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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第6部 前編

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031話 禁忌とベルカの騎士と改変される世界




−12月2日−



…私、紅の鉄騎 ヴィータは前々から時々現れるデカイ魔力を持った魔導士を見つけるべく毎日探していた。その魔力さえ手に入れられれば『闇の書』のページが一気に20ページも埋まるぐらいのな。

そして、今日。

封鎖領域を展開し、ついにそいつを見つけ出すことができた。

まってろ、はやて。すぐに闇の書から解放してやる…




だから、まだ死ぬなんて考えるなよ…はやて…。







私たちは、はやてのことが…







大好きなんだ…。














………












『おい、映司!しっかりしろ!!』


「はぁ…はぁ…少し、落ち着いたかな…」





現在、オーズとアンクはビルの路地裏にいた。
少し前までこの世界のヴィータとの交戦があったが、オーズの突然の頭痛により、ヴィータはその隙に離脱し、オーズはその頭痛のお陰で苦しんでいた。


『全く…お前も頭の中に弾丸でも入っているのか?…一体なにが起こったんだ』

「わからない…急に頭痛が起きたんだ…。でも俺が覚えている限りではいままで頭に攻撃なんて当たった覚えなんてないし、だからってさっきのヴィータちゃんの攻撃もあたってないし…」

(やはり…『歴史の修正力』によるものか…なかなか厄介だな)


アンクは映司の突然の頭痛を『歴史の修正力』によるものだと考えた。
しかし…なぜ今頃起こったのだろうか?

普通に考えれば自分たちがヴィータに出会った瞬間に起こっていてもおかしくはない。

それに…映司だけに起こったのも不自然だ。

なぜ自分にはなにも起きないのだろうか?



もしかして…自分にも何らかの『変化』が既に起きているのだろうか?





「あっ!アンク!!」

オーズは突然なにかを思い出し、アンクの両肩を掴んだ。

「わかったよ!ヴィータちゃん達が今やってること!」

『何?本当か、映司』


オーズは両手を戻し、アンクに向かい合いながら話した。


「前の世界でシャマル先生から少しだけ教えてもらったんだ。確か、ヴィータちゃん達が行なっているのは『夜天の書』…いや、今は『闇の書』だったかな、その闇の書のページを埋めるために魔導士の体内にある『リンカーコア』を収集しているはず、時期が合っていればね!」

『なるほど…お手柄だ、映司!そうなると今、この街には少なからずあのガキ以外の奴らもそこらじゅうに飛び回っているな…。と、なると…確かこの世界には魔導士は極数人しか存在しない…。つまり…この街での次の標的は…』


「なのはちゃんッ!!!!」


オーズはヴィータ達の狙いに気づき、慌て始めた。

「どうしよう、アンク!なのはちゃんが危険だよ!!今すぐヴィータちゃんの後を追って なのはちゃんを助けなきゃ!!」

『落ち着け!映司!!』


慌てるオーズをアンクが無理やり抑えた。
アンクは顔色一つ変えず、冷静にオーズに話す。


『歴史通りに進むとすると…おそらくここで襲われて当然のはずだ。俺達が関与しなくても何も問題はない』

「だけどッ!!」


オーズは拳を握り、アンクに自分の思いをぶつけた。


「いくら歴史通りだからって…ここで何もせずに見ていられるわけないでしょ!!」

『はぁ…、映司、それがどういうことかわかっているのか?…俺たちは、あのガキを助けることによって、歴史を変えることになるんだぞ?本当にいいのか?』

アンクはそんなオーズを見て、さらに冷静な声で質問する。
それを聞いたオーズは…






「…構わない、もし歴史が変わってしまったら、俺がその罪を背負っていくよ。…いくら過去だからって、…目の前で消し去られそうな命があるのなら…この手で守りたい…掴みたい!!」





オーズの決心の強さを感じたアンクはもうなにも抵抗できなかった。

(さすが、馬鹿でも一応『欲望の王』だな…、しかたがない)

『わかった、俺の負けだ…』

「アンク…、ごめんッ!!」


オーズはアンクに深く頭を下げた。


『顔上げろ…映司』

「…アンク?」


顔を上げたオーズの目に映っていたのは、背中を向け、翼を広げて今にも飛んでいく体勢をとっていたアンクだった。


『さっきのガキの魔力はまだ消えちゃいない。完全に消失する前に追うぞ、映司!』


オーズは仮面越しに笑顔になり、背中のクジャクフェザーを展開した!


「行こう!アンク!!」

『ふんッ!全く…俺も丸くなったな…』


二人はそのまま飛び立ち、ヴィータの後を追っていった…。









「それにしても、アンク。お前いつからそんなに頭良くなったんだ?さっきの推理、まるで翔太郎さんやフィリップさんみたいだったぞ」

『ふんッ、お前が馬鹿なだけだ』










………



「はぁ…はぁ…ここまで、なの?」



現在、ヴィータは先ほどのギガントデカい魔力の塊…「高町 なのは」と交戦していた。…と、言っても既に なのは は交戦不能な状態であり、ほぼ半壊状態のビルのとある一室に追い詰められていた。

「はぁ…はぁ…」

ヴィータにとっても なのは の実力は予想以上のものだったらしく、体力を相当消費していた。



カートリッジを何発も消費してやっとこの状態だ…



ヴィータは追い詰められた なのは に少しづつ歩んでいく…。
そして、ヴィータは無言でグラーフアイゼンを振り上げた!


なのは はボロボロのレイジングハートを前に出し、必死に抵抗をした。
しかし、ダメージが限界まで到達していて、思うように動けない。
さらに目が霞んで今にも倒れそうな始末である。

そして、なのは が目を閉じ、すべてを諦めかけた…。

(こんなので、終わり?…嫌だ…ユーノくん…クロノくん…フェイトちゃんッ!!)









その時!!一つの閃光が なのは の前を横切り、ヴィータのグラーフアイゼンを止めた!!





(……ッ!?)

なのは が目を開けた。
そこに立っていたのは…




「…ッ!!仲間か!?」

ヴィータがその現れた人物から距離を置くために後方へ下がった。
その人物は手に斧のようなデバイスを持ち、全身黒色のバリアジャケットを装着していた。


「…友達だ…」

なのは の目の前に現れたのは、かつて半年前、自分の思いを伝えるためにぶつかり合った親友、「フェイト・テスタロッサ」だった!


「ごめん、なのは。遅くなった」

もう一人の人物が なのは の横に立ち、肩に手を置いた。
その人物は自分にとっての最高の相棒、「ユーノ・スクライア」が立っていた!


「ユーノ…くん…」




「ッく!!」

「……ッ!」


フェイトはヴィータに対してバルディッシュを構える!
フェイトの表情は冷静を保っているように見えるが、心の奥底では怒りで満ち溢れていた。

「民間人への魔法攻撃、軽犯罪ではすまない罪だ」

「なんだてめぇ!管理局の魔導士か!?」

「時空管理局嘱託魔導士…フェイト・テスタロッサ!…抵抗しなければ弁護の機会が君にはある、同意するなら、武装を解除して…」

「だぁ~れがするかよ!!」