早乙女さん家のラスボス系お姉ちゃんVS主将!!地院家若美2
【女傑族と天院家流合気柔術・地院家流合気柔術】
此処は郊外にある天院家流合気柔術の総本部。そこの庭先で天院家流当主『天院家老骸』が女傑族の統領『コロン』を出迎えていた。彼らの背後には互いの幹部や付き添いがいる。
「この度はお招き戴きありがとうございます」
「いえ、こちらこそ…急な申し出を受けて戴きありがとうございます」
老骸はコロンと挨拶を交わしながら彼女の背後に立っている者達の中にいる一人の美少女に視線を向けていた。
「(あの少女か…若美が習得したばかりの両院家の最大奥義を使うまでに追い詰められた相手というのは…)」
隣に妹らしき中華服を着た美少女がいるが…一目で分かった…女傑族、下手したらこの中で最も強いだろう。何故なら、天院家当主である彼もつい先日に行われた天地合で若美に敗れたのだから…
「(若美の弟子で奴の嫁候補である桃戸美柑と違い…一応は武術家の娘らしいが……表の世界の出身で此程の才覚の者が生まれるとはな…)」
はっきり言って…凄まじい“闘気”である。あのプライドの高い女傑族から“天災”扱いされ、彼女らが取り込もうとした気持ちが実に理解出来る…若美の武術家としての“本能”を呼び覚まし、奴を魅了した事も
「……(待ってたわ)」
「……(再戦と行きましょう)」
天院家の当主が自分を観察しているのを自覚しながら胴衣姿の黒髪美少女『早乙女まどか』は長い黒髪で中性的な顔立ちと筋肉質な体躯をした美青年『地院家若美』と目線のみで会話をしていた。若美はラスボス系美少女を前にして完全に戦闘態勢へとなっている。そんな二人を両陣営の者達は観察している。
「……(こいつが…姉ちゃんと引き分けたオカマか…マジで強そうだぜ…女の姿で来て良かった…)」
「……(こいつが…まどか様に破廉恥な事をした奴ネ!機会があれば!ぶっ飛ばしてやるネ!!)」
「……(確かに…日本最高レベルの武術集団なだけあるわ…強そうな人ばっかり…)」
「……(あの時の奥義を放った男か…両院家の最終奥義を天地合無しで習得し、因習を終わらせたと聞いたが…確かに強い“気”を感じる…)」
「……あの子が…地院家先輩の…心を…あんなに見つめ合って…!」
「……確かに…独特の“空気”のある子だな…隣の顔が似ている女の子も相当だと思うが…」
「はい…僕じゃ…あのショートの子にも勝てないと思いますが…」
「……何か…セリアと同じ匂いがするな…まぁ…若鳥君達と同じ年頃だから…仕方無いかも知れんがな?」
「何で…私に向かって言うんです?確かに…若美が最終奥義を使ってまで引き分けただけあります…試合では先ず勝てないでしょうね…」
「若美がお前を撃退した方法なら…やれるか?」
「…命を捨てる覚悟が必要ですね……理屈ではない…本能が警鐘を鳴らしています…」
「私もだ……自分よりも年下の子供相手に初めてだよ…」
「あの娘が…若美が相手にならなかったという相手か…」
「あぁ、そうだ……若美にとっての次の目標って処だな」
「お兄様……楽しそうね」
彼らがそれぞれの思いを抱いている中で天院家の総帥が部下に道場内へ女傑族を案内する様に告げるのであった。
「じゃあ、先にシャンプーが天院家の『蛇神狩谷』って人と戦った後…若美って人と闘うんだな?」
「えぇ、私と若美が闘った後はお食事会という処ですね」
「お婆ちゃん……大丈夫ね?あの変態野郎…まどか様に変な事をしないネ?」
「今回は大丈夫じゃろ?向こうには…事情を話した上で普通の試合形式で行う事を念押ししたから、前回の様なセクハラ行為をしたら即失格という事になっておる…それに」
「うん?何ね?」
「あの闘気の状態じゃ…あやつもそんな事を考えておらんじゃろ?」
「そうですね」
そんな事を喋っている内にシャンプーとカーリヤ先生の試合の時間になったのであった。ちなみにシャンプーはあかねと違い…両院家が暗殺集団という事も知っている。
「来たか…カーリヤ!相手をしてやれ!!」
「はい!」
「シャンプー!女傑族の名に賭けて勝て!!」
「はいネ!」
「頑張りなさい」「頑張れよ」
「はいネ❤乱馬!まどか様!」
シャンプーとカーリヤ先生は向かい立っている。可憐なチャイナ美少女と逞しさと色気を併せ持った肉感的な美女の組み合わせである。
「よろしくお願いします(ケバいオバさんネ…何か蛇みたいネ…プロの殺し屋らしいから気を付けないと)」
「よろしくお願いする(あの娘よりは…遥かに弱いと思うが…それでもイリヤ辺りよりは上だな…しかし…可愛い娘だな…ジュルッ)」
「!?(今!悪寒がしたネ!?)」
シャンプーはカーリヤ先生の欲情を帯びた視線を浴びると背筋に悪寒が走っている。カーリヤ先生こと天院家戦士『蛇神狩谷』は蛇の様に柔軟な体とバネを活かした戦法を得意とする凄腕の殺し屋である。対するシャンプーは女傑族でも有数のエリート拳法家である。二人は構えると試合開始の合図を待っている。そして、
「始め!」
天院家の総帥の合図が道場内に木霊した。
「てぃ!」
シャンプーは開始早々、前方に素早く跳躍するとカーリヤ先生の顔面目掛けて飛び蹴りを繰り出した!!
「っ!!」
カーリヤ先生は咄嗟にシャンプーの飛び蹴りを顔面に当たる寸前で掴んでいる。
「やぁあああっ!」
「おりゃああっ!」
今度は掴んでいたシャンプーの足を振り払い、正拳を繰り出す。だが、シャンプーはそれを素早く後退して躱す。そのまま間髪入れずに上段回し蹴りを繰り出し、それを腕で防がれると追撃に後ろ回し蹴りを繰り出すと今度は反応出来ず、まともに受けてしまう。
「……つぅ……やるわね……」
更に追撃に正拳を繰り出す。だが、それはカーリヤ先生の掌底で受け止められてしまう。
「くっ!」
そのまま腕を掴まれると投げ飛ばされる。
「っ!この!」
シャンプーは空中で体勢を立て直して着地する。
「(強いネ……でも、まどか様やお婆ちゃんはもちろん、乱馬程じゃないアル)」
「やるな……」
「……そっちこそ」
二人は互いに相手の強さを認めている様だが……まだ余裕が有るらしい。シャンプーの方が身軽さに分があるが…カーリヤ先生の方がパワーと耐久性、何よりも死線を潜り抜けた者としての経験がある。
「行くぞ……」
カーリヤ先生はシャンプーに接近すると正拳突きを繰り出す。それを躱し、カウンターで掌底を放つが……
「甘い!!」
「!?」
カーリヤ先生はその掌底を紙一重で躱すと彼女の腕を掴み、そのまま投げ飛ばす。そして、素早く体勢を立て直して着地したシャンプーの背後から……
「っ!」
手刀を振り落とす!しかし、シャンプーはそれを察知して飛び退き、回避する。だが……
「っ!しまった!?(これは罠ネ!?)」
「逃がさん!」
カーリヤ先生は追撃に正拳を繰り出す。それを紙一重で躱すと彼女の腕が蛇の様に伸び、シャンプーの首を捉える!
「くっ!?」
次の瞬間にはシャンプーは投げ飛ばされて壁に激突していた。
「……どうだ?」
「そうアルね……正直言って侮っていたヨ……まどか様や乱馬の事ばかり目に入っていて…自分とあの人の間にいる人達が見えてなかったネ…」
此処は郊外にある天院家流合気柔術の総本部。そこの庭先で天院家流当主『天院家老骸』が女傑族の統領『コロン』を出迎えていた。彼らの背後には互いの幹部や付き添いがいる。
「この度はお招き戴きありがとうございます」
「いえ、こちらこそ…急な申し出を受けて戴きありがとうございます」
老骸はコロンと挨拶を交わしながら彼女の背後に立っている者達の中にいる一人の美少女に視線を向けていた。
「(あの少女か…若美が習得したばかりの両院家の最大奥義を使うまでに追い詰められた相手というのは…)」
隣に妹らしき中華服を着た美少女がいるが…一目で分かった…女傑族、下手したらこの中で最も強いだろう。何故なら、天院家当主である彼もつい先日に行われた天地合で若美に敗れたのだから…
「(若美の弟子で奴の嫁候補である桃戸美柑と違い…一応は武術家の娘らしいが……表の世界の出身で此程の才覚の者が生まれるとはな…)」
はっきり言って…凄まじい“闘気”である。あのプライドの高い女傑族から“天災”扱いされ、彼女らが取り込もうとした気持ちが実に理解出来る…若美の武術家としての“本能”を呼び覚まし、奴を魅了した事も
「……(待ってたわ)」
「……(再戦と行きましょう)」
天院家の当主が自分を観察しているのを自覚しながら胴衣姿の黒髪美少女『早乙女まどか』は長い黒髪で中性的な顔立ちと筋肉質な体躯をした美青年『地院家若美』と目線のみで会話をしていた。若美はラスボス系美少女を前にして完全に戦闘態勢へとなっている。そんな二人を両陣営の者達は観察している。
「……(こいつが…姉ちゃんと引き分けたオカマか…マジで強そうだぜ…女の姿で来て良かった…)」
「……(こいつが…まどか様に破廉恥な事をした奴ネ!機会があれば!ぶっ飛ばしてやるネ!!)」
「……(確かに…日本最高レベルの武術集団なだけあるわ…強そうな人ばっかり…)」
「……(あの時の奥義を放った男か…両院家の最終奥義を天地合無しで習得し、因習を終わらせたと聞いたが…確かに強い“気”を感じる…)」
「……あの子が…地院家先輩の…心を…あんなに見つめ合って…!」
「……確かに…独特の“空気”のある子だな…隣の顔が似ている女の子も相当だと思うが…」
「はい…僕じゃ…あのショートの子にも勝てないと思いますが…」
「……何か…セリアと同じ匂いがするな…まぁ…若鳥君達と同じ年頃だから…仕方無いかも知れんがな?」
「何で…私に向かって言うんです?確かに…若美が最終奥義を使ってまで引き分けただけあります…試合では先ず勝てないでしょうね…」
「若美がお前を撃退した方法なら…やれるか?」
「…命を捨てる覚悟が必要ですね……理屈ではない…本能が警鐘を鳴らしています…」
「私もだ……自分よりも年下の子供相手に初めてだよ…」
「あの娘が…若美が相手にならなかったという相手か…」
「あぁ、そうだ……若美にとっての次の目標って処だな」
「お兄様……楽しそうね」
彼らがそれぞれの思いを抱いている中で天院家の総帥が部下に道場内へ女傑族を案内する様に告げるのであった。
「じゃあ、先にシャンプーが天院家の『蛇神狩谷』って人と戦った後…若美って人と闘うんだな?」
「えぇ、私と若美が闘った後はお食事会という処ですね」
「お婆ちゃん……大丈夫ね?あの変態野郎…まどか様に変な事をしないネ?」
「今回は大丈夫じゃろ?向こうには…事情を話した上で普通の試合形式で行う事を念押ししたから、前回の様なセクハラ行為をしたら即失格という事になっておる…それに」
「うん?何ね?」
「あの闘気の状態じゃ…あやつもそんな事を考えておらんじゃろ?」
「そうですね」
そんな事を喋っている内にシャンプーとカーリヤ先生の試合の時間になったのであった。ちなみにシャンプーはあかねと違い…両院家が暗殺集団という事も知っている。
「来たか…カーリヤ!相手をしてやれ!!」
「はい!」
「シャンプー!女傑族の名に賭けて勝て!!」
「はいネ!」
「頑張りなさい」「頑張れよ」
「はいネ❤乱馬!まどか様!」
シャンプーとカーリヤ先生は向かい立っている。可憐なチャイナ美少女と逞しさと色気を併せ持った肉感的な美女の組み合わせである。
「よろしくお願いします(ケバいオバさんネ…何か蛇みたいネ…プロの殺し屋らしいから気を付けないと)」
「よろしくお願いする(あの娘よりは…遥かに弱いと思うが…それでもイリヤ辺りよりは上だな…しかし…可愛い娘だな…ジュルッ)」
「!?(今!悪寒がしたネ!?)」
シャンプーはカーリヤ先生の欲情を帯びた視線を浴びると背筋に悪寒が走っている。カーリヤ先生こと天院家戦士『蛇神狩谷』は蛇の様に柔軟な体とバネを活かした戦法を得意とする凄腕の殺し屋である。対するシャンプーは女傑族でも有数のエリート拳法家である。二人は構えると試合開始の合図を待っている。そして、
「始め!」
天院家の総帥の合図が道場内に木霊した。
「てぃ!」
シャンプーは開始早々、前方に素早く跳躍するとカーリヤ先生の顔面目掛けて飛び蹴りを繰り出した!!
「っ!!」
カーリヤ先生は咄嗟にシャンプーの飛び蹴りを顔面に当たる寸前で掴んでいる。
「やぁあああっ!」
「おりゃああっ!」
今度は掴んでいたシャンプーの足を振り払い、正拳を繰り出す。だが、シャンプーはそれを素早く後退して躱す。そのまま間髪入れずに上段回し蹴りを繰り出し、それを腕で防がれると追撃に後ろ回し蹴りを繰り出すと今度は反応出来ず、まともに受けてしまう。
「……つぅ……やるわね……」
更に追撃に正拳を繰り出す。だが、それはカーリヤ先生の掌底で受け止められてしまう。
「くっ!」
そのまま腕を掴まれると投げ飛ばされる。
「っ!この!」
シャンプーは空中で体勢を立て直して着地する。
「(強いネ……でも、まどか様やお婆ちゃんはもちろん、乱馬程じゃないアル)」
「やるな……」
「……そっちこそ」
二人は互いに相手の強さを認めている様だが……まだ余裕が有るらしい。シャンプーの方が身軽さに分があるが…カーリヤ先生の方がパワーと耐久性、何よりも死線を潜り抜けた者としての経験がある。
「行くぞ……」
カーリヤ先生はシャンプーに接近すると正拳突きを繰り出す。それを躱し、カウンターで掌底を放つが……
「甘い!!」
「!?」
カーリヤ先生はその掌底を紙一重で躱すと彼女の腕を掴み、そのまま投げ飛ばす。そして、素早く体勢を立て直して着地したシャンプーの背後から……
「っ!」
手刀を振り落とす!しかし、シャンプーはそれを察知して飛び退き、回避する。だが……
「っ!しまった!?(これは罠ネ!?)」
「逃がさん!」
カーリヤ先生は追撃に正拳を繰り出す。それを紙一重で躱すと彼女の腕が蛇の様に伸び、シャンプーの首を捉える!
「くっ!?」
次の瞬間にはシャンプーは投げ飛ばされて壁に激突していた。
「……どうだ?」
「そうアルね……正直言って侮っていたヨ……まどか様や乱馬の事ばかり目に入っていて…自分とあの人の間にいる人達が見えてなかったネ…」