zokuダチ。セッション10 集え英雄(ヒーロー)編・2
やれやれだ、しかし、どうやったらあれだけ派手に転がれるんだ……?」
「アルもっ、アンタがいつまでもモタモタと!タラタラタラタラ……!
トロトロとしてるから……!こんなに遅くなっちまったんじゃないかっ!
……明日から修行時間倍だっ!覚悟しとくんだよっ!!」
「面目ねえね、スネーちゃま……」
「……シフ~、きついよ……、うう~……、……タラタラって、まるで僕、
何処かの性悪ボウヤか辛いエスニック駄菓子みたいじゃないか……」
「おい、何だその無理矢理なニックネームの付け方は……」
「しっかし、走り捲りで俺の足も蒸れて今なら臭さが最高潮だなあ……」
「お、おお……」
……しんのすけを始めとする子供達は顔をしかめ、ひろしから少し
距離を置き始めた。
「あ、あそこ……、ほら見て、しんちゃん達、皆さんが集まってるわ!」
「おおー!母ちゃん、凄いね!遂に全員集合だゾ!」
「ボー!」
「やいやいー!」
「アンっ!アンっ!」
「……くそっ、こ、このぼくちんを……、もう、本気で……、
本気でええええー、で?ええええええーーーっ!!」
「どいてどいてェェェーーーッ!!」
「わんわんーっ!ワンダフル、元気だよーっ!ぴーすぴーす!」
「……ワンダフル、又調子に乗らないんだよっ!もう~!」
「全く……」
「ふふ、ワンダフル、元気になって良かったね、……フレンディも嬉しそう、
……ね、兎山君♡」
「!?え、ええっ、そりゃそうだけど……、何で僕の方見て笑ってるの!
リリアンっ!」
……セーラーV乱入。ケフカ、今度は股間を殴り飛ばされ、ふっ飛び、
演出の機会を失う……。更にその後でわんぷり組も此方に向かって来る。
こむぎもすっかり目が覚め、ワンダフルに戻っており、いつもの元気モードに。
「……やーっと追い付いたわっ!ジャミルっ、アンタもドコ行ってたのっ!」
「おう、お前らも来てくれたのか!って、お、お前ら……?一体誰だ?」
「……え?あ、ああっ!」
ジャミルが点目になる。みらい達の件は知っているものの。セーラーV状態の
美奈子も初見であり、こむぎ達もプリキュアだと言う事はまだジャミルは知らない。
「なんでえ~、ジャミルう~、わたし、こむぎ……」
「……ワンダフルっ!初めましてっ、私達、このマンションの
危機を救う為、駈けつけました!わんだふるぷりきゅあチームです!
こむぎちゃん達の友達です!こむぎちゃん達は安全な場所にもう
避難しています!私は、キュアフレンディ、こっちがワンダフル、
リリアン、ニャミーです!」
そうそう!と、言う様に、フレンディの言葉に、リリアン、ニャミーが
静かに頷いた。……フレンディに注意されたワンダフルだけは口を尖らせ
不満そうであるが……。
「そして、アタシはセーラーV!正義の美人戦士・コードネーム・
セーラーVヨっ!」
「プ……セーラーV……、ね……、美人……」
「ちょっとッ!アンタ何よッ!その反応はッ!」
「わたし……、なんだかまたつかれてきちゃったよう、……フレンディっ!
クッキーが食べたいようううーー!!」
「ここ、こらっ、ワンダフルっ!我慢しなさいっ!!今はそんな場合じゃ
ないでしょっ!」
「たべたいたべたい!……クッキー食べたいわんっーー!!おさんぽも
まだきょうはいってないよーーっ!!」
床に寝っ転がり、我侭を言って暴れ出すワンダフルを注意するフレンディ。
独特のわんこ口調。して、仕切りに、二人の隣で、こわくない、こわくない、
……を、まじないの様に呟いているリリアン。リリアンをじっと見守っている
ニャミー。速攻でジャミルは新生プリキュア4人組の正体を何となく……、
察したのである。
次の回こそは、今度こそ、住人が揃う……、筈。
作品名:zokuダチ。セッション10 集え英雄(ヒーロー)編・2 作家名:流れ者