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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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AREA8『ハーブ』


玲達のチームと分かれて、巌と迅のチームは、通路を奥に進んで行った。暫く進むと、廊下は突き当たり、通路が右に折れていた。そして、左側には、『第二管制室』と書かれた扉があった。
「この通路の先が、俺達が調査するエリアだな」
 巌が、右に折れている通路を見るとそう言った。右に折れている通路は、15m程あり、右側には、2つの扉があった。すぐ左には階段があり、左側には、1つの扉があった。そして、通路の奥には、エレベーターがあった。巌達は、まず、扉のプレートを見た。すると、右側の手前の扉は、『薬剤資料室』と書かれており、右側の奥の扉には、『ハーブ類精製室』と書かれていた。そして、左側の扉には、『B棟』と書かれていた。すると巌は言う。
「俺達のチームは、B棟と書かれている扉の先を調べる。迅達は、ここ周辺を調べてくれ」
 巌がそう言うと、迅は了解した。そして、巌とのび太と真理奈と織恵は、『B棟』と書かれた扉へ行った。巌達が扉の奥に入ると、迅は、ジャイアンとスネ夫に言う。
「それでは、そろそろ探索を始めましょうか」
 迅がそう言うと、三人はまず、『薬剤資料室』に入った。『薬剤資料室』は、3坪程しかなく、両側の壁に本棚があり、正面にデスクがある他は特に何も無かった。3人はまず、デスクの方を調べ始めた。デスクの上をよく見ると、右半分の範囲に、『グリーンハーブ』、『レッドハーブ』、『ブルーハーブ』、の模型のような物があり、更に、黄色い色をしたハーブと、黒い色をしたハーブと、白い色をしたハーブも模型もあり、それら6つの模型は、直径15cm、高さ30cm程の円筒形のカプセルの様な容器に入っていた。そのデスクの左側には、数枚のプリントが、ステープラーで綴じられた資料があった。その資料の表紙には、『各種ハーブが人体に与える影響について』と書かれていた。スネ夫は、その資料を手に取り、中を開いた。それにはこう書いてあった。
『ナムオアダフモ機関が、既存しているハーブの一つ、『グリーンハーブ』を精製し、あらゆる特性を持つハーブを開発した。そのハーブの色と特性を以下に示す。


・グリーンハーブ
自然界に存在したハーブの一種。新陳代謝を高めると共に、体力の回復も図る事が出来る。

・レッドハーブ
グリーンハーブを高速培養液の中に入れ、通常より早く成長させる事により、『グリーンハーブ』とは違った性能を持たせる事に成功した。まず、この『レッドハーブ』単体では、強い毒性を持ち、そのまま人間が摂取すると、傾眠や譫妄(せんもう)、場合によっては、昏睡などの意識障害を引き起こす性質を持つ。しかし、グリーンハーブと調合する事で、毒性が中和され、かつ、グリーンハーブの新陳代謝促進機能、体力回復機能を大幅に高める事が出来る。

・ブルーハーブ
『グリーンハーブ』の遺伝子組み換えを行い、あらゆる毒薬を中和する機能を持ったハーブ。解毒できる毒の種類はかなり多く、毒を持った生物に噛まれた時に、素早く対処できる。



・イエローハーブ
『グリーンハーブ』の体力回復効果を念頭において、遺伝子操作をし、その効能を高めた物。体力や持久力の増加を図る事が出来る。


・ブラックハーブ
『グリーンハーブ』、『レッドハーブ』、『ブルーハーブ』、『イエローハーブ』を一定の割合で調合した物。研究段階なので詳細不明。


・ホワイトハーブ
『グリーンハーブ』、『レッドハーブ』、『ブルーハーブ』、『イエローハーブ』の遺伝子を組み合わせた物。研究段階なので詳細不明。


それを見たスネ夫は喋る。
「これは、ススキヶ原の学校にもあった、ハーブの事だね」
 スネ夫がそう言うと、ジャイアンは言う。
「これを見た感じ、ナムオアダフモ機関がこのハーブを研究しているみたいだな」
 ジャイアンがそう言うと、迅が言う。
「しかし、ナムオアダフモ機関では、セキュリティシステムや生物兵器を研究し、開発していた筈です。なら、生物兵器とこのハーブが、何かしらの関係性を持っている可能性があります」
 迅がそう言うと、スネ夫とジャイアンも頷いた。
「それって、ハーブがウィルスに何か影響を与えるって事か?」
 ジャイアンがそう言うと、迅が応える。
「ええ、その可能性が高いでしょうね」
 迅がそう言った。すると、三人は、『薬剤資料室』を出た。そして、『薬剤資料室』の右隣りにある部屋の扉を見た。その扉には『ハーブ類精製室』と書かれていた。スネ夫達は、その扉を開けた。その扉の中の部屋は、今までの部屋と違い、壁や天井に、複数のパイプが張り巡らされており、部屋の中央部分の右側には、何かの端末があり、その端末の上には小型のカプセルが6つ程あった。その部屋の奥には、更に扉があり、その扉の横には、カードリーダーがあった。三人はまず、何かの端末の方に向かった。三人はその端末をよく見た。すると、その端末は、縦28cm、横30cmの小さめのディスプレイがあり、その上には6つのカプセルがあった。ディスプレイのすぐ下には、キーボードがあり、その下には、カプセルを装着させる為の窪みがあった。そのすぐ上の部分には、カプセルポートと書かれていた。その端末のディスプレイをよく見てみると、ディスプレイの左側に、こう書かれていた。
『CAUTION!
この端末の利用は、マスター権限を持つ者が発行する、許可証が必要となります。許可をとらずにこの端末を使用した場合、会社側から処罰を受ける可能性があります。場合によっては、解雇も有り得ますので、無断の利用は控えて下さい。また、利用の際に、衛生管理課の課長の同行を必須とします。』
更に、ディスプレイの右側にはこう書いてあった。
『WARNING!!
この端末による調合により、有害物質が発生する可能性があります。調合の前に必ず、机上での論理構築をして下さい。また、これは義務ではありませんが、衛生管理課の課長に、その論理構築した書類を見せると、なお良いです。調合した薬剤を抽出する場合、必ず気密カプセルを使用してください。最悪の場合、死亡する事も考えられます。また、調合が終了した後、報告書を作成し、衛生管理課の課長に提出する事が義務付けられています。提出期限は一週間です。遅れた場合、処罰がなされます。』
その注意書きを見たスネ夫は言う。
「此処で、ハーブの調合が出来るみたいだね」
 スネ夫がそう言うと、ジャイアンが言う。
「だけど、調合すると有害物質が発生するのもあるみたいだな。……そんなに危険なものだったのか」
 ジャイアンがそう言うと、迅が言う。
「やはり、ナムオアダフモ機関で研究していたハーブは、他とは逸脱した効能を持っていたようですね」
 迅がそう言うと、スネ夫が言う。
「じゃあ、ハーブはウィルスに何らかの影響を与えて、且つ劇薬になる可能性もあるって事か」
 スネ夫がそう言うと、ジャイアンが言う。
「もしかしたら、上の階には、ハーブの事について記した資料があるかもしれないな」
 ジャイアンがそう言うと、三人は、奥の扉に向かった。その奥の扉は、鋼鉄製であり、その扉のプレートには、
『有事の際以外は、会長と参謀長官及び、Lv3のライセンスを持つ者以外の入室を禁じる。』