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【リリなの】Nameless Ghost

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『CPよりF。回避機動が単調になっている。今プレシードより最新乱数回避アルゴリズムを送信した。以降はそれを参考にすること』

『FよりCP。了解、アルゴリズムの受信を確認。機動プログラミングに組み込み完了』

 そしてフェイトの回避パターンが変化し、より先読みされにくい回避パターンに変更される。幻術魔法を織り交ぜた回避行動が理想的なのだが、さすがにそこまで求めるのは酷かとアリシアは思う。
 幻術魔法はレアスキルに近い能力であり、その術式には高度な魔力制御が要求される。加えて生まれ持った資質も必要となることから、おそらくこの理想は夢物語で終わるだろうとアリシアは思った。

『AよりCP。何かやばいよ!! みんな気をつけて……』

 アルフが警告を発しようとした瞬間、突然アリシアのモニターに蒼の光点が出現し、それはまっすぐにアルフの正面に現れ彼女を吹き飛ばした。

『お姉ちゃん、アルフが!!』

『アリシア!』

 突然のことに行動を停止し、アリシアへ判断を仰ぐフェイトとユーノにアリシアは舌打ちをせざるを得なかった。

(やはり、こうなるか……)

『うろたえるなフェイト、ユーノ。一旦交代してアルフと合流、その後体勢を立て直す』

 アリシアは食いしばる歯を無理矢理こじ開けそう命令を下すが、敵の方が行動が速かった。
 シグナムはフェイトに襲いかかりその剣身に真っ赤な炎を宿しフェイトの持つバルディッシュを両断し、ヴィータはシールドを張る余裕のなかったユーノを打ち据え、フェイトが吹き飛ばされた反対側に彼を打ち飛ばした。

(分断されたか……このまま行けば、敵との一対一の状況が作られる。とにかく合流だ。だが、あの子達の戦力差ではそれも難しい。無理をすれば崩壊してしまう……高町なのはの切り札を使うか? いや、まだ速い)

 私が出るかという考えを振り払い、とにかく敵の状況を確認しようとアリシアはプレシードのモニターを側に引き寄せようと腕を伸ばす。

「……が、は……?」

 しかし、アリシアは突然身体の芯からわき上がった不快感に声を飲み込んだ。その感覚がわき上がってくる箇所。彼女はその部位に目を下ろした。
 アリシアの胸の部分、モニターから伸ばそうとした両腕の間からアリシアのものではない腕が伸びていた。