アザーらミステリー
アザーラにはテレパシー、テレポート、サイコキネシス、未来視、4つの力があったが、ルッカはまだ未来視を扱う部族に出会っていないと思っている。その部族は今どうしているのかを聞くと、既にそばにいるという
それは最初はエイラの人質となり、部族の居場所を教えていた恐竜人のことだった。 彼は当初、誘拐事件にクロノ達が介入してくることを未来視で知っていたので部族全員の力を合わせて戦おうと思っていた。けれど力を合わせるのは弱いことの様に思い、また未来視にて、ラヴォスと闘う姿、有志を目撃して闘う気を削がれたのだという。未来視の力もアザーラが死んだとたん、ふってわいたように授かったもので、自身の力だと思えず勝つためにその力を利用したくなかった。
恐竜人がこの先の氷河期で多くが死んでいく定めになるが、魔法が使える猿人と仲良くしていかないと生き残ることはできないという。この時点で恐竜人は大地を支配する王様なんかではなく、一人の弱い人間でしかないのだと若者は判断していた
この若者の思慮深い考え方に深く共感したルッカは、友達になりたいと言いいだす。
ルッカはロボや魔王等、種族を越えた関係にメルヘンに思うところがあり、許容度強かった。シルバードに乗ってみたかった彼をメンバーに加え、千年祭へと案内する。
ロボが未來に帰り、消えたこと。実際に確認した訳ではないが、そう思い込んでいるルッカは寂しさを紛らわすように若者を案内していた
ゴンザレスを案内すると、ますますロボを思い出してしまう。
思えば二足歩行ロボットのゴンザレスについて、中身のシステムは未来のロボに似ている部分が多かった。だからこそ修理できた。未来のロボに自身の技術がベースになっているとしたら、未来が変わってロボが生まれないとしても、似たようなロボットは造られているかもしれない。
ルッカが考察していると、若者はゴンザレスと圧倒し、次のマシーンと戦っていた。ルッカには作った覚えのない機械。葉っぱや枝、はたまた泥を纏うような迷彩柄を活かしたデザイン…
ではなく、ホンモノの葉と枝、泥まみれの二足歩行ロボット。
その正体は未来のゲートが閉じたせいで、未来のゲートの出口から出られなくなったロボが時空道の果て(壁)にぶつかり、時空の道を逆流し、近場のゲート(ガルディアの森)から出てきて、森をさ迷っていた果てに遭難した成れの果て姿。ラヴォスと闘った後遺症か、ゲートの壁にぶつかったせいか、センサーが壊れてしまい、暗い森をさ迷っていたら葉っぱや泥をや枝を纏ってゴンザレスのブースの裏手から出現したロボが恐竜人の若者とバトルしている。
◎
アザーラの過去の奇行について、それが未来視が原因であることに気付く為には若者の接続の力について把握する必要がある。
未来視の仕組みの根本にある接続の力については、FF8(ファイナルファンタジー)に登場すらエルオネーネの力に似ている。エルオネーネは人間の過去に接続して人の見ている世界や思考等を知れる。未来視では人の未來に接続して、その人の見ている世界や思考等を知れる。
現状、ルッカにしろ若者にしろ接続行為に含まれるリスクについて知るよしもないが、ロボのAIであれば接続のリスクを想定することができるだろう。ラヴォスに接続してはいけない事は若者も知っておいた方が良いだろう。
◎◎
最果てにくると、別次元のゲートが開き、FF8のエルオネーネがいた。
エルオーネは人の過去の世界線に接続して、その人へ話しかけるようなことができたりもした。それによって歴史を変えてしまい現代と未来が変化するような行為を度々やっていたが、過去を変化させた事は現時間に反映されてしまい、過去を変えようと思った経緯等も存在しなかった事になり、歴史を変化させた記憶がエルオネーネに残らなかった。この問題について最果て老人は気掛かりとなり、隠していた裏ゲートを使い、エルオネーネを連れてきた
歴史を変える事で本来生まれる人が生まれなくなったすること、その命の重さを知って貰おうと説教老害になっていた。
賢者なのに老害であること、それに呆れたルッカは逆に問い詰めた。
『本来生まれる人が生まれなくなったりすることの何が問題なの?』
『出生なんて本人の同意を得ずにやってる。生まれたことを後悔する人だっているだろう。それと比べて、生まれる人が生まれなくなったりすることの方が問題となるのか? そうでないなら、本人の同意を得ずに子供作ることも問題あるということになる。そっちは問題にせず、あっちの問題だけ問題視するなら、、それもう問題への認識に対して、思い込みと主観ばかりが入り込み、非科学的で論理を軽んじてるわ。ちっともサイエンスじゃない!』
論破された最果ての老人はエルオーネを元の世界へと戻し、ルッカの用事を聞いた。
恐竜人アザーラがなぜ、論理的でない行動をしたのかを聞かれたハッシュは流石の賢者ぷりで、その答えを教えてくれた。
◎
説明
アザーラより遥かに強いサイコキネシスを使う部族がいたり、アザーラのようにテレパシー(睡眠(催眠術)による攻撃)はしないものの、距離が離れていてもも意識の伝達ができるテレパシー部族がいたり、アザーラのように瞬間移動(岩を転移させて頭上を落としたり)の攻撃をしてこなかった部族がいたり、
自由に未来視の技を使うには接続先の座標感覚が必要であり、その座標感覚があるとテレパシーやテレポート、サイコキネシス等の力がパワーアップする。
座標感覚が鋭ければテレパシー交信できる距離が伸び、テレポートの行き先は正確になり、移動距離を伸ばしていける。相手が見えないような離れた距離からでもサイコキネシスができる。
応用も効く。サイコキネシスで物や人を掴んだ状態にすると掴んだものをテレポートできる。アザーラは岩を転送させて攻撃に使った。
本来であればサイコキネシスでクロノを掴んでマグマや宇宙にテレポートさせて秒殺ができたアザーラ。
アザーラは元々最強の恐竜人であるが、ラヴォスが接続してきた為に思考が支離滅裂になり技の力を引き出せてない。
◎
接続による未來人の脳内には過去側の痕跡が残ることがある。
それは過去側の能力に依存し、未来視の力が強い者であると、接続された未來人は僅かな違和感を感じるものの、殆んどの場合、何も感じはしない。しかし、寝ていたりで意識レベルの低い未來人へ接続すると、夢の中から未視視が発動する。確率なとても低いものであるが、過去の者の脳の波動(魂の波動)が接続先へと伝わり、未来視の力が発動する。夢なので見た事の多くを忘れてしまうが、その夢が正夢のように当たる。
もし接続した状態からテレパシー(睡 眠または催眠術)が未來人に通ることがあれば接続先の意識レベルを下げられるので、他の技も通るかもしれない。
ラヴォスのカオティックゾーン(混沌の領域)がもし接続した先(アザーラ)に通るのであれば混乱したアザーラを造りだせるのかもしれない。



 

 
    