zokuダチ。セッション23(完) いつもの日常編
新しい変な日々 前編
その日、久々にジャミルの部屋にジタンが訪ねて来た。
しかし、ジタンは尻尾をビンビン立たせ、いつもより
機嫌が悪い様であった。
「おい、ジャミルっ!お前ダチだと思ってたのに、見損なったよ!」
「……はあ?俺、何もやってねーけど……」
「嘘つくなよっ!この間マンションに可愛い女の子達を
呼んだんだって!?このオレに黙って……、酷いじゃねーか!」
ああ、こいつはこの間のスイカのおすそ分けでユウ達を
呼んだ事を言っているのだと、ジャミルは理解したのだが……。
「けど、お前あの時、ダガーの買い物に付き合って、
出掛けてただろ、それに皆、外でスイカを食べたら、
中には入らないですぐに帰ったよ、改めて又挨拶に来たいって
言ってたけどさ……」
「かあ~っ!ずりいなあ、ちきしょう!何処で可愛い女の子達と
お知り合いになるんだよ~っ!お前ばっか、ずりいぞ、ずりいぞ!
何でお前ばっかりっ!」
……一人……、どうしても可愛いとは言えないのも一人
混ざっているのだが、ジャミルは何となく、ある実験を
試してみたい気分になり、ニヤリといやらしい笑みを浮かべた。
「……お前、世界中の女の子と仲良くなりたいんだったよな、
女なら何でもいいのか?」
「当たり前だっ!この世のレディはすべて俺の友達だっ!」
ジタンはそう言うと、グッジョブポーズを取り、目を輝かせた。
「そうかそうか、んなら、今度の日曜日にでも呼んどいてやらあ、
楽しみにしとけ……」
「おお、やっぱりジャミルはオレのダチだなあっ、最高だぜっ!」
さっきと違い、コロリと態度を変えるジタン。
「んじゃ、オレはこれでっ、日曜日楽しみだなあ~!じゃあねえ~ん!」
「あいつがブウ子を見て、どんな反応すっか楽しみだぜ、ホントに
気に入ったのなら俺はジタンを尊敬するよ、男の中の男としてさ……」
るんたった状態で部屋を出て行くジタンを見つめながら
ジャミルが吹きだした。
……そして、日曜日……
「ユウ達があそびに来るんだあっ!楽しみだねえっ!」
「でも、何だかまだ信じられない、こっちの世界とあっちの世界が
合体しちゃったとか、又ずっと皆と一緒にいられるのは嬉しいけど……、
不思議な感じですよね……、ふう」
「だな、俺もまだ変な感じだよ、あいつらがマンションに来るとかさ……」
ジャミルはパーティルームでコーヒーを飲みながら、
少女バージョンこむぎといろはを呼んで、ユウ達が
今日マンションを訪れる事を話したのだった。ちなみに
2人はコーヒーではなく、いろははオレンジジュース、
こむぎは温めのホットミルクである。
「そう言えば、今日はアイシャさん、またお出掛けなんですよね、
残念ですね……」
「だな、オババ達の付き合いでな、アイツも残念がってたけど、又その内
皆に会えるのを楽しみにしてるとさ」
「でも、もういつでもみんなと会えるんだもん!こむぎもうれしいよっ!」
「だよねえっ!」
いろはとこむぎは笑いながら顔を見合わせ、紙コップの中の
それぞれの飲み物を一緒にストローで啜った。
「お?いたいた、いろはちゃん、こむぎちゃんも、お久だねえ!
ねえ、ちょっと取材させてよ、ダウ君から聞いたよ、異世界に
行ったんだって!?」
「……ブ!」
フラフラと廊下を徘徊していたらしいラグナがのこのこパーティルームに
入って来る。ジャミルは驚いて飲んでいたコーヒーを吹き出す……。
「……あの野郎……、も、もう、世界も繋がっちまった訳だし、マジで
これ以上隠し通すのは難しいよな、いきなり、新しい土地が現れた事も
皆不思議がってるしよ……」
「お?ついでにジャミ太君も取材しちゃお!教えて、教えて!」
ラグナはさっとボールペンとメモ帳を取り出すと、ジャミルの方に
顔を向けた。ジャミルとアイシャの身体が入れ替わった事は、まだ
話していないらしかった。
「何だよ!ジャミ太って!変な呼び方すんな!」
「じゃあ、ジャミ太郎で……」
「変わんねえじゃねえか!」
「キャベ太郎さんみたい……」
「だあれ、それ?、おわらい芸人さん?」
「こむぎはまだ食べた事ないんだよね、じゃあ、今度一緒に食べようね!」
「この姿ならいろはといっしょにおかし食べられるもんね!」
と、和気藹々としている処に、これ又お久の花海ことは事、
はーちゃんが現れる。
「はー、ジャミル、いたっ!お客さん来てますよー、賑やか女の子が
4にんだよー!」
「ユウちゃん達かな、私、見てきまーす!」
「わたしもお出迎えするー!」
「はー!私も行くー!」
「あ、待てよっ、お前らっ!俺もっ!」
「ぶうー!ジャミっコロは駄目だじょ!ちゃんと話聞かせてー!」
「何がぶうー!だよっ!しかも又変な呼び方になってるし!」
ラグナに取材で捕まったまま、ジャミルは動く事が出来なくなってしまった。
「あは、こんにちはー!此処がおにいさま達がお住まいになられている、
お家の中なのですね、凄ーい!」
「きゃああーっ!内部侵入ドキドキっ!きゃああああーーっ!!」
「ふ~ん、長い廊下にドアが幾つも並んでる、別に屋敷でもなさそうだし、
変わってんなあ!」
「今日は食いモンの匂いがしない、つまんねえ所だな……」
「皆、いらっしゃいませー!!此処が私達のわんだふるなお家でーす!」
「お久ぶりわんだふるーっ!」
玄関先で早速客人をお出迎えするいろはとこむぎの2人組。
「あっ、こむぎさん!いろはさん!やっほーでーっす!ユウでーす!」
「きゃああー!いろはちゃん!こむぎちゃん!とっても凄く
お会いしたかったわーっ!きゃあああーっ!」
「よう、いろはとわんこ娘!相変わらずで安心したよ!」
「マフミさん、ケイちゃんーっ!又会えて嬉しいっ!
ユキちゃんとまゆちゃんと悟君にも紹介するねっ!
それから、悟君のパートナーの大福ちゃんも!とーっても
可愛いうさぎさんなんだよ!是非、皆に会って行ってね!」
「わんわんっ!わーんっ!にぎやかいっぱい!うれしいねっ!」
ガールズ達は再会を喜び合い、ワイワイガヤガヤ、実に賑やか
ムードである。
「ねえ、私にもお友達紹介して?私もみんなとお友達になりたいよ!」
皆が再会を喜び合う横で、はーちゃんがせかせか、いろはの腕を引っ張る。
「そうだね、えーと、この子は、同じマンションの私達のお友達!
花海ことはちゃん、通称はーちゃんだよ!」
いろはは皆にも簡単にはーちゃんを紹介すると、ユウ達も
はーちゃんに挨拶し、流石女の子同士すぐに仲良くなったが……。
「はー!またお友達増えた!嬉しいー!」
「ユウも嬉しいですー!あはは!」
「元気なコだなあ~、本当に楽しそうな所だな、これからみんなとも
沢山遊べるんだなあ、ところでブウ子はどこ行ったんだ?」
ケイが不思議そうにマフミに訪ねると、マフミはきょとんして、
ケイの顔を見た。
「きゃあ~?知らないわ?」
……モフ~……、助けてモフ~……
「はー?あの声、モフルンだ……」
「美味そうな熊だなあ、ちょっとちっこいけど、
おやつ代わりになるな……」
その日、久々にジャミルの部屋にジタンが訪ねて来た。
しかし、ジタンは尻尾をビンビン立たせ、いつもより
機嫌が悪い様であった。
「おい、ジャミルっ!お前ダチだと思ってたのに、見損なったよ!」
「……はあ?俺、何もやってねーけど……」
「嘘つくなよっ!この間マンションに可愛い女の子達を
呼んだんだって!?このオレに黙って……、酷いじゃねーか!」
ああ、こいつはこの間のスイカのおすそ分けでユウ達を
呼んだ事を言っているのだと、ジャミルは理解したのだが……。
「けど、お前あの時、ダガーの買い物に付き合って、
出掛けてただろ、それに皆、外でスイカを食べたら、
中には入らないですぐに帰ったよ、改めて又挨拶に来たいって
言ってたけどさ……」
「かあ~っ!ずりいなあ、ちきしょう!何処で可愛い女の子達と
お知り合いになるんだよ~っ!お前ばっか、ずりいぞ、ずりいぞ!
何でお前ばっかりっ!」
……一人……、どうしても可愛いとは言えないのも一人
混ざっているのだが、ジャミルは何となく、ある実験を
試してみたい気分になり、ニヤリといやらしい笑みを浮かべた。
「……お前、世界中の女の子と仲良くなりたいんだったよな、
女なら何でもいいのか?」
「当たり前だっ!この世のレディはすべて俺の友達だっ!」
ジタンはそう言うと、グッジョブポーズを取り、目を輝かせた。
「そうかそうか、んなら、今度の日曜日にでも呼んどいてやらあ、
楽しみにしとけ……」
「おお、やっぱりジャミルはオレのダチだなあっ、最高だぜっ!」
さっきと違い、コロリと態度を変えるジタン。
「んじゃ、オレはこれでっ、日曜日楽しみだなあ~!じゃあねえ~ん!」
「あいつがブウ子を見て、どんな反応すっか楽しみだぜ、ホントに
気に入ったのなら俺はジタンを尊敬するよ、男の中の男としてさ……」
るんたった状態で部屋を出て行くジタンを見つめながら
ジャミルが吹きだした。
……そして、日曜日……
「ユウ達があそびに来るんだあっ!楽しみだねえっ!」
「でも、何だかまだ信じられない、こっちの世界とあっちの世界が
合体しちゃったとか、又ずっと皆と一緒にいられるのは嬉しいけど……、
不思議な感じですよね……、ふう」
「だな、俺もまだ変な感じだよ、あいつらがマンションに来るとかさ……」
ジャミルはパーティルームでコーヒーを飲みながら、
少女バージョンこむぎといろはを呼んで、ユウ達が
今日マンションを訪れる事を話したのだった。ちなみに
2人はコーヒーではなく、いろははオレンジジュース、
こむぎは温めのホットミルクである。
「そう言えば、今日はアイシャさん、またお出掛けなんですよね、
残念ですね……」
「だな、オババ達の付き合いでな、アイツも残念がってたけど、又その内
皆に会えるのを楽しみにしてるとさ」
「でも、もういつでもみんなと会えるんだもん!こむぎもうれしいよっ!」
「だよねえっ!」
いろはとこむぎは笑いながら顔を見合わせ、紙コップの中の
それぞれの飲み物を一緒にストローで啜った。
「お?いたいた、いろはちゃん、こむぎちゃんも、お久だねえ!
ねえ、ちょっと取材させてよ、ダウ君から聞いたよ、異世界に
行ったんだって!?」
「……ブ!」
フラフラと廊下を徘徊していたらしいラグナがのこのこパーティルームに
入って来る。ジャミルは驚いて飲んでいたコーヒーを吹き出す……。
「……あの野郎……、も、もう、世界も繋がっちまった訳だし、マジで
これ以上隠し通すのは難しいよな、いきなり、新しい土地が現れた事も
皆不思議がってるしよ……」
「お?ついでにジャミ太君も取材しちゃお!教えて、教えて!」
ラグナはさっとボールペンとメモ帳を取り出すと、ジャミルの方に
顔を向けた。ジャミルとアイシャの身体が入れ替わった事は、まだ
話していないらしかった。
「何だよ!ジャミ太って!変な呼び方すんな!」
「じゃあ、ジャミ太郎で……」
「変わんねえじゃねえか!」
「キャベ太郎さんみたい……」
「だあれ、それ?、おわらい芸人さん?」
「こむぎはまだ食べた事ないんだよね、じゃあ、今度一緒に食べようね!」
「この姿ならいろはといっしょにおかし食べられるもんね!」
と、和気藹々としている処に、これ又お久の花海ことは事、
はーちゃんが現れる。
「はー、ジャミル、いたっ!お客さん来てますよー、賑やか女の子が
4にんだよー!」
「ユウちゃん達かな、私、見てきまーす!」
「わたしもお出迎えするー!」
「はー!私も行くー!」
「あ、待てよっ、お前らっ!俺もっ!」
「ぶうー!ジャミっコロは駄目だじょ!ちゃんと話聞かせてー!」
「何がぶうー!だよっ!しかも又変な呼び方になってるし!」
ラグナに取材で捕まったまま、ジャミルは動く事が出来なくなってしまった。
「あは、こんにちはー!此処がおにいさま達がお住まいになられている、
お家の中なのですね、凄ーい!」
「きゃああーっ!内部侵入ドキドキっ!きゃああああーーっ!!」
「ふ~ん、長い廊下にドアが幾つも並んでる、別に屋敷でもなさそうだし、
変わってんなあ!」
「今日は食いモンの匂いがしない、つまんねえ所だな……」
「皆、いらっしゃいませー!!此処が私達のわんだふるなお家でーす!」
「お久ぶりわんだふるーっ!」
玄関先で早速客人をお出迎えするいろはとこむぎの2人組。
「あっ、こむぎさん!いろはさん!やっほーでーっす!ユウでーす!」
「きゃああー!いろはちゃん!こむぎちゃん!とっても凄く
お会いしたかったわーっ!きゃあああーっ!」
「よう、いろはとわんこ娘!相変わらずで安心したよ!」
「マフミさん、ケイちゃんーっ!又会えて嬉しいっ!
ユキちゃんとまゆちゃんと悟君にも紹介するねっ!
それから、悟君のパートナーの大福ちゃんも!とーっても
可愛いうさぎさんなんだよ!是非、皆に会って行ってね!」
「わんわんっ!わーんっ!にぎやかいっぱい!うれしいねっ!」
ガールズ達は再会を喜び合い、ワイワイガヤガヤ、実に賑やか
ムードである。
「ねえ、私にもお友達紹介して?私もみんなとお友達になりたいよ!」
皆が再会を喜び合う横で、はーちゃんがせかせか、いろはの腕を引っ張る。
「そうだね、えーと、この子は、同じマンションの私達のお友達!
花海ことはちゃん、通称はーちゃんだよ!」
いろはは皆にも簡単にはーちゃんを紹介すると、ユウ達も
はーちゃんに挨拶し、流石女の子同士すぐに仲良くなったが……。
「はー!またお友達増えた!嬉しいー!」
「ユウも嬉しいですー!あはは!」
「元気なコだなあ~、本当に楽しそうな所だな、これからみんなとも
沢山遊べるんだなあ、ところでブウ子はどこ行ったんだ?」
ケイが不思議そうにマフミに訪ねると、マフミはきょとんして、
ケイの顔を見た。
「きゃあ~?知らないわ?」
……モフ~……、助けてモフ~……
「はー?あの声、モフルンだ……」
「美味そうな熊だなあ、ちょっとちっこいけど、
おやつ代わりになるな……」
作品名:zokuダチ。セッション23(完) いつもの日常編 作家名:流れ者