ゆゆゆの日々。たまにちけふとおかーさん
2.
ゆ「唯ちゃんはさ、うどんとか食べるとき、一味派? 七味派?」
唯「んー。どっちもかけないかな」
縁「えーっ、かけないのー?」
唯「うん。からいのそんな好きじゃないし」
ゆ「でもさ、唯ちゃんが銀行で強盗にあったとき、『うどんに一味か七味をかけるやつだけ逃がしてやる』って言われるかもよ」
唯「なんだよその強盗。ピンポイント過ぎるわ」
縁「あははははは」
ゆ「唯ちゃん、銀行強盗だって辛党はいるんだよ。そんな強盗に軽妙な唐辛子トークの一つでもすれば……」
縁「すれば〜」
ゆ「撃ち殺すのを最後にしてくれるかもしれない」
唯「結局殺すんかい!」
縁「あははははは」
ゆ「だから唯ちゃんさー。どっちかをかけなきゃいけないなら、どっち? ねえ、どっち?」
縁「どっち?」
唯「えー、めんどくさいなあ。……じゃあ、七味のほうで」
ゆ「ふーん」
唯「な、なんだよ」
ゆ「いや、唯ちゃんがビン二つを前にして散々悩んだ挙げ句、七味をうどんにぶっかけるとこ想像したらかわいいなあと思って、」
縁「かわいいなあと思って?」
ゆ「もううどんがのどを通らない」
唯「おまえも食ってんの? あたしら丸〇製麺いるの?」
ゆ「縁ちゃんはおいなりさんね」
縁「あははははは!」
作品名:ゆゆゆの日々。たまにちけふとおかーさん 作家名:六色塔