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zokuダチ。セッション23(完) いつもの日常編

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ぶひひひひひっ!ま、多分無理だけどな!」

「はあ、そ、そうですかあ、あは、あはは……」

「それでな、今日はお詫びの品を持って来た」

「え、えええっ、ほ、本当ですか……?」

「モフっ!?」

今日までブウ子には散々、夜も寝られない程脅えていた
みらい達であったが、ブウ子の態度に一変し、びっくりして
驚きの声を上げた。

「ああ、うまいぞー、ウチの畑で栽培してる果物だ、皆にも
是非食べて貰おうとしてだな……」

「へえー、ブウ子さんのお家って、果物を作ってるんですかあー!
凄いなあー!」

「まあな、へっへへへ!よいしょっ!」

「モフー!」

……ブウ子にも段々慣れて来たのか、怖がっていたみらい達も
進んでブウ子とコミュを取り始めた。ブウ子は背負っていた
風呂敷から、ドサドサと果物を大量にばら撒いた。

「いやああああーーっ!何これえーーっ!?」

「モフうーーっ!?」

「……ぎゃああーーー!?」

ブウ子がばら撒いた強烈な果物の臭いに耐えられず、みらい達が
思わず口を押えた……。

「ドドリアンだよ、まあ、お前らは慣れねえウチは大変かもだけどな、
中身はメチャクチャ美味いぞおー、んじゃあな!」

ブウ子はドドリアンを放置し、自分はさっさと去って行った。

「……全然甘くないにおいモフー!」

「あらあー?みんな、お揃い?何してるのっ!」

「み、美奈子ちゃん、来ちゃ駄目……」

「?……く、くっさああーーいっ!!」

だから、来なくていいのに、わざわざ美奈子も騒動に
巻き込まれるのであった。

「おおー?うわ!くさいー!美奈子おばさんが特大の
生屁をこいたゾ!!」

「ややややい!」

「コラあ!あたしじゃないってのっ!てか、あたしはおばさんじゃ
ねえぞオラああ!!」

丁度、ひまわりを連れ、シロの散歩に行こうとしたしんのすけも
通り掛かってしまい、美奈子を構い、挑発した……。

「……何だ、何だっ!ガス漏れかっ!?」

「ちょ、な、何なのさっ、ごのにぼいはっ!!」

部屋にいた筈のホークとバーバラも慌てて部屋から飛び出して来た。
どうやら悪臭は部屋に居ても防ぎきれず、パニックになって、
ジャミルもアイシャも他の連中も皆部屋から飛び出して来て、
一時騒然となる……。

「……くさいよ~、ジャミルのおならよりも臭いなんて、
私、耐えられない……」

「当たりめえだっ!アホッ!ぐ、……何とかなんねえのかよお~……」

ジャミルとアイシャも、もうダウン寸前で、アイシャに至っては
気絶しそうであった……。

「こんにちはー!遊びに来たよー!ぎゅ、ぎゅっぴいいっ!?」

「……チビちゃんっ!……今、中に入って来ちゃ駄目っ!!」

「……チビっ!近寄るなっ!!」

「ぴーーーーいーーーーっ!!」

「お、おおお……?」

チビ、速攻で原因となっているドドリアンにブレスを吐く。
結果、器用にチビは、臭いの原因となっている皮だけ燃やし、
中身は残すという、またまた神業を見せた……。

「きゅっぴ!」


「はい、皆さん、ドドリアン、切り終わりましたよー」

「いっぱいあるよー、沢山食べてねー!」

クローディアとアイシャが切ったドドリアンを運んで来る。
パーティルームにて皆は集まり、ドドリアンに舌鼓を打った。

「……へえー、これがねえー、あの悪臭の果物だなんて、
信じらんないね、でも、美味いねえ~!」

バーバラは幸せそうにドドリアンを口に運んだ。

「本当にチビちゃん凄いね!あはは!それにしても、
私、見ててびっくりしちゃったよ!はい、あーんだよ!」

「私のもあげるわね!」

「はー!私のもー!食べてー!」

「モフ!くさい果物さんが、あま~いにおいになったモフ!
チビちゃん、すごいモフ!」

「うふふ、あたしのもあげる!」

「こむぎのも食べてー!」

「はい、あーんっ!」

「わ、私も……、きゃっ♡」

「……仕方無いわね、ほら、私のもあげるわ……」

「いいなあ……、僕も犬飼さんに、悟くん、ほら、あーん♡
……とか、お、思ってないったらっ!大福っ!何だよ、その顔っ!」

「……」

「ぴいー!おいしーねえ!きゅっぴきゅっぴ!皆、有難う!」

チビ、今日はまるで英雄であっちこっちの女の子から引っ張りだこで
大変であった。魔法ガールズ、美奈子、そしてわんぷりガールズの間で、
はい、あ~んをして貰っているチビを羨ましそうに見つめているジタンである……。

「ハア、やっぱり女の子は可愛いのがいい……、
む、むぐううっ!?」

「ジタン、あなたは本当に少し反省するべきだわ、はい、
あーんしてっ!」

ダガー、ジタンの口に、どんどんドドリアンを押し込む。
……笑顔で。

「ふぁ、ふぁふぁー……、ひっほくすふ、やふぇて、
おふぇふぇい……」

※訳 (ダ、ダガー、窒息する、やめて、おねがい……)

「悪臭を乗り越えたモンだけが味わえる幸せか、成程な、
ん~、それにしても、美味すぎんだろ、コレ……、あああ~……」

ドドリアンを口いっぱい頬張って、ジャミルも感涙の涙を流す。
何処でも暴れ、はた迷惑なブウ子だが、今日は皆に一時の(臭いと)
幸せを運んだのである。


消えたマリアーヌ

ジャミル達、元異世界冒険者組は、本日久しぶりに領主の家に
足を運ぶ形となった。色んな話も兼ねて是非と夕食へと
招待されたのである。この世界が繋がってから、領主の家に行くのは
実に久しぶりの事で皆はワクワクしていた。まずは外出中の主が戻るまで、
温室庭園で園芸のお手伝い。

「すみませぬのう、皆さんにこんな事まで手伝って頂いて……」

「いいんだよ、爺さんにもいっぱい世話になっちまったしな、
これぐらいさせてくれや」

「こうやって又、皆さんと触れ合える日が来るとは、儂は本当に
嬉しいですよ!」

「うふふ、お花さんが咲くの楽しみ!綺麗に咲いてね!」

「どんなお花が咲くのかなあ~、本当に楽しみだね!」

アイシャといろはもジョウロで球根に水を撒きながら、
実に嬉しそう。

「♪早く目を出せー、かきのたねー!わんわん!」

こむぎもお手伝いで張り切って種を植えさせて貰っているが。

「……本当に目が出てこないか心配になってきたよ……」

「大丈夫だよ、いろはちゃん……、あはは……」

「いし、……いし、いし、タワー……」

ボーちゃんは園芸よりも、庭園の中にある石の方が興味があるらしく、
石をかき集め、積み重ねて遊んでいた。

「……うわっ、む、虫いいっ……!!」

新しい花の種を植える為、スコップで土を掘っていた
ダウドの顔に変な虫が飛びつき、ダウドが腰を抜かした。

「あははっ!ダウドってば、ホンっと、こわがりやさんだねえー!」

「……ひいいいっ!!ほ、ほっといて下さあああ~い……」

笑いながら、ダウドの顔に張り付いた虫を取ってやるこむぎ。

「ハア、暇だゾ……」

「たいやいや……」

「アンっ!アンっ!」

しんのすけとひまわりはまだお子様の為、何となくつまらなそうである。
そんなお子ちゃま達をシロが見守っている。

「じゃあ、しんちゃん達も僕と一緒にお花の種を植えてみるかい?」