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zokuダチ。セッション20 冒険編4

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「……み、皆っ……!私達の所為で…、本当に迷惑掛けて……、
本当にごめんなさい、でも私達、皆のお蔭でちゃんと身体が
元に戻れたのよ、本当に有難う……」
 
「……アイシャも本当に……、元に戻ったんだね……」
 
ジャミルに向けスリッパを振り上げたアルベルトの手が
アイシャの姿を見て、空中で止まった……。
 
「うん、もう大丈夫よ……」
 
「と、取りあえず助かった……、かな……」
 
「おお~、アイシャおねいさん、おかえりだゾ~……」
 
「ボーボー」
 
「たいやっ!……やいっ、やいっ!(ケッ、……全然心配なんか
してないってのよっ!)」

「アンっ!アンっ!」
 
「有難う、しんちゃん、ボーちゃん、ひまちゃん、シロちゃんも……、
又会えて良かった……」
 
「……チビもよく頑張って二人を守ってくれたね、有難う……」
 
「きゅぴ、……チビ、疲れたきゅぴ……、お腹もぺこぺこ
だよお~……、ぴ……」
 
「よしっ、帰ったら美味しいご飯をいっぱい食べようね、
もう少しだからね……」
 
アルベルトがチビを撫でると、チビもアルベルトに
スリスリ頬を寄せた。
 
「じゃ、じゃあ……、もう二人が元に戻ったんだから、
この異世界には用はないよね?じゃあ早く戻ろうよお!」
 
「でも~、ダウド、戻れるほうほう知ってる?」
 
「……え、そ、それは……」
 
こむぎに突っ込まれ、しどろもどろになるダウド……。
 
「ちょっと待ってくれよ、まだ終わってないんだ……」
 
「……どういう事だい?ジャミル……」
 
アルベルトがジャミルの方を見た……。
 
「実はな……」
 
ジャミルは自分が屋敷に連れて行かれた後の経緯を仲間にも
急いで話した。
 
「……急がないと、屋敷に残されたお妃候補の女の子達、
それと、俺達を匿ってくれた爺さんが危ないかもしれねえんだ、
皆、頼むっ!迷惑掛けちまうのは分かってるけど……、
もう少しだけ、力を貸して欲しいんだ、頼むよ……」
 
「……はあ、もう迷惑は充分掛けてるから、第一、スラれた
お金の方はどうしたの?君、勢いよく飛び出して行ったらしい
割には……」
 
「う、うっ!……済まねえっ!面目ねえ……」
 
「いいよ、……分ったよ、今はそれよりも、その屋敷に
潜入する方が先だね、了解!」
 
「……ア、アルっ!」
 
「何だか大変な事になってるんだね、よーし、わたし達も最後まで
おたすけするよっ!ね、いろはっ!」
 
「うんっ、困ってる人は助けてあげなくちゃ!」
 
いろはととこむぎは頷き合う。そして笑顔でアイシャの顔を見る。
 
「ありがとう、いろはちゃん、こむぎちゃん……」
 
「はあ~、結局どうしてもこうなるんだよねえ~、どうあっても
ちゃんと終わらせないと帰れないみたいだねえ~……、分ったよお~……」
 
ダウドも頷き、嫌々だが覚悟を決めた様であった。
 
「オラ達も戦うゾ!」
 
「ややややいっ!」
 
「ボオオー!」
 
「……し、しんちゃん、ひまちゃん、ボーちゃん、
あなた達は駄目よっ!」
 
「アイシャ、このままこのコ達をおいてきぼりはできないよ、
大ジョーブ、ここまでいっしょに来てくれたんだもん、
ガッツあるよ!だから、こむぎたち、どんなときでもいっしょ、
ねっ、がんばろっ!」
 
「ほほーいだゾ!だってオラ、嵐を呼ぶ幼稚園児ですもの~!」
 
「たいやいっ!」

「アンっ!アンっ!(ボクもっ!)」
 
「ボ……(ちょっ、と、うん、こ、でる……、こまっ、た……)」
 
「よーしっ、こむぎっ、行くよっ!」」
 
「みんなでガルガルなわるいヒトたち、おしおきっ!そしたら元の
世界にいっしょにもどろーねっ!」
 
こむぎはそう言いながら気合いを入れ、、再びひまわりを背中に
おぶうのだった。
 
「……本当に、皆……、有難う……」
 
「きゅぴ、アイシャ、チビも頑張るよお!」
 
「うんっ、そうね、チビちゃんっ!」
 
「……よおーしっ、最後の締めだっ!……全軍突撃いいいーーっ!」
 
「おおおおおーーっ!!」
 
ジャミルの掛け声で、まるで戦国武将の如く、皆揃って屋敷までの道を
走って行った……。


冒険編18 悪女、遂に本性を現す

ジャミル達を追う、ゲスと下級兵軍団……
 
 
「いいか、てめえら!草の根分けても探し出せっ!徹底的に探して
奴ら全員フン捕まえろっ!いいな!?」
 
「はーい!今、草の根分けて探してますーっ!あ、蟻がいました」
 
「……そう言う分り切ったお約束の冗談事をするなっつっ
てんだっ!馬鹿が!」
 
「あいたあっ!」
 
ゲスが兵士の1人のケツを思い切り蹴り飛ばした……。
 
「ふざけやがってからに、雑魚が……、こっちゃ忙しいんだ……」
 
「隊長、……あ、あれはなんでしょう……?」
 
「ああん?今度は何だ?」
 
「前方から、な、何か煙を上げて走ってくる、お、恐ろしい物が……、
う、うわあああーーっ!」
 
危機感を感じ、兵士が泡食って逃げ出そうとするのをゲスが
しっかりと捕まえた。
 
「てめえもっ、ふざけてんじゃねえっ、それでもナンダ・カンダ家に
仕える兵士かっ!!」
 
「だって~、な、何か怖いですよー!」
 
「情けねえ奴だ!クソめっ!」
 
ゲスはそう言い、前方から土煙を上げて走ってくる変な
集団を見据え、道の真ん中に立ちはだかった。
 
「おいっ、其処の変な集団っ!止まれええっ!」
 
しかし、集団は走る事を止めず、そのまま走って突っ込んで
来る勢いである。
 
「……止まれっつってんのがわかんねーのかあっ!クソ共おおっ!」
 
 
……ドカゴスドスゴスッ!!
 
 
「……うわああああ~……」
 
「た、隊長おおおお~……」
 
変な集団はそのまま暴走したままゲスに体当たりし、
……ゲスを土手から下の川に叩き落とし、そのまま
走って通過して行った。
 
「どうしましょうー!隊長がっ、川に転落をっ!あ、あわわ……」
 
「……このままほおっておくか、その方が平和の為かも知れん……」
 
「ああ、隊長おおお~、……そ、そうしちゃいますか…?」
 
「うむ……、事故だったのだ、見なかった事にしよう……」
 
ゲスに付いてきた下級兵士たちは頷き合う。本当はこの連中も
あまりゲスを決して快くは思っていない様子であり、ゲスは
そのまま川下を流されていった。
 
「あ、後、その、屋敷までどれくらいなの……?」
 
走りながら息を切らし、ダウドがジャミルに訪ねる。
 
「そんなに遠かねえよ、もう少しだっ!」
 
「ひ、ひいいい~……」
 
「あ、屋敷の門だよおっ!」
 
チビの声に前を見ると、もう確かに屋敷の門は目の前であった。
 
「よしっ、もう少しだっ、このまま勢いを落すなっ!」
 
「おおおおおーっ!」
 
暴走集団は更に勢いを増し、屋敷まで加速しながら突っ走って行く。
 
 
(……そろそろかしら、合図を出さねば……)
 
屋敷の中のルーゼも何かを感じ取ったのか、向ってくる
ジャミル達に対し、本格的に動きだしそうであった……。
 
「着いたっ!後は、このまま屋敷の中まで一気にっ!?」