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みとなんこ@紺
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One Wish

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夏へと向かう季節の境目。
気温と湿気が日に日に高くなり、熱を帯びた重い風に夏の到来を肌で感じられるようになってきた。
ただし、最近の異常気象気味の今時分。ここしばらくのうだるほどの暑さも治まり、夜は肌寒くすら感じる日が2.3日続いた、そんな頃。

昼と夜の気温差が激しく、体調を崩しやすい時期なのでご注意を。

毎朝繰り返される決まり文句を繰り返すテレビを横目に、遊戯はいつものように慌てて家を飛び出した。
バス停までの行き道を、もう一人の遊戯にショートカットをお願いして(同じ身体のはずなのに何故かもう一人の遊戯の方が速い)ようやく飛び乗ったバスの中。
自分でもよく判っていなかった変調に、先に気付いたのはもう一人の自分だった。
さほど息も乱さずにそ知らぬ顔でつり革を握る彼がコホン、と一つ小さく咳をした。
・・・おかしな風に喉が渇かないか?
僅かに眉を顰めた彼が、喉元に手をやる。
それから入れ替わってみて。
確かに喉に多少の違和感を感じたような気がするが、でもその時は気のせいだろうと思ったので笑って誤魔化してしまった。あとになって少し後悔することになるとは思わないまま。
ああ、そういえば昔からこういう変化には気が付くのが遅くて、いつも周りが気付くまで何て事ないだろう、と放っておくのが常だった。
盛大に熱を出してふらふらになるまで言い出さない事を、何度も注意されてきたはずだ。何度も。…そう言いながらまたやっちゃったようだけど。
・・・いつもいつも、調子が悪いのを隠してたわけじゃない。
ただ、心配をかけるのがイヤで、もう少し大丈夫だろうと動き回ってるうちに、一気に悪化するのだ。
そして勿論バレるたびに怒られている。
母親とか、祖父とか、杏子とか。そして今回は。


作品名:One Wish 作家名:みとなんこ@紺