zokuダチ。セッション17 冒険編1
アイシャ張り切る!管理人編後編
あれから更に日数が過ぎて……。今日はアイシャは今、エントランス、
共用玄関前を念入りにお掃除中。いつ、又新しいお客様が来ても心地よく
お迎え出来る様にと。だが、この間の嫌な客にはどうしても来て欲しく
なかった……。帰る前に覚えてろと脅しを掛けて来た故、不安で溜まらず。
しかも今日に限って、バーバラ、ホーク、グレイとクローディア、シフと
連れ出されたアルベルト、主に加齢臭大人連中は揃って外出中である……。
強いお姉様のエレンもお約束で今日はいない。ガラハドも部屋に籠もって
迷走……、瞑想中だそう。
「そろそろ……、ジャミルのアレも終わる頃なんだけど……、ハア、
考えても仕方ないよね、まあ、こんな処かしら、お掃除終わり!
お部屋に戻って……」
「……ごめんよーっ!邪魔するよーーっ!」
考えると、どうしても来てしまうのである……。部屋に戻ろうとした
アイシャは身構えるが一瞬動けなくなってしまう……。その間に
玄関のドアを蹴飛ばし、誰かが乱入してくる。想像通りのこの間の
嫌な客だった……。だが、アイシャは冷静になり、勇気を振り絞った。
「又……、何ですか?」
「テメー、この間は良くもやりやがったな!何ですかじゃねえだろうが!
慰謝料の請求だよ!早く金払えっ!」
「そうよっ!よくもダーリンをいじめてくれたわね!許さないよっ!」
チンピラ男はアイシャに向かって一枚の紙をほおり投げた。明らかに
自分で作ったと思われる、ニセの慰謝料の請求書……。金額、約100万。
「こんなお金、払えないわよう!」
アイシャは糞客に抗議……。だが、それを見て、勝ち誇ったかの様に
糞役はニヤニヤ笑っている。
「っだからよう、交換条件で許してやるよ、そうさな、俺らを
家賃半額で此処に住まわせろ、家賃は一ヶ月500円にしろ」
「お部屋もとびっきりのこの糞マンションで最高のVIPルームでね、
いい条件でしょ!」
糞客は無茶苦茶を言ってくる……。幾らお客様を大事にしなくてはとは
言え、もうこんなのは客では無い。絶対に住んで欲しくない。何とか
追い払わなくてはと、アイシャは怒りに震えた。と、其所へタイミング良く、
ダウドが通り掛かってしまう……。
「ど、どうしたのさ、ジャミル……、何やって……」
「ダウドっ、この人達酷いのっ!無茶苦茶を言ってくるのよっ!
もう警察に連絡するしかないわっ!お願い、直ぐにお巡りさんを!」
「え、ええーー!?」
ダウドは客の方を見た……。顔を見た途端、理解……。そして、
何でこんな時に此処に来てしまったんだろうと。自分の運の無さを
只管嘆いていた……。
「分かった、何とかするよお、ちょっと待っ……、あ、あーーっ!」
「テメーは引っ込んでろっ!!寝てなっ!」
糞客の男性の方は警察へ連絡しようとしたダウドを口封じに
蹴り飛ばし、倒して気絶させてしまう。
「ダウドっ!大丈夫っ!?も、もう、何から何までっ!
絶対許さないわっ!怒ったわよっ!」
「うるせーこのカマ野郎!怒ってどうするんだっての!丁度いいや、
この間の仕返しだ、コイツ、シメたろか、仕置きしてやる!この
カマバカ糞野郎!」
「そうだよ、役に立たねえ珍子もぎ取ってやんなよ!」
「……ううっ!」
糞客二人はアイシャへとじりじり迫って来る……。アイシャは
ぎゅっと目を瞑り、心の中で只管ジャミルに謝る。自分の所為で
ジャミルが悪く言われ、オカマだとそう思われてしまう……、
そう思い、涙が出そうになった。
「……バカ糞野郎はテメーでしょーがああっ!」
「うおーーーっ!?」
「ジャ……、アイシャ!」
部屋にいた筈のアイシャなジャミ公、暴言を垂れる糞客の男に
華麗な飛び蹴りを一発お見舞いした。どうやら、此処数日間の
痛みの山場を漸く乗り越えたらしく、復活したらしい。
「おテ、テメー、何なんだっ!……今度は暴力女かっ!客に向かってっ!」
「うるせーこの野郎!テメーらなんか客じゃねえっ!只の嫌がらせの
ウンコ野郎だっ!……食らいなっ!……よくもアイシャをっ!」
ジャミルは再び男の方を遠慮無しに殴ってぶっ飛ばした。男は伸びて
気絶してしまった……。
「きゃーっ!ダーリンっ!」
「ハン!一つだけ教えといてあげるわよ!此処の管理人はね、
踏まれても蹴られてもタダじゃ倒れないのよ!今は少し調子が
悪いだけ!アンタももっといつか倍にして蹴り返されるわよ!」
「……素敵……」
「は、はあ?」
ブス女、ジャミル(アイシャ)の顔をまじまじと見つめる。
「私、あんたみたいな、お転婆な子、嫌いじゃないわ、素敵ねえ~!
……ゴラ、それに比べて、こっちのカマの管理人!アンタはこの子を
見習ってもうちょっと逞しくなんなさいっ!ハア、もうこんなヘタレ
男、要らないわ……、ねえねえ、あなた、お姉さんと一緒に来なさいよ!」
「……え、遠慮しとく……」
「あらあ~?ますます可愛いじゃないの、いいでしょ、一緒に
行きましょうよ、お姉さんと……、愛の旅立ちよ……」
「……ギャアアァァァーーっ!!」
「ちょっとやめてようー!バカーっ!私に触らないでーっ!」
アイシャ、ジャミルに触ろうとするブス女をポカポカ殴り、
その場は大騒ぎになった。やがて、目を覚した糞客の男は
慌ててマンションを飛び出し、逃走……。ブス女も漸く
帰って行った。新しい恋を探すと言い……。もう、この糞客は
2度と此処に来る事はないであろう……。
「アイシャ、大丈夫か?……怪我はねえか?」
「うん、大丈夫……、来てくれて有り難う、ジャミル……、あのね……」
「ん?」
「……やっぱりジャミルって凄いなあ……、って……」
アイシャはジャミルの方をちらっと見る。……顔を赤くして。
「普段、例えどんな人達が来ても、めげずに真っ向から
管理人として対応しちゃうんだもん……、やっぱり、管理人の
お仕事は本当のジャミルじゃなきゃ無理よ……」
「……嫌、俺だって不安な時はあるさ、けど、サポートしてくれる
ダチがいるからよ、頑張れんのさ……、コホン、……アイシャ、
こんな俺だけど……、これからも宜しくしてくれるかい?」
「!?えっ、ええっ!……あ、当たり前でしょ、そんな事……、
今更何言ってるのよう……」
「そ、そうか……、ありがと……、な……」
「……ん」
ジャミルとアイシャはお互いの顔を見ず、両者共顔を真っ赤にする……。
「あの、2人とも……、なーんかオイラの事、忘れてませんかああーっ!?」
「きゃ!?」
「おおうっ!?わりィ、すっかり忘れてた……」
糞男に蹴り倒され気絶し、暫く出番の無かったヘタレ。突然意識を回復し、
2人の世界が始まりそうだったのを阻止した。
「きゅぴーっ!ジャミルー!アイシャー!遅れちゃってごめんねー!!」
「チビっ!」
「チビちゃん!」
そして、暫く音信不通であったチビが久しぶりにマンションに
姿を見せたのであった。
冒険編1 波乱、最初からトラブル
「えーっと、大体支度は出来た……、と」
「ジャミル、明日の出発の準備出来たの?」
あれから更に日数が過ぎて……。今日はアイシャは今、エントランス、
共用玄関前を念入りにお掃除中。いつ、又新しいお客様が来ても心地よく
お迎え出来る様にと。だが、この間の嫌な客にはどうしても来て欲しく
なかった……。帰る前に覚えてろと脅しを掛けて来た故、不安で溜まらず。
しかも今日に限って、バーバラ、ホーク、グレイとクローディア、シフと
連れ出されたアルベルト、主に加齢臭大人連中は揃って外出中である……。
強いお姉様のエレンもお約束で今日はいない。ガラハドも部屋に籠もって
迷走……、瞑想中だそう。
「そろそろ……、ジャミルのアレも終わる頃なんだけど……、ハア、
考えても仕方ないよね、まあ、こんな処かしら、お掃除終わり!
お部屋に戻って……」
「……ごめんよーっ!邪魔するよーーっ!」
考えると、どうしても来てしまうのである……。部屋に戻ろうとした
アイシャは身構えるが一瞬動けなくなってしまう……。その間に
玄関のドアを蹴飛ばし、誰かが乱入してくる。想像通りのこの間の
嫌な客だった……。だが、アイシャは冷静になり、勇気を振り絞った。
「又……、何ですか?」
「テメー、この間は良くもやりやがったな!何ですかじゃねえだろうが!
慰謝料の請求だよ!早く金払えっ!」
「そうよっ!よくもダーリンをいじめてくれたわね!許さないよっ!」
チンピラ男はアイシャに向かって一枚の紙をほおり投げた。明らかに
自分で作ったと思われる、ニセの慰謝料の請求書……。金額、約100万。
「こんなお金、払えないわよう!」
アイシャは糞客に抗議……。だが、それを見て、勝ち誇ったかの様に
糞役はニヤニヤ笑っている。
「っだからよう、交換条件で許してやるよ、そうさな、俺らを
家賃半額で此処に住まわせろ、家賃は一ヶ月500円にしろ」
「お部屋もとびっきりのこの糞マンションで最高のVIPルームでね、
いい条件でしょ!」
糞客は無茶苦茶を言ってくる……。幾らお客様を大事にしなくてはとは
言え、もうこんなのは客では無い。絶対に住んで欲しくない。何とか
追い払わなくてはと、アイシャは怒りに震えた。と、其所へタイミング良く、
ダウドが通り掛かってしまう……。
「ど、どうしたのさ、ジャミル……、何やって……」
「ダウドっ、この人達酷いのっ!無茶苦茶を言ってくるのよっ!
もう警察に連絡するしかないわっ!お願い、直ぐにお巡りさんを!」
「え、ええーー!?」
ダウドは客の方を見た……。顔を見た途端、理解……。そして、
何でこんな時に此処に来てしまったんだろうと。自分の運の無さを
只管嘆いていた……。
「分かった、何とかするよお、ちょっと待っ……、あ、あーーっ!」
「テメーは引っ込んでろっ!!寝てなっ!」
糞客の男性の方は警察へ連絡しようとしたダウドを口封じに
蹴り飛ばし、倒して気絶させてしまう。
「ダウドっ!大丈夫っ!?も、もう、何から何までっ!
絶対許さないわっ!怒ったわよっ!」
「うるせーこのカマ野郎!怒ってどうするんだっての!丁度いいや、
この間の仕返しだ、コイツ、シメたろか、仕置きしてやる!この
カマバカ糞野郎!」
「そうだよ、役に立たねえ珍子もぎ取ってやんなよ!」
「……ううっ!」
糞客二人はアイシャへとじりじり迫って来る……。アイシャは
ぎゅっと目を瞑り、心の中で只管ジャミルに謝る。自分の所為で
ジャミルが悪く言われ、オカマだとそう思われてしまう……、
そう思い、涙が出そうになった。
「……バカ糞野郎はテメーでしょーがああっ!」
「うおーーーっ!?」
「ジャ……、アイシャ!」
部屋にいた筈のアイシャなジャミ公、暴言を垂れる糞客の男に
華麗な飛び蹴りを一発お見舞いした。どうやら、此処数日間の
痛みの山場を漸く乗り越えたらしく、復活したらしい。
「おテ、テメー、何なんだっ!……今度は暴力女かっ!客に向かってっ!」
「うるせーこの野郎!テメーらなんか客じゃねえっ!只の嫌がらせの
ウンコ野郎だっ!……食らいなっ!……よくもアイシャをっ!」
ジャミルは再び男の方を遠慮無しに殴ってぶっ飛ばした。男は伸びて
気絶してしまった……。
「きゃーっ!ダーリンっ!」
「ハン!一つだけ教えといてあげるわよ!此処の管理人はね、
踏まれても蹴られてもタダじゃ倒れないのよ!今は少し調子が
悪いだけ!アンタももっといつか倍にして蹴り返されるわよ!」
「……素敵……」
「は、はあ?」
ブス女、ジャミル(アイシャ)の顔をまじまじと見つめる。
「私、あんたみたいな、お転婆な子、嫌いじゃないわ、素敵ねえ~!
……ゴラ、それに比べて、こっちのカマの管理人!アンタはこの子を
見習ってもうちょっと逞しくなんなさいっ!ハア、もうこんなヘタレ
男、要らないわ……、ねえねえ、あなた、お姉さんと一緒に来なさいよ!」
「……え、遠慮しとく……」
「あらあ~?ますます可愛いじゃないの、いいでしょ、一緒に
行きましょうよ、お姉さんと……、愛の旅立ちよ……」
「……ギャアアァァァーーっ!!」
「ちょっとやめてようー!バカーっ!私に触らないでーっ!」
アイシャ、ジャミルに触ろうとするブス女をポカポカ殴り、
その場は大騒ぎになった。やがて、目を覚した糞客の男は
慌ててマンションを飛び出し、逃走……。ブス女も漸く
帰って行った。新しい恋を探すと言い……。もう、この糞客は
2度と此処に来る事はないであろう……。
「アイシャ、大丈夫か?……怪我はねえか?」
「うん、大丈夫……、来てくれて有り難う、ジャミル……、あのね……」
「ん?」
「……やっぱりジャミルって凄いなあ……、って……」
アイシャはジャミルの方をちらっと見る。……顔を赤くして。
「普段、例えどんな人達が来ても、めげずに真っ向から
管理人として対応しちゃうんだもん……、やっぱり、管理人の
お仕事は本当のジャミルじゃなきゃ無理よ……」
「……嫌、俺だって不安な時はあるさ、けど、サポートしてくれる
ダチがいるからよ、頑張れんのさ……、コホン、……アイシャ、
こんな俺だけど……、これからも宜しくしてくれるかい?」
「!?えっ、ええっ!……あ、当たり前でしょ、そんな事……、
今更何言ってるのよう……」
「そ、そうか……、ありがと……、な……」
「……ん」
ジャミルとアイシャはお互いの顔を見ず、両者共顔を真っ赤にする……。
「あの、2人とも……、なーんかオイラの事、忘れてませんかああーっ!?」
「きゃ!?」
「おおうっ!?わりィ、すっかり忘れてた……」
糞男に蹴り倒され気絶し、暫く出番の無かったヘタレ。突然意識を回復し、
2人の世界が始まりそうだったのを阻止した。
「きゅぴーっ!ジャミルー!アイシャー!遅れちゃってごめんねー!!」
「チビっ!」
「チビちゃん!」
そして、暫く音信不通であったチビが久しぶりにマンションに
姿を見せたのであった。
冒険編1 波乱、最初からトラブル
「えーっと、大体支度は出来た……、と」
「ジャミル、明日の出発の準備出来たの?」
作品名:zokuダチ。セッション17 冒険編1 作家名:流れ者