようとするのでその度迷惑していた。

「今日はなんだよ、売れるモンなら貰ってもいいけど……」

「それだったらジャミルに渡さないよお!」

「……こいつ……」

「はいっ、ウイッグ!お出掛けの時に被るといいよ!」

「……大銀杏のカツラ……、この野郎っ!!なめてんのか、ああっ!?」

「何だよお!ジャミルに似合うと思ったからあげようと思ったのに!!」

2人は廊下で揉み合いの喧嘩を始める。決して本人に悪気はないのだが、
時々ダウドはジャミルに対して天然行動を見せる時がある……。

「おいおいおい、何してんだ?喧嘩は良くないぞ、止めたまえ、君達!!」

と、其処に……、更に天然のラグナが通り掛かった。

「げ、原因は……、それみたいなんです……」

アイシャがおずおずと、大銀杏のカツラを指差した。

「?おおっ、いいねえこれ!ふんふん、ふ~ん……」

「……アンタ、本気でそう思ってる?……欲しけりゃ貰っていいよ……」

「本当に?んじゃ、これ貰ってくよ!ふんふんふ~ん!いいね、いいね!
今度の週刊誌の記事に書こうと思うんだ、流行の最先端、大銀杏ウイッグ!
流行る事、間違いなしっ!!」

「……」

ラグナは自ら率先して、大銀杏のカツラを被ると何処かに消えて行った。
だがその後、どういう訳か……、マンション内で空前のカツラ、ウイッグ
ブームが起こり出す。して、数日後の事。タバコを買いに行こうと外へ
出ようとしたジャミルに客が。

「ジャミル、いる~?」

ダウドがいつも通り勝手に部屋に入ってくる。早くヤニを吸いたいジャミ公は
外出を妨害され、ちょっと不機嫌になった。

「いるんに当たり前だろが!……それより、何だよ!俺はこれから
外出なんだよ!」

「どうせまたタバコでしょ、何時だって買えるじゃん、ねえねえ、これ、
また福袋で当たったんだあ!あげる!」

「……おい」

ダウドが持って来たのは、先端がとがっていて異様に長い、
リーゼントのカツラ。

「やめろっつんだよ!!、これ……、先端の部分の長さが通常の倍以上
あるじゃねーかよっ!!」

うっかり下手すると、他人に突き刺さりそうなぐらい、本当に長い。

「……ツッパリリーゼントカツラだよお!ジャミルに似合うと思ってさあ!」

「この野郎!お前が先に被れっ!」

「やだよお!ジャミルだから似合うんじゃないかあ!」

二人はいつも通り、掴み合いと取っ組み合いの喧嘩を始めた。
しかし、ダウドが隙を見て持っていたカツラをジャミルの頭へ
すっぽり被せた。

「……あ、あうう……」

「ぎゃははははは!!オイラの勝ちだあー!」

〔げんこつ〕

「……いだあああ~っ!!」

「はあ~、最悪だよ、碌な事が……、あれ……、あれ……?」

「……ど、どうしたのさあ!?」

ダウドが心配して、急に蹲ってしまったジャミルに近寄るが。

「カツラが……、外れねえ……」

「えっ、……えええええ……!!」

……深夜。

「……出ねえぞ、俺は此処から……、ぜーーーったい、出ねえかんな!!」

頭から手拭いをすっぽり被り、部屋に引き籠ってしまったのであった。
しかし、先端の部分が長すぎるので……、手拭いを被っても、完全に頭部が
隠れず、かえって異様な姿になっている。ダウドは流石に責任を感じたのか
部屋に戻らず、ずっとジャミルの部屋にいた。

「しかし、まいったな、コレ……、な・ん・で・っ!外れねーんだよっ!!」

「ジャミルぅ~、ごめんよお~、オイラこんな事になるなんて
思わなかったんだよお~、ほんの悪ふざけのつも……、ぷ……」

「……」

ジャミルはジト目で謝っているダウドを見るが。……明らかに自分の方を
見てダウドは笑いを堪えているのが分った。

「……ダ~ウ~ドおおお!テメー本当に反省してんのか!?
何だその目はよっ!」

「そんな事言われても、このタレ目は生まれつきなんだよお~!」

「……たくっ!」

ジャミ公はふて腐れ、床にドスンと寝転がる。ふと、目に付いた、
出しっぱなしで仕舞うのを忘れていた、今週号のエロ週刊誌……。
表紙のグラビアアイドルのお姉さんと目が合う……。

「……ジャミル?」

「そういや、最近立ってねえんだよな、不調かな……、えへ、えへ、
えへへへ……」

ジャミルはアヘ顔になったまま、そのまま寝てしまう。夢遊病の中で、
頭の中はピンク色の靄になり……、ぽやぽや~と。

「ほええ~?……にへええ~……」

「うわ、ジャミルっ!どうしたのさ!しっかりしなったらあ!ねえっ!」

ジャミルは聞こえて来た声に反応し、目を覚して立ち上がり自分に
必死に呼びかけるダウドの方をじっと見る。……寝ぼけている
ジャミルにはダウドが……、こう見えているのである。

「ジャミル……、だ・い・て!……あっ、はあ~ん!!」

すっかり幻覚が見えてしまっていた。全裸のアイシャが……、
迫って来る様に。

「……」

「……ハ、ハアハア……、う、うう~、アイシャーーっ!!
い、一発やらせろーーっ!!」

「ちょ!ジャミルっ!やめてよおおー!やめろったらあーー!!
あああーーんっ!!」

一体こんな夜遅く……、何をしているんだの光景であったが……。
幻覚を見ているジャミルにはダウドが全裸のアイシャにしか見えていない。
しかもやめろと叫んでいる割にはダウドも顔が嬉しそうなんである。しかし、
ダウドは危機感を感じ、迫ってくるジャミルのあそこを思い切り
反射的に思い切り蹴ってしまった。

「……うきゃーーっ!!」

「!!あっ、ご、ごめん!大丈夫っ!?」