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　──あなたは私が誰かに殺されてしまったら、その誰かを殺してしまうだろうと言っていたけれど。
　それでもきっと。
　その時が来たとしても、あなたはきっと。
（……ラハールさん。あなたを、信じています。……愛しています）
「む？どうした、フロン」
　視線に気付いたのか、観衆から自分の方へと顔を向ける夫に、にっこりと微笑いながら。
　それらの想いの全てをこめて。
「……だいすきです！！」
　告げられた言葉に反射的に顔を赤らめ、目を瞬かせ。
「……全く、お前は……」
　諦めた様に溜息を一つ吐いて。
「オレ様もだ」
　ニヤリと笑いながら返されたその言葉に、こちらも目を瞬かせて。
　そして、魔界の魔王、自身の夫の傍らで。
　純白を纏った天使は、幸せの中、とても綺麗に微笑んだ。