ゆゆゆの日々。たまにちけふとおかーさん
90.血液が先か、トマトが先か
ゆ「昨日の晩、お姉とふたりで鍋作ったんだよ」
縁「美味しかった?」
ゆ「うまくできたし美味しかったけど、トマト鍋でさ。煮込んでグツグツなってるの見て地獄みたいだと思ったよ」
唯「ああ、血の池的な」
ゆ「うん、血の池的な」
縁「でも、生きてる人はまだ誰も地獄に行ってないのに、なんで似てるって思うんだろ」
唯「絵、とかじゃないのか」
ゆ「うーん。これってもしかしたらトマト鍋が先って可能性ない?」
唯「は?」
縁「どういうこと?」
ゆ「つまり、血の池が先にあったんじゃなくて、トマトを煮込んだ昔の人が、なんかこんなの地獄にありそうだなって思ったんじゃないかと」
唯「ニワトリと卵みたいな話か」
縁「じゃあ、ちょっと調べてみようよ」
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唯「血の池地獄の初出は中国の『欠盆経』で、書かれた正確な時期は不明だが10世紀以後らしい」
ゆ「トマトが食用になったのは今のメキシコあたりでは紀元前500年頃から」
唯「中国にトマトが来たのは1700年代だから、多分関係ないなあ」
ゆ「いや、トマト鍋が10世紀以前にこっそり中国に伝わってた可能性、あると思います!」
唯「いや、ないんじゃないかなあ」
ゆ「そこをワンチャン」
唯「ワンチャンって……」
縁「うーん、可能性あるかも」
唯「どう考えても関係ないと思うんだけどなあ」
作品名:ゆゆゆの日々。たまにちけふとおかーさん 作家名:六色塔



