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夜の神様お願いが

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 いつもは仕事をしている時間だった。いままでの仕事が一段楽したので、キノンを先に帰らせ、そのまま自分は朝までやろうとしたら、リーロンに追い出された。エコデーだとか、節約日だとか。とにかく、エネルギーの節約のために、残業をしない日を作ろうということらしい。エネルギーの話を持ち出されたら勝ち目はない。廊下の先をスキップで去っていくシモンさんが見えたけど、唇をかみ締めて追うのを我慢した。我ながら良く我慢したと思う。

 そう、この時間はまだみんなといっしょに居る時間なんだ。みんなと会議したり、作業したりして、そうしてだんだん人が帰り始めても、周りにはキノンとか、ギンブレーとかいて。

 いまは静けさだけだ。

 キノンはいまごろ家かな。

 最初はキノンの方が背が高かったのに、いつのまにか追い抜いてしまった。眼鏡の奥の優しい眼差しは七年たってもあまり変わらない。ただこのごろ、生真面目な、いままでにない光を宿すようになってしまったのは、年月のせいではなく僕のせいだと気付いている。

 僕の背はこの七年でとても高くなった。でも心の背丈は変わらないままだ。シモンさんや、カミナさんには、とうてい届かない。いつかあんな風に高いところまでいけるのだろうか。彼らの眼差しが僕らを支えたように、僕の眼差しがキノンや、みんなを。

 不安が深く周りを取り巻いているのは分かっている。所詮、僕だってハダカザルのひとりだ。しかもボスザルじゃない。

 でもただのひとりでも、他の人々のために何かできることあるはずなんだ。
 ああ、神様おゆるしください。いつも寝る前にするお祈りを、今日はいまします。

 明日もいい一日でありますように。シモンさんがあまり不機嫌になりませんように。キノンやギミーやダリーが幸せでありますように、シティのみんなが幸せでありますように。遠い仲間も幸せでありますように。ずっとこの星が幸せでありますように。変なものがやってきませんように。もっと僕がんばりますから、もっと働きますから、もっとうまく、早く仕事できるようになりますように。なりますように。なりますように。

 ああそれから二時間後に起こしてください。仕事します。

 ぼくがんばりますから。がんばりますから。







SIDE G


「ちょ、長官……リーロン長官……」

「何よ、もうあたしも帰るわ。電話切るわよ」

「いや確かに僕、やりたい仕事あるって言いましたけど……」

「だから明かりのあるところにつれてってやったんじゃない?」

「いや、しかし……ブルブル……この深夜に議事塔の屋上って……寒っ……」

「いいでしょ~。街の明かりがあるから、一晩中仕事できるわよ。ウフフ。朝も一番乗りよ~」

「いやそういうことじゃなくて……って、長官? 長官?! ロック解除してくださいよ! 長官!!」

作品名:夜の神様お願いが 作家名:桐村きりを