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zoku勇者 ドラクエⅨ編29 スクールカルテット・3

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「……爺、テメーふざけんな!俺のダチを放せよっ!!」

「ああ、放してやるとも、その代わり……、小生意気なウジ虫、
私の授業を受けよ、私に逆らったその罪を痛みで償え……」

「?ア、アーーっ!?」

「……ジャミルーーっ!!」

魔教師エルシオンは拘束したままの3人を放置したかと思うと、
今度はいきなりジャミルの方へと飛ぶ。そのままジャミルの
制服の襟首を掴み、にやりと笑う。そして、強烈なビンタを頬へと
一発噛ました……。

「どうだ?痛かろう?これぞ私の愛の鞭、教育的指導だ……」

「いらねーよ、んなモン……、畜生……、ふざけやが……あううーーっ!」

「何処までもふざけたクソウジ虫め!いいだろう、貴様の顔の形が
変るまで叩いてやる!……どうだどうだどうだどうだーーっ!!
ははははは!!」

「……やめてええーーっ!!お願いだからーーっ!!」

拘束されたまま、見ている事しか出来ないアイシャが絶叫する……。
魔教師エルシオンは、ビンタを連続ビンタに変え、ジャミルの頬を
バシバシ叩き続けた。鼻からは大量の鼻血、頬は見ていられない程、
腫れ上がって来ている。が、それでもジャミルは只管往復ビンタに
耐えながら、叩かれ続けていた。

「も、もういや……、今に私達もああなるんだわ……」

「……ううう~、怖いよ、恐ろしいよ……」

「……お前らっ!目を反らすなよっ!確かに俺達じゃ奴には
敵わねえ、何にも出来ねえよ、けど、俺達にだって出来る事は
ある!俺達の為に命懸けで必死で戦ってくれてるあいつらの為に
エールを送るんだ!……それが今の俺らに出来る事だっ!!」

「わ、私達にも……」

「俺達にも……、出来る事……」

「……負けるなーーっ!皆ーーっ!!」

「が、頑張ってええーーっ!!」

「信じてるぞーーっ!!」

「……モザイオ、皆……、へ、へへ……」

「ええーいっ!貴様っ!まだそんな笑っていられる余裕があるのかっ!
……お前らもその尺に触る奇声をやめぬかっ!!……こいつみたいに
なりたいのかっ!!」

「うるせーっ!誰がやめるかっ!死に損ないのクソジジイっ!!
糞踏んで死ねっ!!」

「そうよ、そうよっ!」

「降参した方がいいのはあんただよ、爺さんっ!!」

モザイオのエール、そして、魔教師エルシオンに怯えていた他の2人も
勇気を振り絞り、ヤジを飛ばし始め、反乱分子を起こしたのだった。

(……ジャミ公~、あんなにあいつら応援してくれてんじゃん、ねえ、
アンタもうちょっとしっかりしなさいったらーっ!!)

「分かってるよ、分かってんだけど、流石に顔が重くて、
……痛くてよ……」

「……なんと言う糞共だ……、揃いも揃って……、こうなったら
徹底的に分からせてやろう、私の教育に間違いはないのだと
言う事をな!」

「いいえ、エルシオン卿、いえ、学院長……、あなたの教育は
間違っています……」

「……何だと……?」

魔教師エルシオンは、相変わらずジャミルから手を放さないまま、
声のした方に目線を向ける。……アルベルトも拘束されたまま、
怒りで震えながら言葉を続ける。

「……学院は授業をする場だけでは無い筈です、友との出会いや、
時には授業よりも、もっと大切な事を教えて貰える場所なんです……」

「貴様も更に罰を喰らいたい様だな!学院は全て恐怖授業なのだ!
厳しさに耐え抜いた者こそ真のエリートになれるのだ!私は
エリートに相応しくないクズをこの学院から排除する!それが
世に復活した私の役目なのだ!」

「……学院長……」

「私も……、最初はいきなりでびっくりしちゃったけど、でも、
本当に此処に入学出来て良かったと思ってるわ、辛かった事も
楽しい事も全部思い出にしたいの……、だから……、悲しいままで
此処を離れるのは嫌……、最後まで楽しい学院生活を送りたいの……」

「……厳しいだけが教育だなんて……、絶対間違ってるよお~……」

「……黙れええーーっ!私の教育方針に口答えする奴は許さんぞ!
こうなったら、このウジ虫を手始めに始末してくれようぞ!
……死ねえーーーっ!!」

「う……」

(ヤダーッ!……ちょっとジャミルーーっ!!)

もはや怒りで煮えくり返っている魔教師エルシオンは、遂に我を
忘れ最悪の暴挙に出ようとする……。ジャミルも絶体絶命に
追い込まれた、その時……。

「……うあああーーーっ!!」

「な、何だとっ!?」

拘束されている、アルベルト、ダウド、アイシャの3人の怒りの
テンションゲージが高まり力が一つになり、縛っている鞭を
引き裂いた……。拘束から解放された3人は急いでジャミルの
元へと走る。

「……こんな、こんなバカな事があってたまるかっ!……わ、私は
間違ってなどいないのだあーーっ!!ウジ虫共めええーーっ!!
貴様ら全員処刑成敗だあーーっ!!」

「……いい加減に目を冷まして下さいっ!学院長おおーーっ!!」

……パンッ!パンッ!……パアアーーンッ!!

「……お、おおおお~……」

「うふ、うふ、うふ、うふふ~ふ……♡」

魔教師エルシオン、逆にスリッパ乱舞に成敗され、その場に
崩れ落ちる……。けど、こんな時にまで、それやるかなあ~?と、
ダウドは唸る……。と、考えている場合でなかった。

「……ジャミルっ、ジャミルっ、助けに来たよ、しっかりしなよお~、
……ああ~、もう~、こ、こんなに顔が腫れちゃって~、これじゃ
お多福……、おかめじゃないかあ、うう~……」

「……う、うるせ……、いちちちち……」

「ダウド、お願い……、回復魔法をジャミルに掛けてあげて……」

「うん……、待ってて……」

アイシャが祈る中、ダウドは覚えたての新しい回復魔法、
ベホイムを唱える。MP消費量は半端でないが、最強に
頼りになる抜群の回復魔法である。ダウドの必死の
回復魔法のお陰で、ビンタで肉まんの様にパンパンに
腫れ上がっていたジャミルの顔は次第に元に戻っていった。

「……ああーっ!やったあーっ!元に戻ったあーっ!俺の
イケメン顔ーっ!」

「はあ、全くも~……」

(ハア、ホントにもう~……、こんなに世話が焼けるヤツって中々、
ホンット、お目にかかれないわよネ……)

ダウドは額の汗を拭く。だが、元気を取り戻したアホ……、
ジャミルの姿を見て、心から安心する。サンディも。
アイシャも……。安堵し、指でそっと自分の涙を擦った。
……ジャミルが元気を取り戻したその姿は、ずっと心配して
見守ってくれていたモザイオ達にも伝わるのだった。

「……ジャミル、皆っ!まだ終わってないよっ!!」

「!!」

「……貴様ら……、よくも、よくも……」

アルベルトの声にジャミル達は身構える。スリッパ乱舞の
ダメージから立ち直った魔教師エルシオンは、よもや半端
ではない、限界を超えた怒りのオーラを放出していた……。

「お前らーっ!此処が正念場っ、踏ん張り処だっ!もう一息、
いくぞおーーっ!!」

「「おおーーっ!!」」

「……何が正念場か!お前らは私に何一つダメージを与えて
いないだろう!よかろう、そんなにあの世に行きたいのなら