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zoku勇者 ドラクエⅨ編19 働く4人組・2

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その日。覚悟はしていた物の、次から次へと押し寄せる客の波に
ジャミル達は飲み込まれそうに。約一名飲み込まれ悲鳴を上げた
者がいた。……誰だかはご想像にお任せします。

「押さないで下さい、ご順番にお願いします!お名前の確認を!済み次第
担当の者がお部屋にご案内させて頂きますので!!」

「早くしてよ、こっちは遠い処から来てもう足がパンパンなのよ!」

やたらと派手な厚化粧のおばさんが文句を言う。……足が腫れてるのは
元からじゃねえかよと思うジャミルだが、怖いので黙っていた。

「ええと、ブス・ダッテノヨ様……、と、アルベルトさん、此方の方を
お願い出来ますか?」

「はい、お任せを、さあお客様、お荷物をお預け下さい、僕がお部屋まで
ご案内致します」

「!あらっ、まあ~、素敵なボウヤねえ~ん、こ~んな素敵なコがこの
宿屋の従業員なんて雇う方もいいセンスしてるじゃなあ~い!んふふ~、
じゃあしっかりお部屋までお姉さんをエスコートしてね~ん!」

「はい、お客様、此方でございます……、足下にどうぞお気を付け下さいませ」

アルベルトは動じずに客をきちんと部屋までエスコートする。その姿に
ジャミル達も、見ていた従業員達も呆然、感心せずに得ない状況だった。

「凄いなあ~、アルってば……、目の色一つ変えないし……」

「ダウド、感心してる場合じゃないでしょ、私達だってお持て成し
させて頂くのよ!」

「ダウドさん、此方のお客様のご案内をお部屋までお願いします!」

「……オウ、兄ちゃん、悪ィのう……、はよ荷物持って貰えんか……、
こっちゃ肩がこってしょうがないんじゃ……、のう……」

「……ぎょえええーーーっ!!」

ダウドに与えられた客は、白背広スーツ着用に顔中傷だらけの男。
……ダウドはビクビク、しっこを漏らしそうになりながらも客を
部屋まで連れて行った……。

「ママあ~、つまんないよう~、お腹すいたよう~、もう疲れたよう~……」

「ボウヤ、静かにして、我慢しなさい……、はあ、それにしても何時に
なったらお部屋まで案内して貰えるのかしら……、子供が言う事を
聞いてくれなくて困ったわ……」

「モンちゃん、お願いね!」

「モンっ!こんにちはー、モンっ!」

アイシャがウインクすると、モンはダダを捏ねしゃがみ込んでいる
子供の処まで飛んで行く。するといじけていた子供は忽ち笑顔になった。

「お客様にモンもお持て成ししますモン、♪モン、モン、モン~っ!
ぽーこぽこ!」

「わあっ、可愛いぬいぐるみさんだあ!あははっ!太鼓叩いてるーっ!」

「まあ、本当ね、可愛いわー!」

この間の親子連れとは違い、可愛いと言われモンは上機嫌になり、
此処の宿で借りた玩具の太鼓を叩き始めた。子供は大喜びで疲れて
いた事など忘れ、モンにすっかり夢中だった。

「うふふ、モンちゃんありがとうーっ!よーし、私も頑張るわよーっ!」

アイシャも張り切り、従業員達の人と力を併せ、迎える客の
接待は順調……、でもなく……。やはりちゃんと待っていられない
客もいる訳で……。

「早くしろよっ、何分待たせんだよっ!モタモタすんなっ!!」

「……態度わりいなあ~、こっちだって人手が足んねえんだってのっ!
……全く!!」

ジャミルが愚痴るが、案内する客はまだ半分も済んでいない。当然、
此処に来る客は予約の客だけではない。皆はもうてんてこ舞い状態だった。

「リッカ、どうしましょう、やはりとても私達だけではこの数の
お客様の応対は手に負えないわ、無事にお部屋にお送りしたその
後の事も考えないと……」

「どうしよう……、こんな時、レナさん達が力を貸してくれたら……、
やっぱり……、皆がいてくれないと……、私、駄目だよ……」

ロクサーヌは目眩を起こし、リッカも弱気になり掛けて来た。その時……。

「お客様、大変申し訳ございませんでした!さあ、皆、モタモタしないで!
お客様にお持て成しをさせて頂くのよ!真心を込めて!!」

「レナさん!皆さんっ!!」

「了解です!!……皆、行動開始っ!!」

「す、すげえ~……」

ストを起こし、出て行ったレナと大半の従業員達がこぞって戻って
来たのである。レナ達はチームワークを屈し、待たせている客を
どんどん部屋へと誘導する。その手際の良さ、プロっぷりにやっぱり
職人だなあと、4人は開いた口が塞がらず……。

「レナさん、皆さん、有り難う、……戻って来てくれたんですね……」

「偉いわ、レナ……」

「何をしているのっ、あなたはっ!そんな暇ないでしょっ!ほらほら、
さっさと動きなさいっ!!……ロクサーヌも又後でね……」

「は、はいっ!!」

「チャオ!ふふふ……」

「それから……、私の方も後でリッカさんに話があるのよ、……あなたは
この宿の未来を担う大事な宿主なんだから……、まだまだ全然甘いの、
ちゃんとしっかりして貰いたいの、私達皆、この宿屋が大好きなの、
あなたのお父様が命を掛けて築き上げ、こんなに立派にして下さったのよ、
私達従業員の皆の心の故郷でもあるんだから……」

「レナさん……」

レナは躊躇せず、リッカにビシビシ。最初はジャミルも、彼女は
リッカの才能に只の妬みと嫉妬でリッカに嫌がらせをしているのかと
思った。それならば、とことんリッカの話と悩みも聞いてやろうと
思った。だが、朝のレナの態度は、明らかに心の本心はリッカの将来と
この宿の未来を心配している様な口ぶりを見せていたのが何となく
分かったのである……。リッカの才能に嫉妬していた気持ちは
少なからず本当にあったのだろうが、辛く当たったのは宿主と
してまだまだ未熟な彼女へのいわゆる愛情の裏返し、スパルタ
なんだと。これからまだまだ成長していくであろうリッカへと。

(……やっぱり、アンタ本当は……、リッカの事、いつも心配して
くれていたんだな……、ま、性格と態度は最悪だけど……)

此処での4人のお仕事体験記も間もなく終わりを迎えようとしていた。

駆けつけてくれたレナと従業員達の協力で危機を乗り越え、本日分の
宿泊客の接待を無事に終える事が出来た。時刻は既に22時を回っていた。
ジャミル達も碌に夕食を取れない程、今日は忙しかったが、それでも
無事仕事を終えられた事に満足感を見いだしていた。夕方には昨日から
出張外出していたルイーダも帰宅。接待に加わる。そして今、お疲れ
モードで寛ぐ従業員達に休憩室にて、温かいコーヒーをお持て成し
しながらご苦労様の言葉を掛けていた。

「本当に今日は皆お疲れ様だったわね、明日も又忙しいから、
僅かな時間とは思うけれど、ゆっくり休んで頂戴ね、ジャミル達もね、
今日は本当に有り難う……」

「へへへ……、ま、色々慣れてっから……、これぐらい……」

そう言うジャミルだが、直後勢いよく腹を鳴らし、アルベルト達に
呆れられる。尚、空腹には慣れていない模様。

「そうよね、夕ご飯もそこそこだったんだもの、今の時間帯で
良ければ、厨房に皆のご飯が用意してあるから食べて来なさい、
お腹空いたでしょ?」

ロクサーヌの気遣いに……マジ!?と、目を輝かせるジャミルだが、