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のび太のBIOHAZARD『THE NIGHTMARE』

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AREA5『真相』


「・・・・・・こいつは面白い。想定した数値を遥かに上回っている。」
と、ドラえもんが薄ら笑いを浮かべながら言った。
「何が言いたいんだ!?」
のび太がドラえもんに対し、凄い剣幕で叫んだ。
「まさか君が・・・・・・いや、君じゃなくても、あの『アフィマーサー』を倒した事が凄いと思ってね。
と、ドラえもんがのび太の言葉に応えた。ドラえもんは続いて喋る。
「さあ、着いて来たまえ。いいものを見せてあげるよ。」
と言うとドラえもんは奥の扉を開けた。のび太と聖奈もドラえもんに続いて部屋に入った。部屋の中は縦に長い長方形型をしており、大量の小さいカプセルと、それに繋がっているコードがあった。入ってすぐの場所、部屋の中央に一際大きなカプセルがあった。
「・・・これは・・・・・?」
のび太がドラえもんに訊くと、ドラえもんは喋る。
「中を覗いてみたまえ。」
ドラえもんがそう言うと、のび太はカプセルの中を覗いた。カプセルの中には左胸に露出した心臓があり、右手は人間と変わらないが、左手には巨大な爪がある人型の巨大な怪物がいた。
「・・・・!!何だこいつは!!!」
思わずのび太は叫んだ。それに対し、ドラえもんは冷静に言った。
「『CODE:T-002 TYRANT』だ。映像資料室でスライドを見たのなら知っているだろう?」
ドラえもんは続いて喋る。
「悲しくなってくるよ。こんな物が最高傑作とはね。」
と言うとのび太はドラえもんに訊いた。
「どういう事なんだ?」
のび太の問いにドラえもんは答える。
「之を最高傑作と言ったのは『アンブレラ』さ。」
聞き慣れない単語にのび太は疑問を露にする。
「『アンブレラ』?」
のび太のその問いにドラえもんは答える。
「外国の製薬会社だ。・・・・・表向きはね。だが裏ではT-ウィルスによる生物実験を行っていたんだ。我々ナムオアダフモ機関はその『アンブレラ』からT-ウィルスを奪取したんだ。」
続いてドラえもんは笑みを浮かべながら喋る。
「本当に悲しくなってくるよ。T-ウィルスを使っているのにこんな物を最高傑作とするなんてさぁ。」
それを聴いたのび太はすぐさまドラえもんに訊く。
「お前達はそれ以上の物を造ったのか!?」
のび太のその言葉にドラえもんは答える。
「ああそうだ。『バイオゲラス』と『フローズヴィニルト』はナムオアダフモ機関オリジナルのB.C.W.(ビークゥ)だ。どちらも性能は『タイラント』よりも上だ。」
また聞き慣れない単語が出て来た為、のび太はドラえもんに訊く。
「B.C.W.(ビークゥ)?何だそれは?」
ドラえもんはその問いに答える。
「化学生物兵器の事だ。Bio Chemical Weapon。略してB.C.W.(ビークゥ)だ。」
それを聴いたのび太はすぐにドラえもんに訊いた。
「何故こんな物を開発するんだ!?」
と言うとドラえもんは応える。
「おいおいさっき言っただろう?我々はナムオアダフモ機関、軍事目的による新型兵器開発機関だと。つまりは軍事目的だ。」
と、ドラえもんが言った。
「くっ!」
のび太は反論出来ない様子だった。ドラえもんは続いて喋る。
「まだまだこれで終わりじゃないよ。本社の方にはまだ、約3体の新型のB.C.W.(ビークゥ)の情報が保管されているからね。」
驚愕の事実にのび太は驚く。
「な、何っ!!!」
驚いたのび太を見たドラえもんは冷静に喋る。
「まぁでも、君達はそれを拝むことは出来そうに無いけどね。」
ドラえもんが意味深な言葉を放ったので、のび太がドラえもんに訊く。
「どういう事だ!!」
のび太が言ったその言葉にドラえもんは答える。
「この研究所の地下には『中性子爆弾』が仕掛けられているんだよ。」
と言うとのび太は呟く。
「『中性子爆弾』?」
中性子爆弾をよく知らないのび太はドラえもんに訊く。ドラえもんはのび太のその言葉に応え、中性子爆弾の説明をする。
「核爆弾の一種だよ。『中性子爆弾』は小型の限定核で、爆発半径は狭いものの、膨大な放射線を周囲に散布し、建物や施設には何の影響も与えず、生物のみを死滅させる。これによりススキヶ原の生物は全て死滅するだろうね。」
それを聴いたのび太は叫ぶ。
「な、何でそんな事が出来る!お前達の兵器だって、社員だって消えるんだぞ!!それに、そんな事をしたら政府が黙ってない!大ニュースになるぞ!!」
と、のび太が叫ぶとドラえもんは冷静に応える。
「B.C.W.の戦闘データは既に録ってあるさ。それに社員だって末端社員さ。特に重要じゃない。そして、我々は既に政府と話をつけている。原子力発電所での事故による放射能漏れ。市民やメディアにはそう伝えておけと言ってある。」
と言うとのび太は叫ぶ。
「お前達は正気なのか!!」
のび太は握り拳を前に出して、感情を露にした。
「ククク、僕は何時だって正気だよ。」
ドラえもんは笑みを浮かべながら言った。そして、のび太がドラえもんに訊く。
「そうだ!お前に訊きたい事がある!スネ吉もお前達の中枢の人間なのか?」
と言うと、ドラえもんは驚いた様な表情をして言う。
「な、何だと!!スネ吉にあったのか!?」
と、ドラえもんが言うと、予想外の反応に疑問を持ちながらも、のび太が応える。
「・・・・?そうだけど。」
と、のび太が言うと、ドラえもんは少々厳しい表情をして言う。
「チッ、相変わらず遊び癖のある奴だ。」
と言うとのび太がドラえもんに訊く。
「どういう事なんだ?」
のび太のその言葉にドラえもんは応える。
「スネ吉は『ススキヶ原T-ウィルス散布及びB.C.W.戦闘データ算出実験』には参加していない筈なんだ。」
と、ドラえもんが言った。するとのび太が言う。
「・・・だけどスネ吉は僕達を始末するのが仕事だと言っていたけど。」
のび太がそう言うと、ドラえもんは応える。
「スネ吉の事だからそれは嘘だろう。恐らくお前達の戦闘力を直に見たかったんだとは思うが。」
と言うと、のび太は黙ってしまった。恐らく、何も訊く事が無くなったんだろう。のび太が黙っているのを確認すると、ドラえもんは続けて喋る。
「だけど、お喋りは此処までといこうか。廃棄処分する手間が省けたよ。」
と言うとドラえもんは巨大なカプセルの傍にあるコンピューターを操作した。そしてドラえもんは言う。
「今、タイラントを起動させた。僕は今から中性子爆弾の起動をしてくる。・・・・存分に戦ってくれよ。」
と言うとドラえもんは部屋から出た。


暫くすると、巨大なカプセルから培養液の排出を行う音が聞こえた。。
「・・・・・・いよいよか。」
と、のび太が言うと、聖奈が喋る。
「のび太さん。私、怖い。」
と言うとのび太は聖奈の方を振り向き、喋る。
「あれ、聖奈さん。さっき喋ってなかったみたいだけど。」
と言うと聖奈が応える。
「ごめんなさい。あの時はあまりの驚きに何も喋れなかったの。」
聖奈がそう喋ると、のび太が言う。
「そうか。それよりあの巨大なカプセルから距離を取ろう。聖奈さんは小型のカプセルの陰に隠れていて。」
と言うと聖奈は反論する。
「どうしてですか?私も戦いますよ。」
聖奈がそう言うと、のび太は応える。
「聖奈さんには援護射撃をしてもらいたいんだよ。」