二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

zokuダチ。セッション22 冒険編終

INDEX|1ページ/9ページ|

次のページ
 
冒険編28 また会える日まで

「……しかし、君達は身体が入れ替わっていたのだって?
じいから聞いたが……」
 
領主はジャミルとアイシャを交互に見つめ、不思議そうな顔をした。
 
「ま、まあ、元々は入れ替わった身体を元に戻す為に、
此処まで来たんだけど、なあ……」
 
「ええ、恐くて大変な事もあったけど、結果的に皆とも出会えて
お友達にもなれたし、私は良かったかなと思っています……」
 
「そ、そうだろっ!悪ィ事ばっかじゃなかったよな、うん、俺ら、
身体入れ替わって良かったな!」
 
「……やっぱり全然反省してないね、君は……」
 
「だから、い、いいっつーの!」

アルベルトに横目で見られ、焦り出すジャミ公。
 
「ふむ、どうりで……、ジャミル君がアイシャ君になっていた
時から感じていた不思議な気持ちはやはり偶然ではなかったのだな、
ふ、ふふふ……」
 
「はあ……?」
 
領主がジャミルを見つめる目が、何となく、再び怪しい目つきに
なっている……、様にも見えた。
 
「旦那様……」
 
「じい、冗談だよ、……もうその気はない、君に未練はないよ、
安心したまえ、ふ、ふふふ……」
 
(……やっぱりこの領主様、本心は変態気質なのかもね……、
ジャミル、君、これからも色んな事で苦労するんだろうな、
ご愁傷様……)
 
アルベルトはジャミルに同情しつつ、ステーキを口にほおり込んだ。
 
「君達は異世界から来たのだったな、それも又不思議な事だが……、
そろそろ元の世界が恋しいであろう、今夜私が徹夜で屋敷にある
色々な資料を調べ、出来る事を提供しよう、そう云った異世界に関する
資料も此処には沢山あるのだ……」
 
「マジで!?助かるよ!!だけどおっさん、あんた身体の具合あんまり
良くねえんだろ?んな怪我してんのに、無理させたら……」
 
「んががががが!」
 
領主を潰した張本人はしらばっくれて大量の骨付き肉を抱え込んで食べている。
 
「君達には沢山迷惑を掛けてしまったからな、その辺の事は私に任せ、
今夜は皆でゆっくりしていくと良い、これも償いだ、最後まできちんと
サポートさせておくれ……」
 
「旦那様、儂もお手伝いを致しましょう、二人で探した方が早いですじゃ……」
 
「おお、じい、助かるぞ……」
 
領主達の行為に甘え、食事の後に、提供された部屋に向かい、
ジャミル達は心からの休憩を楽しむ。男子部屋、女子部屋と
それぞれ別れ、部屋にて寛がせて貰う。
 
「はあ~、前はこの部屋、苦痛でしょうがなかったけどな、
こんなにゆっくり出来る日が来るとか思わなかったよ、うーんっ!」
 
ベッドにねっ転がり、ジャミルが思い切り伸びをする。ジャミル達、
男性陣がいる部屋は以前にジャミルがルーゼによって拉致られていた
部屋でもあった。
 
「でも、みんな一部屋に押し込みかあ、別にいいんだけど……」
 
「ダウド、皆で話が色々出来る様にって、領主様が気遣って
くれたんだから、文句言わないんだよ、はあ、僕も久しぶりに
ゆっくり本が読めるよ……」
 
「オラ、おねいさん達と一緒のお部屋の方がよかったゾ……」
 
「ボオ……、まっ、たく」
 
ちなみに、チビ&シロはガールズ達の部屋である。しんのすけ&
ボーちゃんは若干ご不満の状態。
 
「こーんばーんわーっ!」
 
ドアが開いて、アイシャ達、ガールズ陣が部屋に顔を出した。
 
「私達、これから皆でパジャマパーティなの、ジャミル達はしないの?」
 
「チビさんとひまわりちゃんはもうお部屋で一緒に寝てますよ!
シロちゃんも!ユウ達はついさっき、皆でお風呂入って来たところです、
気持ち良かったあ~…」
 
「うわ、この部屋、流石、野郎ばっかりだからな、しけてんなあ!」
 
男くさいと言う様に、ケイがパタパタ手で仰いだ。
 
「男みてえな女に言われたくねーっての……」
 
「ああ、おめえ、何か言ったかよ!?」
 
「いえ、何でもございません……」
 
(たく、あっちもこっちも……、どうしてこう、おっかねえ
女ばっかなんだよ、この話はよう~……)
 
「ぶひっ!ぶひっ、……ぶひいいいっ!!」
 
そんなジャミル達を尻目に、後ろの方で大量のスナック菓子を
食べ捲る、此方もとてもガールズとは言えない、謎の怪物が一匹。
 
「さあ、皆お部屋にもどりましょーーっ、トランプの続きですうーーっ!
きゃああーーっ!!」
 
「ババ抜き7れんぱいーっ!今度こそーーっ!」
 
「こむぎ、往生際が悪いよ、もういい加減に諦めなさいっ!」

「……わんきゃーんっ!」
 
こむぎは相変わらず、ハイテンションSP元気で、マフミも
キャーキャーとうるさい。
 
「ほうほう、んじゃそゆことで……」
 
「……しんのすけ!オメーはこっちの野郎部屋だよっ、駄目だろっ!」
 
「ケイおねいさん、何か冷たいゾ、……かたーいあずきバーみたい……」
 
「たまたま、あったまっ!♪かた~いかた~いいっしあったまっ!」

「……こむぎっ!」
 
「あのな……、とにかく、男の子は我慢しなきゃならない時が
あるんだよ、おっさん達のいう事聞いて、いい子でいるんだぞ!」

「……誰がおっさんだっつーの!」

「……僕もですか?」

「オイラも……?」
 
「ぶう~、だゾ……」

「はい、しんちゃん、夜だからあんまり沢山食べちゃ駄目だよ、
ちゃんと歯も磨くんだよ!」

いろははしんのすけにチョコビを一箱手渡し、皆と一緒に
部屋に戻って行く。そして時間も21時を回った頃……。
しんのすけ、ボーちゃんも漸く熟睡。 
 
「zzzz」
 
「ふう、暫くご不満みたいだったけど、しんちゃん達、やっと
寝てくれたね……」
 
「単純だな、疲れたらあっという間に爆睡か、……やっぱお子様だな」
 
「……オイラ達ももう寝ようよ、眠いよ……」
 
「そうだね、僕も凄く疲れた、ふあ~……」
 
ダウドに釣られ、アルベルトも欠伸をした。
 
「何だよ、まだ早いぞ?爺みたいだな、お前ら相変わらず
若さがねえなあ!」
 
「何でもいいの、オイラ達お疲れ気味なの、……大変な友人に
お付き合いするとね……」
 
「全くだよ、ったく……、チラッ、チラ……」
 
「う……、お前ら2人してこっち見んなっての、……俺、少し
夜風に当ってくる!」
 
バツが悪くなったのか、慌ててジャミルが部屋の外に飛び出して行った。
 
「はあ、タバコ……、もう我慢出来ねえ、もう少しだ、元の世界に
戻ったら吸いまくってやるからな……、ん?ユウ……」
 
「あ、ジャミルおにいさま……」
 
部屋に戻った筈のユウも廊下に出ており、ジャミルの姿を見つけると
ちょこちょこ近寄って来る。
 
「アイシャおねえさま達はもうお休みです、ぐっすりですよ、うふふ!」
 
「そうか、で、ユウ、お前は寝ないのか?」
 
「何だか眠れなくて……、丁度いいです、少しお話しませんか?」
 
「ん、いいけど……」
 
「じゃあ、此処に座りましょう!」
 
ユウは廊下に何気なく置いてあったパイプ椅子に腰かけ、ジャミルを呼ぶ。
 
「はあ、色々ありましたけど、もうこれで終わりなんですね、