zoku勇者 ドラクエⅨ編14 悲しきリブドール・1
3つ目の女神の果実も取り戻し、ビタリ山での目的も果たした4人は
次の場所へと残りの女神の果実を探しに旅立たなければならなかった。
ラボオが眠る墓に墓参りの後、旅立ちの前にスライムへと別れの挨拶を
する。
「元気でね、ボクはこれからもじいさんの代わりに此処をずっと
守っていくよ、ラボオじいさんの事、ずっと大好きだもん!」
「そうだな、お前がいてくれれば爺さんも寂しくないもんな、頑張れよ!」
「うん!みんなも頑張ってね、ボク、応援しているよ!」
4人は石の町とスライムに別れを告げ、新たな旅立ちへ。帰りは
ジャミルのリレミトを使い、あっという間にビタリ山、麓の入り口
付近へと戻る。
「ん?誰かいるみてえだけど、……誰だ?」
入り口付近に屯しており、キルトのコートを羽織い、頭部にシャプカを
被った少女と小さな少年。4人の姿を見ると話し掛けて来た。
「お前達、都会の匂いするな、あたし、レンジャーのプーディー、こいつは
相棒のバチョ-、大自然と共に生きる者」
「ガゥーガゥガゥ!」
「はあ……」
どうやら、相棒のこのバチョーと言う少年は野生児らしく、言葉が獣化していた。
「あたし達、自然と共に暮らすレンジャー、自由な旅人、人里避けて
彼方此方旅して回ってる、お前達も旅人の様だが、どうだ?レンジャーに
なるか?レンジャーは自然の力借りて戦う野生の職業、この山にいるメイジ
キメラ、猛毒状態にして全部で5匹止めさせ、そうすればレンジャーに転職
出来る資格、与えてやる、お前達、都会の人間にしてはやけに綺麗な心の
匂いがする」
「そ、そう……?新しい職業か、でも、俺も転職したばっかだし、又余裕が
出来たら来るからそん時は頼むよ……」
「そうか、あたし達、人間が嫌い、やっと新しい穴場見つけた、
暫く此処住む、レンジャーになりたかったらいつでも来い……」
プーディーはそう言うと相棒を連れ洞窟の奥へと姿を消すのだった。
「そろそろ此処最近バトルも大分厳しくなって来たし、正直ダウドだけに
回復を任せるのも心苦しいね……、僕もそろそろ魔法と攻撃、両方使い
熟せる上級職を考えているのだけど……、ちら」
「ね、ねーっ、そうだよねっ、アル!……ちら」
「分かってるよっ!……お前ら最近のその、目線で訴えるおねだり
チラ見ポーズやめーや!」
「あら、ジャミルだってたまにやってるじゃないのよう!ちら」
「モン、お腹すいたんだモン、ちら……、ぷう」
「……やかーしーわっ!モンもうるせーーっ!!」
また始まったいつも通りのアホ4人組にサンディは笑い転げた。
今回は資格を受けなかったが、レンジャーと言う新たな職業が
有ると言う事を脳内に刻み、4人はビタリ山を離れた。
「さて、次の目的地はと……」
「サンマロウって言う町で船を手に入れるんだったね、確か……」
「マロ?モンはクソマロでおじゃるモーン!」
「……モンちゃんっ!!」
(デ、デブ座布団、まーたアホになってるうう!きゃーはははっ!!)
……おい、飼い主……、と、言う様な目線でアルベルトがジャミルを……。
「だからいいってんだよっ!船か……、又スケールがでかくなって来たな、
よしっ!!」
誤魔化すモンの飼い主&相棒のジャミル。どうにも最近のモンのアホ化は
輪を掛けて止らず……。
『橋を渡り南西、花の町サンマロウ』
いつの間にかこう表記してある案内看板の処まで戻って来ていた。
看板の道標の通り、橋を渡り只管南西へ……。やがて花畑に囲まれた
大きな町が見えてくる。正しく花の都の港町、サンマロウだった。
「うわあ……」
これまでの町とは圧倒的に違う、大都会の雰囲気で4人は大興奮。
大きな宿屋に、町の入り口付近では立ち並ぶ花屋が特に目をひいた。
4人組は暫く町を探索してみる事に。
「どう?可愛いお嬢ちゃん、お花はいかが?」
「綺麗ねえ、ねえ、一つ買っていいかしら?」
「ま、いいんじゃね?花くらい」
「うん」
「ジャミルもアルも有り難う!どのお花がいいかなあ~……」
「あ、それだったら今の時期のおすすめはね……」
アイシャは嬉しそう。ワゴンに並ぶ花にすっかり夢中で店主と
話し込んでしまった。
(ネ、ネ、アイシャ、アタシのも選んどいてヨ、そろそろ頭の花飾りサ、
新しいの欲しいんだよネ!)
「いいわよ、えーと、この小さな向日葵なんかどう?」
(お、何かよさゲっ!)
「花かあ~、……今のオイラは正直花より団子かなあ~……」
「情けねーけど俺も同意見……」
「モンもどす……」
……グウ~ッ……
野郎2人とモンスター一匹。……腹が減ったのか揃って腹を鳴らした。
「全くもう……、どすって……、またモンは……、……!?」
「キャンディーいかがーっ!本日のお勧め!ミントレモン味ーーっ!!」
「キャーモンーーっ!!」
「こらーーっ!!」
モンはキャンディーワゴン屋台の方へ。アルベルトは慌ててモンを
捕まえようとするが……。
「……?読まなくなった古本、無料でお譲り致します、こ、これは、
他国文学の……、戦争と平和っ!!ほ、他にも見た事のない本がっ!!」
アルベルトはアルベルトで、路上に置いてあった無人の古本販売に
目が行ってしまい……、ジャミルとダウドは露天のソウルフードを
食べ捲る。その間にモンは……。
「モン、キャンディー食べたいモン……」
「おやおや、可愛い喋るぬいぐるみさんだね、でも、ぬいぐるみさんは
お金持ってるのかな?」
「持ってないモン……」
「そう、それじゃ駄目だよ、君の持ち主さんに頼むんだね、ははは!」
「モン~……」
モンは困って涎を垂らす。アイシャは花に夢中、アルベルトは古本、
ジャミルとダウドは自分達だけの間食タイムとおやつ。モンは
どうしても珍しいキャンディーが食べたくて仕方がない。今すぐに
食べたくて……。
「それ、欲しいの……?」
気がつくとモンの後ろに……、清楚な顔立ちの美少女が立っていた……。
「モ、モン……?」
「!!!マ、マ、マ……、マキナお嬢さんっーー!!ああああっ!!」
マキナと呼ばれた美少女……。ふわふわのロング金髪ヘアに大きな
赤いリボンがとても良く似合っている。そして、ゆめかわなガーリー
ドレスの容姿。
「ごきげんよう、今日はお天気がいいので少しお散歩に出てみたの、
ねえ、あなた、何だかとても面白い変なお顔ね、……どう?私の
お友達になってくれたら……、そのキャンディー全部買って
あげるわよ?変なお顔さん」
「いやいやっ!マキナお嬢さんにお金を頂くなどどっ!そんな
大それた事は出来ませんっ!どうぞどうぞ、今日の分全て持って
行って下さいっ!!」
「そう?私は別に要らないのだけれど……」
「モン……」
店主は慌てている。どうやら、このマキナと言う美少女は……、
この町では相当有名人の様であり、何やら凄い立場の人物らしい。
モンはキャンディーとマキナを交互に見比べ……。
「……いらないモン……」
流石にモンもプライドがあるらしく、変な顔と言われたのが
尺に触ったのか、あれだけ食べたがっていたキャンディーを
次の場所へと残りの女神の果実を探しに旅立たなければならなかった。
ラボオが眠る墓に墓参りの後、旅立ちの前にスライムへと別れの挨拶を
する。
「元気でね、ボクはこれからもじいさんの代わりに此処をずっと
守っていくよ、ラボオじいさんの事、ずっと大好きだもん!」
「そうだな、お前がいてくれれば爺さんも寂しくないもんな、頑張れよ!」
「うん!みんなも頑張ってね、ボク、応援しているよ!」
4人は石の町とスライムに別れを告げ、新たな旅立ちへ。帰りは
ジャミルのリレミトを使い、あっという間にビタリ山、麓の入り口
付近へと戻る。
「ん?誰かいるみてえだけど、……誰だ?」
入り口付近に屯しており、キルトのコートを羽織い、頭部にシャプカを
被った少女と小さな少年。4人の姿を見ると話し掛けて来た。
「お前達、都会の匂いするな、あたし、レンジャーのプーディー、こいつは
相棒のバチョ-、大自然と共に生きる者」
「ガゥーガゥガゥ!」
「はあ……」
どうやら、相棒のこのバチョーと言う少年は野生児らしく、言葉が獣化していた。
「あたし達、自然と共に暮らすレンジャー、自由な旅人、人里避けて
彼方此方旅して回ってる、お前達も旅人の様だが、どうだ?レンジャーに
なるか?レンジャーは自然の力借りて戦う野生の職業、この山にいるメイジ
キメラ、猛毒状態にして全部で5匹止めさせ、そうすればレンジャーに転職
出来る資格、与えてやる、お前達、都会の人間にしてはやけに綺麗な心の
匂いがする」
「そ、そう……?新しい職業か、でも、俺も転職したばっかだし、又余裕が
出来たら来るからそん時は頼むよ……」
「そうか、あたし達、人間が嫌い、やっと新しい穴場見つけた、
暫く此処住む、レンジャーになりたかったらいつでも来い……」
プーディーはそう言うと相棒を連れ洞窟の奥へと姿を消すのだった。
「そろそろ此処最近バトルも大分厳しくなって来たし、正直ダウドだけに
回復を任せるのも心苦しいね……、僕もそろそろ魔法と攻撃、両方使い
熟せる上級職を考えているのだけど……、ちら」
「ね、ねーっ、そうだよねっ、アル!……ちら」
「分かってるよっ!……お前ら最近のその、目線で訴えるおねだり
チラ見ポーズやめーや!」
「あら、ジャミルだってたまにやってるじゃないのよう!ちら」
「モン、お腹すいたんだモン、ちら……、ぷう」
「……やかーしーわっ!モンもうるせーーっ!!」
また始まったいつも通りのアホ4人組にサンディは笑い転げた。
今回は資格を受けなかったが、レンジャーと言う新たな職業が
有ると言う事を脳内に刻み、4人はビタリ山を離れた。
「さて、次の目的地はと……」
「サンマロウって言う町で船を手に入れるんだったね、確か……」
「マロ?モンはクソマロでおじゃるモーン!」
「……モンちゃんっ!!」
(デ、デブ座布団、まーたアホになってるうう!きゃーはははっ!!)
……おい、飼い主……、と、言う様な目線でアルベルトがジャミルを……。
「だからいいってんだよっ!船か……、又スケールがでかくなって来たな、
よしっ!!」
誤魔化すモンの飼い主&相棒のジャミル。どうにも最近のモンのアホ化は
輪を掛けて止らず……。
『橋を渡り南西、花の町サンマロウ』
いつの間にかこう表記してある案内看板の処まで戻って来ていた。
看板の道標の通り、橋を渡り只管南西へ……。やがて花畑に囲まれた
大きな町が見えてくる。正しく花の都の港町、サンマロウだった。
「うわあ……」
これまでの町とは圧倒的に違う、大都会の雰囲気で4人は大興奮。
大きな宿屋に、町の入り口付近では立ち並ぶ花屋が特に目をひいた。
4人組は暫く町を探索してみる事に。
「どう?可愛いお嬢ちゃん、お花はいかが?」
「綺麗ねえ、ねえ、一つ買っていいかしら?」
「ま、いいんじゃね?花くらい」
「うん」
「ジャミルもアルも有り難う!どのお花がいいかなあ~……」
「あ、それだったら今の時期のおすすめはね……」
アイシャは嬉しそう。ワゴンに並ぶ花にすっかり夢中で店主と
話し込んでしまった。
(ネ、ネ、アイシャ、アタシのも選んどいてヨ、そろそろ頭の花飾りサ、
新しいの欲しいんだよネ!)
「いいわよ、えーと、この小さな向日葵なんかどう?」
(お、何かよさゲっ!)
「花かあ~、……今のオイラは正直花より団子かなあ~……」
「情けねーけど俺も同意見……」
「モンもどす……」
……グウ~ッ……
野郎2人とモンスター一匹。……腹が減ったのか揃って腹を鳴らした。
「全くもう……、どすって……、またモンは……、……!?」
「キャンディーいかがーっ!本日のお勧め!ミントレモン味ーーっ!!」
「キャーモンーーっ!!」
「こらーーっ!!」
モンはキャンディーワゴン屋台の方へ。アルベルトは慌ててモンを
捕まえようとするが……。
「……?読まなくなった古本、無料でお譲り致します、こ、これは、
他国文学の……、戦争と平和っ!!ほ、他にも見た事のない本がっ!!」
アルベルトはアルベルトで、路上に置いてあった無人の古本販売に
目が行ってしまい……、ジャミルとダウドは露天のソウルフードを
食べ捲る。その間にモンは……。
「モン、キャンディー食べたいモン……」
「おやおや、可愛い喋るぬいぐるみさんだね、でも、ぬいぐるみさんは
お金持ってるのかな?」
「持ってないモン……」
「そう、それじゃ駄目だよ、君の持ち主さんに頼むんだね、ははは!」
「モン~……」
モンは困って涎を垂らす。アイシャは花に夢中、アルベルトは古本、
ジャミルとダウドは自分達だけの間食タイムとおやつ。モンは
どうしても珍しいキャンディーが食べたくて仕方がない。今すぐに
食べたくて……。
「それ、欲しいの……?」
気がつくとモンの後ろに……、清楚な顔立ちの美少女が立っていた……。
「モ、モン……?」
「!!!マ、マ、マ……、マキナお嬢さんっーー!!ああああっ!!」
マキナと呼ばれた美少女……。ふわふわのロング金髪ヘアに大きな
赤いリボンがとても良く似合っている。そして、ゆめかわなガーリー
ドレスの容姿。
「ごきげんよう、今日はお天気がいいので少しお散歩に出てみたの、
ねえ、あなた、何だかとても面白い変なお顔ね、……どう?私の
お友達になってくれたら……、そのキャンディー全部買って
あげるわよ?変なお顔さん」
「いやいやっ!マキナお嬢さんにお金を頂くなどどっ!そんな
大それた事は出来ませんっ!どうぞどうぞ、今日の分全て持って
行って下さいっ!!」
「そう?私は別に要らないのだけれど……」
「モン……」
店主は慌てている。どうやら、このマキナと言う美少女は……、
この町では相当有名人の様であり、何やら凄い立場の人物らしい。
モンはキャンディーとマキナを交互に見比べ……。
「……いらないモン……」
流石にモンもプライドがあるらしく、変な顔と言われたのが
尺に触ったのか、あれだけ食べたがっていたキャンディーを
作品名:zoku勇者 ドラクエⅨ編14 悲しきリブドール・1 作家名:流れ者



