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zoku勇者 ドラクエⅨ編26 タワシ頭の店主奮戦記・2

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父親は幼い頃から悪さばかりし、手の着けられないバカ息子に
何かあればすぐに殴って言う事を聞かせた。だがもう今は違う。
父親の手から、もう本当に離れたかった。悪ガキが、やっと
大人になろうと決意した。少しずつ……。オレ、今度こそ頑張るから……、
信じて欲しい。それだけだった。

「いかん、いかんぞおおーーっ!ニードおおーーっ!お前は儂の
言う事だけ聞いていれば良いのだあーーっ!!」

「お、親父ーーっ!止めてくれ、お願いだよ……」

「……お父さんっ!!」

だが、村長の怒りは限界で等々ニードに拳を振り上げようとする……。
ニードは覚悟し、思わず目を瞑った…。

「逃げねえ、もう逃げねえんだよ、オレ……絶対にっ!……!?」

だが、全然痛くない……。恐る恐る目を開けると、其処には……。

「……ウ~ン……」

「……お、親父ィィィーーっ!!」

拳はニードには届かず、本人は禿頭にモチの様な大きなコブを
作って伸びていた。……犯人は……。そして、此処はニードの
実家である。4人とニードは気絶した村長を直ぐに部屋へと
運んだのである。勿論、直ぐにホイミを掛けたので大事には
至らなかったのだが……。

「はあ、どうなる事かと……、たく、気を付けろよ、オメーはよう、
モンスターじゃねえんだから、只のおっさんなんだぞ……」

(でも、モンスターなのには間違いないじゃん!流行りの
モンスター親父!)

「……サンディも黙ってて!ニード、その、本当にごめんよ……」

「はあ、でも、ホイミで大丈夫なのかなあ~……」

「ニード、本当にごめんなさい、私、私……」

「アイシャ……、も、もういいって……」

村長にコブを作った本人はニードに何度も頭を下げた。あの時、
アイシャは咄嗟にニードを救おうとし、……威力をセーブした
軽いイオを二人の間に放出し、喧嘩を止めさせようとした。だが、
イオは結果的に村長の方に当り、吹っ飛んだ村長は禿頭を岩に
叩き付けられ倒れて伸びた。

「いいよ、そんなに謝らないでくれよ、アイシャは俺の為に
喧嘩を止めようとしてくれたんだろ?やっぱ優しいよなあ~、
ん~、俺の未来の……」

「……オホンっ!」

「プッ……、ジャミル、ま、また焼きもち焼いてる……」

「お餅は網で焼くんだプープーモンモン!」

焼きもちジャミ公に吹きそうになるアルベルトと、ボケモンちゃん……。

「もう~、お兄ちゃんっ!えーと、アイシャさん、そうですよ、
でもこうやって何とか落ち着いたのはあなたのお陰です、少し、
休んだ方がいいんですよ、お父さんも……、お父さん、あれで
本当はね、毎日毎日、悩んでいたの、本当にこのままでいいのかって……、
ねえ、お兄ちゃん、お父さんね……」

「う、うう……」

「親父……」

「お父さん……」

漸く村長が目を覚ます。……村長は暫く部屋の中を見回した後、4人の
方も見ていたが、もう先程までの刺々しさはなかった。

「ふぇ、ご、ごめんなさい、私、私……」

ニードは困って涙目になるアイシャに対し、首を振る。そして、
父親と向かい合い、話をしようとする。だが、先に村長の方が
口を開いた。

「……夢を……見ていた……、久しぶりに妻が出て来た、お前が
生まれた時の……」

「オレの……?」

「自由に羽ばたいて、沢山の夢を見つけられる、そんな大人になって
欲しいと……、そう、よく話をしていた……、だが、私は一体何処で
何を間違ってしまったのやら、結果的にお前を甘やかし、我儘放題に
育ててしまったのは結局、父親であるこの私だ、だから……、手の届く
処で守ってやりながら、自らの手で今からでも何とか更生をさせようと
したが、無理だった……」

「……」

ニードも村長もそのまま俯いてしまい、言葉を無くす……。だが、
其処にジャミルが割り込んで来る。

「違うよ、おっさん、ニードはさ、そりゃ頭はタワシでバカだけど、
頑張ってたんだぜ?少しづつさ、何回も逃げようともしてたけど、
前にも進もうとしてたよ……、それは本当だよ、ここ数日、俺らも
側に付いてたから分かるよ、頼むよ、このままニードの本当に
やりたい様に宿屋を経営させてやってくれよ……、信じてやってくれよ……」

「ジャミ公……、お前……」

「……僕達からもお願いします、もう少し、僕らも一緒に彼の手伝いを
させてください!」

「おじさま、どうかお願いします!」

「オイラ達、もう少しニードと一緒にいたいんです……」

「タワシのチンチンモモモ~ン!」

アイシャは顔を赤くしてモンを抑え付けた。……いつも通り。

「好きにしろ……」

「えっ、親父……?」

「好きにしろと言っているんだ、ジャミル、もうお前達と係わるのは
疲れた、勝手にしろ……」

「おっさん、いいのかい?俺らもニードの宿屋の手伝いしてもさ……」

「私はお前達に一刻も早く此処を出て貰いたいのが本望だ、
認めた訳でもない、さあ、部屋を出て行ってくれ……、ニード、
早く行け、……また明日から宿を経営するのだろう、金輪際
お前の宿には力を貸してやらん、例えお前がこの先経営不振で
路頭に迷おうが、破産しようが一切もう知らんぞ……、自分で
乗り越えろ……」

「親父っ、有り難うっ!オレ、マジでぜってーぜってー頑張るって!」

「「有り難うございますっ!!」」

「モンっ!」

ジャミル達4人とモンも揃って村長に頭を下げる。妹は目頭を
擦りながら、花瓶の水を取り替えてくるねと部屋を出て行った。

「んじゃ、俺ら先に宿屋の方に行ってるな、も~疲れちまったよ……」

「オウ、わりいな、オレもすぐ行くからよ!」

「……ニード……」

「ん?」

村長はニードから顔を背け、横を向いたままぽつりと言葉を溢した。

「本当にいい友達を持ったな……、少しだけそう思っておいてやろう、
少しだけだ……」

「へへへ!」

それから……。ジャミル達もウォルロに一週間滞在が延長になり、
引き続きニードの宿屋の手伝いに回る。だが、やはり疲れると、
ニードはこっそりサボろうともしたが、その度、アルベルトの
スリッパに成敗される。そんなこんなだったが、時にはドタバタ、
楽しく毎日は過ぎて行った。宿屋にはニードの子分を始め、子供達も
遊びに来たり、沢山の村人が助っ人に来てくれる様になっていた。

「……」

「村長さん、又様子を見に来てくれたのかえ?有り難い事じゃ……」

「いや、私は別に……、お爺さん、息子は本当にこの先、大丈夫
なのだろうか、嫌、もう私が口を挟んではいけなかったな……」

「そうじゃのう、ジャミル達もそろそろ此処を立つからのう、
じゃが、ニードは一人ではないよ、皆がついておる、この先も、
ずっとのう、儂も生きていられる限り、ニードを支える覚悟じゃ……、
ほほほ、爺ちゃんもび~しびし、扱いてやりますよ!ほほほほ!
あだだ、ま、又腰が……」

「……」

やがて、ジャミル達も再びウォルロを立つ時がやって来る。
別れ際、ニードはジャミル達と約束を交わす。必ずこの宿屋を
世界一の宿屋にしてみせると。……その言葉通り、遠い未来、
リッカには生涯敵わないものの、ニードの宿屋は世界宿屋協会、