zoku勇者 ドラクエⅨ編25 タワシ頭の店主奮戦記・1
カルバド大草原、ナムジン達ともさよならをし、次の新しい場所を
探し、4人組は船でのんびりと海を漂っていたが。
「……はあ~、やっぱりお別れって辛いねえ~、分かってる事
なんだけど……」
ダウドはあれから溜息ばかりついて。出会えばいつかは必ず別れが
来るのは本人も呟いている通り切なくて仕方のない事である。だが、
今回は余りにもダウドが落ち込んでいるので、どうにかしてやれねえ
かなあとジャミルは思ってみるが。
「アル、あのさ……、舵、替わってくれないかな?」
「ん?いいけど、どうしたの、珍しいね……」
「うん、たまにはオイラもやってみたいんだ、ダメかな……?」
「分かった、任せていいかな?」
「有り難うーーっ!アルっ!」
アルベルトはダウドと舵取りを交代する。やはり、何かしていないと
落ち着かないのだろうと思う。ダウドと交代して貰い、自分も少し
休ませて貰おうと甲板に出る。
「ジャミル、何してるんだい?海に何かいたの?」
「アル、大変だ……」
「え、えっ!?」
「忘れてたんだ、今日、夕飯当番……、アイシャだぞ、しかも……、
モン大先生、サポート付きの麻婆豆腐だ……」
「あう……」
「はあ~、ホント、人間サマって大変だよネ!アタシはほとんど
人間の食べる物って滅多に口にしないから分かんないし!でも、
栄養取る為には好き嫌いはダメだかんネッ!」
と、人ごとの様に呟くサンディであった。……その夜。船室の
食堂のテーブルには、何故か甘い苺キャンディー入り、+練乳掛け
麻婆豆腐が並んだそうじゃ。
「さあ、いっぱい食べてね!あ、私はまた、ダイエット中だから……」
「……自分でも食ええーーっ!!」
「お断り致すの♡」
と、船中にジャミ公の罵声が響き渡る。そんなこんなで、4人組は
今日も元気であった。結局、吐きそうになりながらも破壊料理を口に
してしまう健気なジャミルと男衆達。
「……畜生~、アイシャの奴めえ~!……う、うえ……、おえ~……」
「はあ、今日も無事に食事が済んだね、……うっ……」
「……それでも生きてるオイラ達って凄いの~、タフ……」
野郎共は甲板で只管愚痴っていた。張本人のアイシャは既にモンと共に
自身の船室に逃走。
「俺、さっき急に反射的に思い出した事があるんだ、俺が一番最初に
世話になってた村でさ、ダチになった奴がいて、この間アイシャにも
ちょっと話したんだけど、どうしてんのかなと……」
「ふ~ん?」
ダウドは不思議そうに首を傾げる。ジャミルはニードの事と、彼が
リッカの後を継いで現在はウォルロ村の宿屋を経営している事を話した。
「……あいつの麻婆の所為だ、何か異様に不安になって来たんだ、リッカは
しっかりしてるし、いい仲間が回りでサポートしてくれてるから、もう何の
心配も要らねえけどよ、でもな、ニードの方はさ……、アホ……って、又俺が
節介焼く立場じゃねえよな……」
「……」
アルベルトとダウドは顔を見合わせ頷き合う。又少し休憩しても
いいのではないかと。
「心配なら村に行ってみようよ、僕らもニードに会ってみたいし」
「オイラもいいよお、少し休めるしさ……」
「なになに~?あのボンクラに会いに行くって~!?マ、いいんじゃん?」
「いいのか?わりィなあ~、んじゃ、アイシャとモンにも話しとくな……」
「決りだね、僕らも楽しみだよ!」
「オイラもまた友達になれるかなあ!」
アルベルト達も納得してくれ、ジャミルは話をアイシャとモンにも話す。
アイシャは喜んで承諾してくれ、モンもニードに会えると喜んだ。
そんな訳で、明日、懐かしいあの人に会いに行こうツアー第3弾を
決行する事となる。そして、ジャミル達が話を纏めていた頃。
……ああ、懐かしやのウォルロ村……
村の宿屋にて。宿泊に来た客が立ち往生し、カウンターにて困っていた……。
「あの、私、客なんですけど……、この宿屋……、従業員さん処か、
店主さんも見当たらないんですけど……」
客は重いスーツケースを下に降ろして汗を拭く。其処にこの宿屋の
総支配人である、リッカの爺さんがのしのし現れた。
「す、すみませんの、お客さん、今店主を呼んできますで……、
ニードの奴め、又フラフラと……、何処へ行きおったんじゃい~……」
「……すんませ~んっ!客なんかどうせ来ねえと思ったんで、ちょっと
サボって遊んでましたーーっ!へっへへへ!いや~、どもども申し訳
ありやせんシター!」
頭ポリポリ、困った店主が急いでカウンターに駆付ける。外から……。
しかも、ストレートにカウンターに自分がいなかった理由を正直に述べた。
「ニードっ!お、お前はっ、……またっ!!」
「はあ、何でもいいですけど、私、遠くから来まして、もうヘロヘロ
なんですよ、早くお部屋に案内して頂いて、休ませて貰えませんかね……?」
「はいはいーっ!お客様、こっちっスよーっ!」
ニードは揉み手もみもみ、軽い調子で客を部屋に案内しようとするが。
「……これっ、ニードっ!お客様の荷物ぐらい持って差し上げぬか!」
「あ、すっかり忘れてシターっ!よいこらと、これでいいか、んじゃ、
どぞ此方へーっ!」
ニードは客を漸く部屋にと案内する。その姿を見て、リッカの祖父は
大きな溜息を吐く。実は、ニードの宿屋の経営は、此処最近の爺さんの
悩みの種と化していた。そして、今日も案の定……。
「「……ぎゃあああ~~っ!!」」
「……お、お客様!どうしましたですかー!?」
リッカの祖父は杖をついてヒイヒイと、悲鳴がした方の客室へと
走っていった、つもりなのだが……。こんなお爺ちゃんに無理を
させたらアカンのである。リッカの祖父が漸く、部屋に辿り着いた
時には、客がひっくり返って気絶し伸びており、客の顔の上を数匹の
ゴキが……。そして、布団からはノミらしき物がぴょんぴょん跳ねていた。
「ニードっ!……お主っ、またお前はお客様に何をしたんじゃーーっ!!」
「あのさ、ベッドメイクと掃除すんの数日間忘れちまっててさ、客なんか
来ねえと思ってたんだよ、や~、悪かったかな……」
「……ニードおおおっ!……あ、あたたたた、こ、腰がああ、ううう~……」
「……お、おい、リッカの爺ちゃんっ、大丈夫かっ、しっかりしろーーっ!!」
「いだ、いだだだだ……」
無理をした為、リッカの祖父は腰に来てしまったんである。客はベッドから
飛び出したゴキの大群に顔を引かれ、泡を吹いてひっくり返り……。結局、
何とか温和だった客はカンカンに怒って等々宿から出て行ってしまい、
その日、ニードは村の村長である父親にゲンコツをシコタマ食らった。
リッカの祖父に謝罪したのも村長。そんな毎日が繰り返されていたのだった。
だが、こんな滅茶苦茶な経営をしながらも何とかやっていけているのは、
ニードの父親の宿屋への経営資金負担のお陰でもあったのだった……。
何とか真面目に働いて欲しいと、バカ息子の為に……。しかし、リッカが
村を立つ前にニードが言った、力強い言葉は一体何処へ消えてしまったのか
……。前回のナムジン親子と対照的で、此方はニードが虚けではなく、素で
探し、4人組は船でのんびりと海を漂っていたが。
「……はあ~、やっぱりお別れって辛いねえ~、分かってる事
なんだけど……」
ダウドはあれから溜息ばかりついて。出会えばいつかは必ず別れが
来るのは本人も呟いている通り切なくて仕方のない事である。だが、
今回は余りにもダウドが落ち込んでいるので、どうにかしてやれねえ
かなあとジャミルは思ってみるが。
「アル、あのさ……、舵、替わってくれないかな?」
「ん?いいけど、どうしたの、珍しいね……」
「うん、たまにはオイラもやってみたいんだ、ダメかな……?」
「分かった、任せていいかな?」
「有り難うーーっ!アルっ!」
アルベルトはダウドと舵取りを交代する。やはり、何かしていないと
落ち着かないのだろうと思う。ダウドと交代して貰い、自分も少し
休ませて貰おうと甲板に出る。
「ジャミル、何してるんだい?海に何かいたの?」
「アル、大変だ……」
「え、えっ!?」
「忘れてたんだ、今日、夕飯当番……、アイシャだぞ、しかも……、
モン大先生、サポート付きの麻婆豆腐だ……」
「あう……」
「はあ~、ホント、人間サマって大変だよネ!アタシはほとんど
人間の食べる物って滅多に口にしないから分かんないし!でも、
栄養取る為には好き嫌いはダメだかんネッ!」
と、人ごとの様に呟くサンディであった。……その夜。船室の
食堂のテーブルには、何故か甘い苺キャンディー入り、+練乳掛け
麻婆豆腐が並んだそうじゃ。
「さあ、いっぱい食べてね!あ、私はまた、ダイエット中だから……」
「……自分でも食ええーーっ!!」
「お断り致すの♡」
と、船中にジャミ公の罵声が響き渡る。そんなこんなで、4人組は
今日も元気であった。結局、吐きそうになりながらも破壊料理を口に
してしまう健気なジャミルと男衆達。
「……畜生~、アイシャの奴めえ~!……う、うえ……、おえ~……」
「はあ、今日も無事に食事が済んだね、……うっ……」
「……それでも生きてるオイラ達って凄いの~、タフ……」
野郎共は甲板で只管愚痴っていた。張本人のアイシャは既にモンと共に
自身の船室に逃走。
「俺、さっき急に反射的に思い出した事があるんだ、俺が一番最初に
世話になってた村でさ、ダチになった奴がいて、この間アイシャにも
ちょっと話したんだけど、どうしてんのかなと……」
「ふ~ん?」
ダウドは不思議そうに首を傾げる。ジャミルはニードの事と、彼が
リッカの後を継いで現在はウォルロ村の宿屋を経営している事を話した。
「……あいつの麻婆の所為だ、何か異様に不安になって来たんだ、リッカは
しっかりしてるし、いい仲間が回りでサポートしてくれてるから、もう何の
心配も要らねえけどよ、でもな、ニードの方はさ……、アホ……って、又俺が
節介焼く立場じゃねえよな……」
「……」
アルベルトとダウドは顔を見合わせ頷き合う。又少し休憩しても
いいのではないかと。
「心配なら村に行ってみようよ、僕らもニードに会ってみたいし」
「オイラもいいよお、少し休めるしさ……」
「なになに~?あのボンクラに会いに行くって~!?マ、いいんじゃん?」
「いいのか?わりィなあ~、んじゃ、アイシャとモンにも話しとくな……」
「決りだね、僕らも楽しみだよ!」
「オイラもまた友達になれるかなあ!」
アルベルト達も納得してくれ、ジャミルは話をアイシャとモンにも話す。
アイシャは喜んで承諾してくれ、モンもニードに会えると喜んだ。
そんな訳で、明日、懐かしいあの人に会いに行こうツアー第3弾を
決行する事となる。そして、ジャミル達が話を纏めていた頃。
……ああ、懐かしやのウォルロ村……
村の宿屋にて。宿泊に来た客が立ち往生し、カウンターにて困っていた……。
「あの、私、客なんですけど……、この宿屋……、従業員さん処か、
店主さんも見当たらないんですけど……」
客は重いスーツケースを下に降ろして汗を拭く。其処にこの宿屋の
総支配人である、リッカの爺さんがのしのし現れた。
「す、すみませんの、お客さん、今店主を呼んできますで……、
ニードの奴め、又フラフラと……、何処へ行きおったんじゃい~……」
「……すんませ~んっ!客なんかどうせ来ねえと思ったんで、ちょっと
サボって遊んでましたーーっ!へっへへへ!いや~、どもども申し訳
ありやせんシター!」
頭ポリポリ、困った店主が急いでカウンターに駆付ける。外から……。
しかも、ストレートにカウンターに自分がいなかった理由を正直に述べた。
「ニードっ!お、お前はっ、……またっ!!」
「はあ、何でもいいですけど、私、遠くから来まして、もうヘロヘロ
なんですよ、早くお部屋に案内して頂いて、休ませて貰えませんかね……?」
「はいはいーっ!お客様、こっちっスよーっ!」
ニードは揉み手もみもみ、軽い調子で客を部屋に案内しようとするが。
「……これっ、ニードっ!お客様の荷物ぐらい持って差し上げぬか!」
「あ、すっかり忘れてシターっ!よいこらと、これでいいか、んじゃ、
どぞ此方へーっ!」
ニードは客を漸く部屋にと案内する。その姿を見て、リッカの祖父は
大きな溜息を吐く。実は、ニードの宿屋の経営は、此処最近の爺さんの
悩みの種と化していた。そして、今日も案の定……。
「「……ぎゃあああ~~っ!!」」
「……お、お客様!どうしましたですかー!?」
リッカの祖父は杖をついてヒイヒイと、悲鳴がした方の客室へと
走っていった、つもりなのだが……。こんなお爺ちゃんに無理を
させたらアカンのである。リッカの祖父が漸く、部屋に辿り着いた
時には、客がひっくり返って気絶し伸びており、客の顔の上を数匹の
ゴキが……。そして、布団からはノミらしき物がぴょんぴょん跳ねていた。
「ニードっ!……お主っ、またお前はお客様に何をしたんじゃーーっ!!」
「あのさ、ベッドメイクと掃除すんの数日間忘れちまっててさ、客なんか
来ねえと思ってたんだよ、や~、悪かったかな……」
「……ニードおおおっ!……あ、あたたたた、こ、腰がああ、ううう~……」
「……お、おい、リッカの爺ちゃんっ、大丈夫かっ、しっかりしろーーっ!!」
「いだ、いだだだだ……」
無理をした為、リッカの祖父は腰に来てしまったんである。客はベッドから
飛び出したゴキの大群に顔を引かれ、泡を吹いてひっくり返り……。結局、
何とか温和だった客はカンカンに怒って等々宿から出て行ってしまい、
その日、ニードは村の村長である父親にゲンコツをシコタマ食らった。
リッカの祖父に謝罪したのも村長。そんな毎日が繰り返されていたのだった。
だが、こんな滅茶苦茶な経営をしながらも何とかやっていけているのは、
ニードの父親の宿屋への経営資金負担のお陰でもあったのだった……。
何とか真面目に働いて欲しいと、バカ息子の為に……。しかし、リッカが
村を立つ前にニードが言った、力強い言葉は一体何処へ消えてしまったのか
……。前回のナムジン親子と対照的で、此方はニードが虚けではなく、素で
作品名:zoku勇者 ドラクエⅨ編25 タワシ頭の店主奮戦記・1 作家名:流れ者



