zoku勇者 ドラクエⅨ編12 カラコタ編・2
「はあ……」
「おい、アル、もういいか?行くぞ……」
「う、うん……」
「あ、やられたよお……」
「へへ、ごめんなっと!」
先に進もうとしていた矢先、又やられたらしい。ダウドの小遣いが
通りすがりのスリにやられたのである。……そう言えば、アルベルトも
財布をスられっぱなしで、結局、スリ犯を捕まえられないままだった
のを思い出す……。
「やられたよお……じゃねえってのっ!たくっ、……このヘタレ目っ!」
「ヘタレ目って何さっ!バカジャミルっ!!」
「もうっ!ケンカしてる場合じゃないでしょっ!ジャミルもダウドもっ!!」
「そうだよっ!追い掛けなくちゃ!……僕はやっぱりこの町が嫌いだ……、
うふ、……うふふ~ふふふ!」
「う、うわ、あぶネっ!……チョーキモいんですケドっ!?」
「追い掛けるモンーっ!!……アルベルトを……」
「あーーっ!たくっ!!仕方ねえなあーーっ!!」
結局、一番最初にスリ犯を追い、最初にすっ飛んで行ったのはスリッパを
持ったアルベルトであった……。4人はまだまだ、当分このカラコタ橋の
集落から、出られそうになかった……。
作品名:zoku勇者 ドラクエⅨ編12 カラコタ編・2 作家名:流れ者



