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zoku勇者 ドラクエⅨ編9 大神官を探せ!

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その日の夜……、疲れていたジャミル達4人組は
ダーマの地下休憩所にある宿屋の一室を借り、
ぐっすりと……。明日はもう少し行方不明の
大神官について情報収集をするつもりでいた。
とにかく今日はもうお疲れモードで只管皆ぐっすりと……。
休んでいる筈だったのだが。

(全くもう!……んな爺さんなんかほっときゃいいって!
アタシら忙しいのに!このメンバーは別に転職なんか
誰もするワケないんだから!……あれ?)

「……」

……夜中に1人目を覚まし、発光体のままブツブツ文句を
言っていたガングロ。誰かがのそっと起き上がり、こそこそ
部屋を出て行くのを目撃した。

(あれ、ヘタレじゃん……、ちょ、何してんのよ、アイツ……)

「……」

サンディはダウドに気づかれない様、発光体のまま
こっそり後を付けた。向かった先は、昼間騒動が
起きていた……、転職の間。神官はまだ寝ずに
起きて仕事をしていた。

「ほう、光る果実をお探しですか?」

「何か知っている事が少しでもあればオイラに
教えて下さい……」

(……う、ウソっ!あのヘタレがっ!?1人で……、
あ~んな真剣なツラして情報収集してんじゃん!
マ、マジスか……?で、でも、なんか超オモローーっ!)

サンディは面白がってダウドの様子を覗って観察中。
……どうしようもない陰険ガングロである。

「光る果実ですか……、そう言えば大神官様が
失踪なさる前に、転職に来た客からその様な
果実をお受け取りになられていた様な……」

「本当ですか!?」

「その者はまだ神殿にとどまっていた筈です、話を
聞いてみるのが宜しいかと……」

「有り難うございます!……あの、大神官様は……、
何かとても悩み事があったと聞いたのですが……」

「ええ、確かに大神官様は此処の処、少し塞ぎ込んで
おられた様に見受けられます、……しかし、大神官様の
お悩みがどの様な物なのかは私には分かり兼ねません、
大神官様が行きそうな場所は粗方探したのですが、
……お姿は何処にも……」

「そうですか……」

ダウドは神官に礼を言うと再び動き出し、地下休憩所へと
戻った。今度向かった先は冒険者達の憩いの場でもある、
酒場……。

「はあ?光る果実を知らないかって……?」

「そう……です」

ダウドはバーテンダーの男に尋ねている。男は困った様な
顔をしていたが、こうダウドに伝える。ワインなら
取りそろえているが、果実その物は取り扱っていないと。
スイーツなら女のメイドの方が詳しいのでそっちに聞いた方が
いいとの事。

「……はい、光る果実ですか?はい、それなら見た事が
あります、この間大神官様がお昼を食べに来た時、持って
きたんです、果物が大好物の様で、食後のデザートに
食べるので皮を向いてくれと頼まれたので食後にお出し
しました、その果実はこの神殿で武闘家に転職した方から
頂いたのだとか……」

「わ、分かりましたーっ!どうもっ、ぶ、武闘家さああーーんっ!!
あうーーっ!?」

ダウドは武闘家を探し、慌てて走って行き、……廊下を
すってんころりん、転がりデコを打ち、勢いでおならも
プッと出した。

(な、なにやってんのよ、アイツ……、マジウケるんですけド!?)

「君、大丈夫かい……?」

「……ううう~、すみませえ~ん、オイラどうも
ドジなもんで……、!?」

転がったダウドに手を差し伸べた親切なお兄さん。
その顔を見上げ、ダウドははっとする。

「も、もしかして……、あ、あなたは……武闘家さん……?」

「ああ、確かに……、でも、最近転職したばっかりで、
まだ駆け出しLVだよ……」

「お、オイラ、あなたを探してたんですよおーっ!ひ、光る
果実の事、教えて下さいっ!!」

「……光る果実?ああ、それなら確かにオレが大神官に
差し入れしたよ、此処に来る途中で拾ったんだ、大神官は
果物に目がないらしいからな、その後の事は知らないが、
果実を持って酒場のメイドと話をしてるのはみたよ……」

「そうですかっ!色々と有り難うございます!」

「い、いや、オレで役に立てれば何よりだよ……」

ダウドは再び神官の処に向かっていた。そしてある
考えに辿り着く。

「そっか、女神の果実は大神官様が食べちゃったんだあ、
これは急いで大神官様を探さないと!女神の果実は
とんでもない力があるってジャミルも言ってたもんね……」

「おや、先程の……、まだお休みになられないので……?」

「あの、実は……、オイラ、酒場で色々と話を聞きまして、
その、大神官様の事で……」

「はあ……、な、何ですと?その、大神官様が食べた果実は、
とんでもない力を秘めていると!……大神官様が出て行かれたのは、
その果実を食べた所為だと!?……むむ、そうか、ダーマの塔か!」

「塔……が、あるんですか……?」

神官の話によると、この近くにかつて転職の儀式が
行われていたダーマの塔と呼ばれる塔があるらしい。
だが今は其処は魔物の巣窟になっており、そんな
危険な場所に大神官一人で趣くなど考えにくいが、
不思議な果実により、圧倒的な力を得たお陰で
その塔に行ってしまった可能性もあると。

「……旅の方!どうかダーマの塔へ趣き、大神官様を
連れ戻しては頂けないでしょうか?我々の力ではとても
塔の魔物には太刀打ち出来ないのです、どうか大神官様を
お救い下さい!」

「分かりましたーっ!オイラ、やります!」

(……え、ええええーーっ!?)

こっそりと、まだ様子を覗っていたサンディ。ダウドの
言葉におったまげ。おかしい、明らかにおかしいんである。
いつもなら絶対に拒否するヘタレが……、今日は自分から
率先し、真面目に情報収集。……そして最後に、大神官
捜索をあっさりと引き受けた……。

(………ま、マジ怖いんですけドーーっ!!これ、何か
良くない事の前触れーーっ!?)

何か得体の知れない恐怖を感じたサンディ。……そのまま
急いで部屋に戻ると、只管呑気に寝ているジャミルの中へと
消えた。その後、彼女もダウドの足取りは知らず……。……翌日、
目を覚ましたジャミル達が大騒ぎになる事件が待ち構えていた……。

……翌朝……。ジャミル達はダウドが残した書き置きを見つけ
大騒ぎになっていた。

……オイラはこれから大神官様を探しに東のダーマの塔に行ってきます。
強い男になりたいんです。どうか探さないで下さい。        ダウド。

「大変だわーーっ!!無茶よっ、ダウドったら一人で行くなんて!!」

「……何考えとるーーっ!あんのヘタレめえええーーっ!!」

「……」

……探さないで下さいと書いている割には、しっかりと向かった場所も
記入してあるので、やっぱり気には掛けて欲しいんだね……、と、思う
アルベルト。

「うんっ、ヘタレってば夜中面白かったわヨ!真剣な顔で聞き込みしててさあ、
神官様のとこで!マジウケるーーっ!!」

「……サンディ、おま、もしかして……、黙って見てたんか?」

「うん、ヘタレ記録観察しちゃったのヨーっ!!」

〔げんこつ〕

「……いっ、たああーーいっ!アンタマジで何サマーーっ!!レディに