【リリなの】Nameless Ghost
タイムオーバーだ。結局ノイズの問題は解消されない。仕方がないので次善策として考えていた方法を採用する。ノイズが消えないなら僅かに信号の送受信間にタイムラグを設定し、その間に出力されたノイズを解析しそれを打ち消す信号を発信することで見た目上ノイズが消えたように見せかける。このために弾殻制御のリソースを圧迫することとなり、当初予定していた多重弾殻射撃の24発同時制御を12発同時に落とすことになった。これでも従来の弾数の2倍を確保できたので及第点ということにしたい。
シミュレーターに当てたところ揺らぎなく目標に着弾したが、やはり想定より若干の減速が見られる。弾速は【Divine Shooter】のおよそ2.2倍となり、想定の3倍を下回った。実際使用ではさらに下落するだろう。
15:00
現状の問題点をRHの内部マニュアルに記載し艤装を完了する。なのはへの受け渡しは6時間後となった。
寝る前に腹ごしらえをしておく。最後のカップ麺を食う。いい加減我慢できないほど身体が痒くなってきた。頭からは白い粉がぱらぱらと落ちる。カップ麺が美味い、身体が痒い。
15:30
…カユ…ウマ……
――この日記はここで終わっている――
作品名:【リリなの】Nameless Ghost 作家名:柳沢紀雪